ジジイと雑談
ゲンサン宅。
高瀬と柴崎が玲二の話を聞いた。
森田が、「明日、至急ゲンサンちに集合!」
とメッセージを送って
集まったAFTERGLOWのメンバー。
柴崎が、「透、千尋に謝っといてな、
最近、呼び出しすぎてるから、大丈夫か?」
高瀬は、「大丈夫だから、ここに来てるんだよ、
でも。気遣いは、ありがと」
「あれ?大志は?」高瀬が森田に聞いた。
「あー、大志ならゲンサンののど飴買ってからくるわ」
ゲンサンが「ワシ、最近喉よわくてなぁ」
「だから病院いけよな!風邪は万病のもと!
ゲンサン寝込んだら、玲二の事も何もできないからな!!」と森田が注意している。
「だって…病院行ったら長いんだもん。
ワシ、待ち時間飽きてしまう。」
そんな事を話していると、大志が
バタバタとうるさく入ってきて
「ゲンサンっ!!玲二が、フラフラしながら
歩いてた!」
息切れしながら早口で言っている。
大志の言葉にゲンサンが眉間に皺をよせながら
「フラフラ?」
大志はふぅーと呼吸を整えてから
ゲンサンにのど飴を差し出す。
「あ、そう!フラフラ歩いて、俺声かけたかったんだけど…」言葉につまる。
「まるで、自分の意思じゃないように見えたんじゃないかの?」
ゲンサンは、静かに言った。
「そう!それだよ!反対側の歩道歩いてたから
はっきりとは見えなかった。けど…」
息を切らしていただけじゃない
大志は焦っていた。
高瀬が、「玲二の話は聞いたから。大志、
落ち着いて、状況話してくれ。」
森田も、「ドンマイ大志~、まずおまえは
肩の力抜け。俺達も一緒にいるんだし!!」
「そうだよ~大志。何泣きそうな顔してるんだ
俺もいるのにさ~。」と柴崎。
大志の表情は固いまま、
「玲二、目の焦点合ってなかったように見えた。
何か顔色も、変に青白くて。あんなの俺の知ってる玲二じゃない。」
ゲンサンが、「すぐ玲二さんを見つけて
何とかしよう。で、どっちの方角へ向かっていたか教えてくれないかの。」
大志は不思議そうに
「高瀬の家の方?」
ゲンサンは、胸が苦しくなった。
きっと玲二さんは、あの山へ向かっているはずだ。
あの山。ナベサンと豆吉が
居なくなった場所だ。
あの山には、確か魔界の入り口がある。
その入り口から魔界へ侵入したら
完全に悪魔になってしまう。
時間も策もなかった。
しかしゲンサンは、
「大志とてっちゃんはワシの羽根ですぐ向かおう!透さん、直人さんにお願いがあるでの、
頼まれてくれないかの?」
ゲンサンの頼み事。
透と直人は快く受け入れてくれた。
夜が始まっている。
ゲンサンは、いつになく真剣な顔で
「いいかい、皆。ワシらは玲二さんを必ず
取り戻す。苦戦するかもしれないが、
諦めないで、ワシとみぃを信じてくれないかい?」
森田が、「信じてねぇけど、俺達は
ゲンサンとやる!って決めてんだよ!」
なんて言う。
高瀬も「森田と一緒。ゲンサン、頼むな」
と言って笑う。
大志が手を挙げた
「円陣組むぞー」
皆で組んだ円陣。
大志は優しく
「大丈夫。玲二は絶対戻ってくる。」
直人が「大志。無理すんなよ。」
透も「哲哉はキレて暴走しないようにな!」
「キレてこそ、俺だろ。ほどよくキレるさ」
ゲンサンは、もし万が一の事があったら…
と少し弱気になったが、思い直した。
いや。大丈夫。このメンバーは皆
愛情がある。
まだ、大志に頼み事もあるからの。
負けてたまるか。
ジジイの天使は、目を見開きながら
「よし!そろそろ行くかの。天使モードオン!!」
と唱えた。
待ってろよ玲二。
帰ってきたら、久々にシェイク飲もうな!
大志は森田と共に、ゲンサンの羽根に
くるまれて、深い夜へ向かった。




