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レクイエムはまだ捧げない  作者: コラソン


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過干渉


源次郎の話を聞いていた森田が

膝に乗せたみぃの頭をなでながら

「ゲンサン、玲二の気持ち、俺達聞いていいのかい?」


「大丈夫。それから大志、話を聞いて

辛くなったら言って。ワシ無理に聞かせる

真似はしたくないでの。」

ゲンサンが優しく大志に言った。


大志は項垂れていたが、顔を上げ

「聞くよ。

だからって俺は玲二に何も出来ないけどさ?

でも、悪魔にはなってほしくないんだよ。

玲二には、未来永劫、俺の親友で居てほしい。

話を聞いて自分が出来ることを全力で考えるよ。」


源次郎は、潜在意識の中で、

玲二の話を聞いた。


玲二の悲しい思い出。


玲二が、小学校高学年の時だ。

「テストで全科目90点以上とれたら、

ゲームソフトを買ってあげましょう。」

そう母に言われ、成績が良い玲二は張り切った。


欲しかったゲームは、友人達の間で流行っていて、持っていなかったのは、玲二だけだった。


公園でも、友人宅でも、玲二は

側でゲーム画面を見ているしかなかったから

つまらなかった。


普段の勉強が結果に繋がるのは

当然だった。


見事、全科目90点以上を取り

ゲームソフトを、買ってもらった。


さっそく放課後に友達と公園に行く約束を

した。


「早く公園いきたいなー」


下校した玲二は

さっそく母親に

「友達と公園でゲームしてくる!!

17時には帰るから!」と伝え、急いで出かけようとした時、


「待ちなさい。外にゲームなんて持っていかないで、家でやりなさい。」

母が冷たい表情で言ってきた。


玲二は、「友達と約束してるから!!」

と母親に返したけど


ダメなものはダメだった。


ゲームは、家の中だけでする。

プレイ時間は、1日30分。

この時間を越えると、没収される。


一番辛いのは、ゲーム中すぐ側で

母が一緒に見ていたこと。


楽しいはずの時間が、苦痛になった。


「おかあさん、側で見られたら落ち着いて

できないから、向こう行ってほしい。」


玲二はお願いしたが

母親は聞く耳をもたなかった。


「いい大学へ進学するために、

何かを犠牲にしなければ。こんな下らないことで、時間を無駄にしないで。玲二のためだから。」


母は真顔だった。


玲二は悲しかった。

「15分だけ、頂戴。友達に遊べなくなったって断ってくるから。」そんな事しかできなかった。


母親は玲二の塾や習い事の送迎をこなしていた。

玲二が家に居るときは、

時間単位で、食事や入浴が決められていて

、時々その時間がずれたりしたら

母親はうろたえた。

さらに。

学校で、休み時間どう過ごしていたのか。

友達と話した内容を聞いてきた。


母親は玲二の友人をいつも否定した。


だんだん玲二の周りの友達が

離れていった。


自分の母親が異常だと気付くのに

時間はかからなかった。


早く大人になりたかった。


詰め込まれたスケジュール。

母が監視している。

逃げられなかった玲二は


早く大人になりたかった。












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