第七十九話 魔導の塔と戦力解析 ナオヤ編
「そんなかんじかな」
僕は三人分の分析ブレストを終えて、そう言った。
にやりと、ガルクが笑った。
「おいおい、ナオヤの番が残っているだろがァ」
「そうね」
うんうん、とラクスも頷く。
「おにいちゃんのは、まだやってないです!」
ミコルちゃんも、両手をぶんぶん振り、飛び跳ねながら、続けた。
「ああ、そうだったっけ。自分のことは常に考えていたから、やったつもりになっていたよ、ごめんごめん」
常に一人ブレストをしていた、僕は、素直にみんなに伝えた。
「じゃあ、みんなに聞いてみようかな。僕の戦い方の特徴はなに?」
「はいはい!つよいところです!」
ミコルちゃんが誰にも先駆けて、そう伝えてくれた。
「そうだなァ」
ガルクは考え込んだ素振りを見せて
「ずる賢いところだな」
とわらって答えた。
「おいおい」僕はそれはヒドイんじゃないか、というのを伝える目で、ガルクを見た。
「そうね」
その瞬間。ラクスも、ガルクの僕はずる賢いと意見に同調した。
「えー、それはヒドイんじゃ。」
僕が言えるのは、それが精一杯だった。
「おにいちゃんは、ずるくなんかありません!!」
ミコルちゃんがまた飛び跳ねながら、ラクスとガルクに対して反論した。
「ふはははは、わかってるぜェ、冗談だァ冗談だァ」
ガルクはそう、跳びはねる少女ミコルちゃんに対して答えた。
「そのずる賢さに随分助けられてるわけだしなァ」
「また、ずるいっていってるぞ、ガルク!」
適当なフォローの中に本心が入っているのを僕はついつい、突っ込んでしまった。ラクスはそのやりとりを聞いて、クスクス笑っている。
「ラクスまで・・・・・・」
僕はまたつぶやいた。
「ごめんごめん、ついつい。」
ラクスは笑いながら僕に言った。
「その力に助けられて、ここまでこれたのはホントよ。ずる賢いのもあるけど、ほんとに賢いと思うは、ナオヤは考えるのをやめない。そこがそごいわ!」
それは素直に嬉しかった。
理系への褒め言葉として一番にくるのは、諦めがわるいという単語なんだ。
他の人が諦めたところに新しい、テクノロジーの萌芽があることが多いからだ。
諦めないで考え続ければ、いつか新しい方法を思いつく。
それがエンジニアとしての矜持になってくると思う。
ずっと、プログラマーの考え方で魔法も扱ってきたから
ラクスの言葉はなかなか嬉しいものだった。
「そうだなァ、他の魔法使いの魔法の使い方とは全然違うなァ」
ガルクもそう続けた。
「まあ、それがずる賢いわけだがなァ」
がはははは、と、そういってわらった。
「まあ、ずるくても、死ぬよりはずっといいな」
僕は、ガルクのずるいという言葉に対して、素直にそう答えた。
「そうなのよ」
「そうだナァ」
「そうです!」
「どんなことをしてでも、先に進むのよ。」
ラクスが瞳に力を込めて、そう言った。




