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レクイエムはまだ捧げない  作者: コラソン


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住宅街にエンジェルジジイ


俺達は、空を移動し


「視界確保モード オン!!」

とゲンサンが唱えると


あら不思議。周りが見えるのだ。

もう、俺も森田も驚かない。

ゲンサンの加齢臭が自分に染み付くほうが

気になる。


赤い屋根の一軒家の上空へ来ると

ゲンサンが

「すり抜けモード オン!」

と唱え、家屋へ入った。


「羽根の中で話そうが、騒ごうが

周りには見えないし聞こえないが、

ペットいたら気を付けてな」とゲンサン。


みぃが『ペットちゃん、みんな私たちの事

丸見えなのよ。もし、いても大丈夫!

みぃがいるから。

でも、最初は、吠えたり、唸ったりするから、落ち着いてもらうまでは用心してね。』


話を聞きながら、2階の部屋へ入った。


子供部屋か。学習机の脇にピンクの

ランドセルが見える。


小学生か…女の子が

ベッドに突っ伏していた。


泣いている。


「りん~入るよ…」

部屋のドアが開く。


入ってきたのは。

千尋だ。

やはり、この家は高瀬透の家で間違いない。


千尋は、高瀬の奥さんで

俺達の同級生だ。


高瀬透は、俺達の大切な仲間だ。


千尋は、ベッドの端に腰掛けて

「食欲は…ゴハンたべてみない?」

と語りかける。


凛は高瀬の1人娘だ。

その凛が

「パパ、帰ってくるまで待ってる。」

と返事した。


千尋は

「遅くなるよ?」


「パパ帰ってくるまで、ちょっと静かにしたい

ごめんね、ママ」

凛は、ベッドにうつ伏せのままそう言った。


千尋は凛の頭をそっと撫でてから

「ご飯、食べたくなったらいつでも

降りてきてね」

と言って、部屋を出た。


みぃが、

『凛ちゃん、パパにもママにも何があって

辛いのか、打ち明けてないの。だけど

透さんも千尋さんも、何かあるって

気付いてる。』


そうか。

俺達は、この問題を解決するサポートをするのか。


ゲンサンが

「女の子の部屋だし、ワシらは

一旦外に出よう。で、この辺りを歩きながら、

調査しよう。」


俺達は外へ出た。

ゲンサンが

「天使モード オフ」と唱えて羽根が

フッと消えた。消えたんだが、

住宅街の路上に

上半身裸のジジイが爆誕してしまい、

変質者か、認知症の徘徊を疑う出で立ちだ。


俺と森田は

焦りながら電柱の影にゲンサンを連れていき

預かっていたポロシャツを渡す。


無事服を着たゲンサンが

「この辺り、実際に歩いて調査して

危ないところはないか、など調べる」


この言葉の意味は、凛の問題の露呈と

共に、理解していく事になる。


ああ、高瀬の顔見たかったな。

そんな事を考えながら、住宅街を歩き始めた





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