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クリエイト!(その3)  作者: 大塚
新しい始まり
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カフェ開催!

「で、どうだった?」

 次の休み時間に勝浦は、巧のせきにやってきた。

 「夜桜先輩は、来られないらしいけど、生徒会の人手伝ってくれるらしい。」

 巧は座ったまま、勝浦を見上げる。猫実さんには敬語だが、勝浦にはなぜか、タメ口だ。なんとなく、敬語で話すと嫌がられそうだと思うのだ。

 「そっか、まあ夜桜先輩のことだしな。」

 勝浦はあごに手をあって、上を見た。勝浦の考える仕草も、なかなか様になっている。熱い目でもあるが、厳しく何かを追求する目でもある。

 「人が集まるところ来ないからな。」

 「さすが、夜桜ファン、というかよくわかるね。」

 「ふっ、当たり前だろ。」

 勝浦は巧から目を逸らさないまま、軽く作ったように笑った。

 巧は勝浦がどのくらい夜桜先輩のことが好きなのか気になった。自分が猫実さんを好きなようなものだろうか。人気者で、だらもが憧れるような夜桜先輩を、好きだというのは人によって、その「好き」の程度が違う気がする。

 「夜桜ファン」という団体でひとまとまりにしてしまうと、真剣な一人の思いがイメージできない。しかし、熱い勝浦を見るとそう軽い気持ちではないだろうと想像できた。

 


 昼休み、山崎会長は生徒会の腕章をつけて、お助けカフェに見学に来てくれた。同じ腕章をつけた女子も居た。ぴったりと切りそろえられた黒一色のショートカットが、目を引く。じっと観察するように、職員室前に並べられた机と椅子を見ている。

 「こんにちは」

 巧が声をかけると、二人も「こんにちは」と返してくれた。

 「えーと、お助け部の…。」

 山崎会長が言い淀む。

 「浅野巧です。」

 巧は控えめに自分の名前を呼ぶ。

 「そうだ、浅野くんだ。」

 会長は申し訳なさそうに、眉をひそめる。

 巧は気にしてないというふうに、首を振る。猫実さんの方が印象が強いのだろう。

 「こっちは日菊。」

 山崎会長は、隣に立っていた生徒を紹介する。

 「こんにちは、日菊(ひのぎく)(たまき)です。今は生徒会の広報をしています。」

 キッパリと事務的にいうと、またどことない所に視線を戻してしまった。

 しばらく人が来るのを三人で待っていた。巧が話を続けられるはずもなく、猫実さんが来るまでずっと無言だった。

 「あ、こんにちは、カフェ参加しますか?」

 猫実さんは、二人生徒を誘ってきてくれたようだ。放送部の番さんと、メガネをかけた大人しそうな男子だ。巧達も息を合わせたように、円形にならべられた椅子に座る。

 「えーとでは、お助けカフェの昼休みはこうしてみんなで輪になって、考えていることを深く話し合います。」

 廊下に猫実さんの明るい声が響く。

 「皆さんお弁当を食べながら、ゆっくりお話ししましょう。」

 昼休みを告げる音楽と、にぎやかな声が廊下の所々から聞こえてくる。

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