第八十一話 魔導の塔とゴーレム
「こいつはまた、強そうだなァ。」
屈強な男ガルクはそういった。
魔導の塔6階に一番最初についたガルクが
次の敵を見てそう言っていた。
その声を聞いて、みんなが敵を目視した。
「ゴーレムだ。」
僕もやっと視認出来た。そして、敵を認識した僕はつぶやいた。
「ゴーレムだわ」ラクスが言った。
「ゴーレムだなァ」ガルクが言った。
「ゴーレムです」ミコルちゃんが言った。
緊張感が走る。
ゴォォォォという音が聞こえる。
ゴーレム。RPG頻出のモンスター。
巨大な土の人形。
つまり、土のロボット。
力を象徴するようにRPGに出てくる敵だ。
実物を目にすると、なかなか恐ろしい。
ガルクも2m近くあり、かなり大きいのだが
さらに一回り多い。
そして、装甲がかなり、強い感じがする。
これでは、ラクスの攻撃は効かないのではないか。
さすがに体格差があり過ぎるし、装甲も固い。
そして、明らかに攻撃力も高そうだ。
あんなパワーがありそうな敵の攻撃を受けたら
一撃死もあり得る。
さらに、緊張感が走る。
こんな敵に我々は勝てるのだろうか。
僕が思考を巡らせていると、ガルクが口火を切った。
「なかなか、手強い敵だが。一気にいこうぜ、ラクス、ミコル」ガルクが二人にそう言った、瞬間ラクスが長い髪をなびかせて走っていくのが見えた。
残像が見えるかのような美しい走り。
ゴーレムに対して、走って行き、一撃ゴーレムの中央に加えた。
そして、そのまま、左に飛んだ。
ゴーレムには、ラクスの一撃は効かなかった。
ゴーレムはそのままラクスの方に向き、大きく左腕を上げて打ち下ろそうとした。
やはり体格に差がありすぎる、と僕が思った。
そのとき。
「悪いなァ、がら空きだぜエ」
ラクスの反対側、つまり右側に位置を取っていた、ガルクがそう呟き、ゴーレムの左腕に向かって、大きな剣を振り回した。
ガキィィィィン。
一呼吸して、渾身の力で剣を振り回した。
ガルクの一撃が、ゴーレムの左腕を吹き飛ばした。
「マジか!!凄い!!」
僕は感嘆の言葉をもらしていた。
綺麗な連続攻撃だった。
「まだ終わりじゃないぜェ、ナオヤ!」
僕に向かってそうガルクが叫んだ。
「いまだミコル!」
ガルクがミコルちゃんに合図を送った。
「エクスプロージョン」ミコルちゃんは両手をゴーレムに向かって叫んだ。
「え!?」僕は今まで聞いたことがない魔法名を耳にし、釘付けになった。
エクスマプロージョンと叫んだ、ミコルちゃんの両手がら光が発生し、ゴーレムに突き進んでいき、爆発した。
そして、ゴーレムは、こなごなになった。
「まじかよ」
わずか一分弱の出来事に、唖然とする僕。
事前にブレストしていたとはいえ、一瞬でコンビネーションをマスターした。三人に僕は驚いた。
まさに瞬殺。
三人が、最強のモンスターゴーレムを一瞬で倒した。




