表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約破棄なんて簡単に言うな!ホントは嬉しいけど、復讐させてもらいます!─女騎士になったとある令嬢の物語─  作者: 大井町 鶴(おおいまち つる)
✦ 第3章 交差する想い、紡ぐ未来

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
27/52

フィオナの方向転換と舞踏会大作戦

王宮の一室に光が差し込み、豪華なシャンデリアに反射してキラキラしている。


部屋の中には色とりどりのシルクやレースのドレスが並べられ、アクセサリーも用意されていた。


「どれがいいかしら?」


フィオナは腕を組み、しかめっ面をしていた。


「レーガに聞いても、全部いいとしか言わないし」


――先日、レーガにかなり叱られた。


初めて厳しく怒られて、フィオナはものすごくふくれた。だけど、いつもはすぐに折れて優しくしてくれるレーガも今回ばかりはそうではなかった。


『ティニーはオレの本当に大事な人だ。いくら可愛がっているフィオナでも、彼女を傷つけることを言うのは見逃せない。絶対に』


“レーガのバカ!”とかいろいろ言ったけど、彼は厳しい顔をしたままであった。


(なによなによ!レーガったら、殿下が“岩女”とか呼んでいる女騎士に夢中になっちゃって!レーガの好みがあんなのだと思わなかった!)


幼い頃の約束をそのまま果たしてくれるだろうと思っていたのに、思うとおりにいかないことでフィオナはふと考えた。


(レーガの好みがティニーだというのなら、レーガの美的感覚がおかしいんじゃないの?)


なら、前向きに相手になる男性を見つけようじゃないか!と思えてきた。


前向きに婚活をするからと、レーガにドレスやアクセサリーを用意してもらった。


それで、先ほどからどれを身につけるべきか迷っていたのだが……どうも王都のメイドたちのアドバイスがピンとこなかった。


今、王都では渋いカラーが流行っているというのだ。だが、そんな大人びた色をフィオナは気に入らない。


「私の可愛さを表現できるのはあま~いピンクのふんわりしたドレスよ!」


フィオナはメイドに希望どおりのドレスを持ってくるように頼んだ。


好みのピンクのふんわりドレスが用意されると着替えて鏡の前でターンした。


「うふふ、いい感じ」


ふわりと裾が揺れてとってもカワイイ。


「これに合う靴やアクセサリーも選んで」


メイドは言われるがまま、彼女の希望に合わせて靴とアクセサリーを選んだ。


髪の毛をクルリと指に巻き付ける。


「ヘアスタイルは、このくらいしっかりとしたカールにして」

「今は自然なカールが人気ですが……」

「余計なことを言わないで!レーガも言ってたわ。“自分に合うと思えるのが一番だ”って」


フィオナはヘアセットまで終えると、もう一度、鏡の前でターンして満足げに笑みを浮かべた。


「よし、これで完璧。あとは舞踏会で堂々と振る舞うだけよ!」


メイドが少し心配そうに言った。


「でもお嬢様、初めての社交界デビューは色々とマナーもございますし、控えめに……」


「く・ど・い!私なりに考えがあるのよ。私は王都にずっと住む気はないの。だから、私が王都のスタイルに合わせる必要なんてないの」

「はあ、そうですか」


メイドたちはアドバイスすることを止めた。


「若さが一番ですね。頑張って下さい。応援しております」

「そう!分かっているじゃない。ふふ、私、理解が早い人は好きよ」


機嫌を直したフィオナはアメをメイドに渡す。


「はい、ご褒美よ!」

「ど、どうもありがとうございます」


‟自分は子どもではないのだけど“……とメイドたちは思いつつもアメを受け取った。


(この令嬢はズレているのかもしれない……)


と、メイドたちは胸の内で思った。


「よーし、明日は全力で楽しんでやるわ!」


フィオナは自分の胸を軽く叩き、目を輝かせた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ