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レクイエムはまだ捧げない  作者: コラソン


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7/58

切なさは、人それぞれだけど


高瀬の住む住宅街は

いわゆる、昔からあるベッドタウンで

古い家屋もある。


森田が

「空き家もそこそこあるよなぁ」

俺は、頷きながら

「空き家安く買い取ってフルリノベーションって言ってもなぁ、物価高くなる一方だからなぁ」


ゲンサンが

「空き家と、老人の一人暮らしは

問題になっちまうからなぁ。

老人の孤独死は、他人事じゃなくての、ほら、あの角の家。あそこも近々見てやらんと…。」


切ない話だ。昔より『ご近所』との

繋がりも薄い。いわゆる、働き盛りの年代は、

共働きも多く、昼間出払っている家庭が多い。



ん?今って空き家問題の調査じゃねえよな、

と俺は気付いた。


「ゲンサンさ、高瀬の件とこの調査、関係あるのかよ」

とゲンサンに問いかける。


「あるんだ。あっ、ちょっとまってくれ…」

ゲンサン、どうしたんだ?


「尿もれが…ワシ、ショロ~って出ちゃった。」

とゲンサンがはにかんだ。


森田が、

「おいぃぃ!こんのくそジジイ!どうするんだよー」

と頭を抱えた。


ゲンサンが、

「ほら、あそこに銭湯あるから、いこ。」

と、指を指した。


『憩いの湯』と書かれた看板。

昭和の雰囲気そのまま。


「さっ。銭湯いこう。ワシ、股間が

気持ち悪い。話は湯に浸かりながらしよう」


急に銭湯かよ。

まぁ、仕方ない。


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