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第八百九十八話

「二つ目のダンジョン制覇、おめでとうございます!」


「お疲れ様です神使様!」


 情報部に顔を出した俺は先輩方から祝われ、労われていた。玉藻のままなので滝本中尉ではなく神使様呼びである。


「神使様、鈴置中将も待機しております。宮内省に連絡済みですし、何時でも今上陛下への報告に伺えます」


「抜かりのない手配、流石じゃな。じゃが、陛下への報告に赴く前にちと頼みがあるのじゃ」


 俺は関中佐と先輩方に素戔嗚命様すさのおのみことさまから頼まれた内容を話す。神からの依頼という事で皆の表情が強張っている。


「条件に合うのは・・・水中ダンジョンですな。あそこならば我ら情報部の管理下なので手間がありません」


「妾もそう思うたわ。済まぬがその手配も頼めるかのぅ」


「素戔嗚命様のご依頼とあれば、否やはありませぬ。情報部の全力をもって成し遂げましょう」


 関中佐も先輩方も物凄く気合いが入っているけど、そこまで入れ込まなくても大丈夫じゃないかな?


「では、俺は鈴置中将にこの事を報告してそのまま玉藻様と共に陛下へのご報告に向かう。その際宮内省にも話を通してくるから、お前達は軍内の根回しを頼む」


 という訳で鈴置中将が待つ個室に赴きダンジョン制覇と素戔嗚命様からの依頼の件を報告した。


「素戔嗚命様がダンジョンで何をなさるか見当もつかぬが・・・神よりの依頼となれば成さぬ理由は何も無い」


「部下たちに周知と根回しを行うよう命を下しておきました。我らは陛下への報告に参りましょう」


 鈴置中将から他の将官への根回しをして欲しい所でもあるが、実際に動く佐官や尉官に根回ししておけば実務はスムーズに行くだろう。


 知らせるのを後回しにされたと怒り妨害するような輩も居そうだが、今回の依頼人は主神格の神様である。その御意志の遂行を邪魔するような愚か者は居ないと信じたい。


「今上陛下、無事に大宮ダンジョンの設定変更は終わりましたぞ」


「おおっ、玉藻殿や神々にはどれほど感謝してもしきれぬ。急ぎ玉藻殿や神々の功を広めねばな」


 すぐにでも会見を開きそうな勢いの今上陛下。しかし、大宮ダンジョンの設定が変更されたという事実はSNSにてかなり拡散されておりトレンドのトップになっている。


「陛下、まだお耳に入れておきたい事が。玉藻様が素戔嗚命様より我らへの依頼を頼まれたそうに御座います」


 鈴置中将が代表して素戔嗚命様からの依頼を今上陛下に説明した。この場で最も高位な軍人だからであって、出番が少ない鈴置中将に花を持たせようという意図ではない。


「素戔嗚命様の願いを叶えぬ理由はなかろう。陸軍の管理下に条件に合うダンジョンがあるならば、朕から口出しするつもりは無い」


 水中ダンジョンならぱ、全ての手配が陸軍だけで完結するからね。他の省庁の手を煩わせる事もないので陛下の判断は尤もだ。


「口出しする気はないが、素戔嗚命様が顕現なされる際に朕も立ち会えぬか?一度神々のお姿を拝見したいのだ」


「陛下、群馬の山中に行く時間を捻り出せと言われるおつもりで?」


 待機している侍従長さんの目が据わっているのだけど・・・陛下、早いとこ前言撤回した方が良くないか?

作者「予約設定終わったのが十一時五十八分。ギリギリセーフ!」


玉藻「そのまま公開しても変わらんじゃろうに」

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― 新着の感想 ―
鈴置中将久しぶりw 神からの依頼ともなれば準備には万全をなさなくては! でも何するんだか…やっぱ暴れちゃうんだろうかw そして陛下の暗躍(こそっと迷い家に紛れ込む)は成功するのか! 勝利の鍵は侍従長…
今上陛下「昔の偉い人は言いました『群馬の山の中が遠いのなら、上野や池袋にすればいいじゃない』と」 侍従長「マリー理論を振りかざすのはやめてください!」
陛下、自重して(笑) それに陛下でも素戔嗚尊の神気を浴びたら気絶しそう 玉藻様の尻尾の陰に居るのでは威厳が損なわれるのでは?
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