天使の業務報告内容
朝8時少し前。
源次郎は、高瀬宅の上空にいた。
「ふむ。」
高瀬宅の向かいに空き家がある。
空き家の門の影に、2人隠れていた。
その2人は
凛が、出てくるのかどうか待っている様子で
高瀬宅の玄関を見ていた。
放課後に、公園で凛にちょっかいをかけていた
あの2人だろう。
高瀬宅からは、学校や会社に出る様子もなく、
玄関が開かず、静まりかえっていた。
源次郎は、隠れている2人の側へ降りた。
女子の名前は、吉田 ひより
男子の名前は、黒田 佑磨
2人とも5年生だ。
天使の力ではなく、普通に持っていた
習字セットから判明した。
「ねぇ、誰もでてこないね」とひより。
「うーん。遅刻するとマズいからそろそろいこう。」とため息をつく佑磨。
源次郎は、
「すり抜けモード オン!」と唱えて高瀬の自宅へ
スッと入った。
みぃが、源次郎に気付くが、近寄らない。
天使の羽根の中へ入ったら、
高瀬達の目からみぃが消えて見えなくなる。
透は「体調不良」を理由にして
わざわざ仕事を休んでいた。
どうやら、凛は全て両親に話したようだ。
泣いていたが、ズボンのポケットから
少しはみ出た、羽根が1本みえる。
「さっき、学校に電話して、
昼休みが終わって授業が始まる時間に
話をしに行くからね。」と
千尋が言った。
「大丈夫だ、心配いらないよ、
凛が後々困らないように徹底するから。
約束だ。」と、透。
みぃがヒョイっと跳んで
凛の膝に座ってゴロゴロ喉を鳴らした。
「大丈夫」とでも言っているかのように。
源次郎は、
まず、
「今日は病院だったんでの、みぃを大志くんから預かれなかった、助かりました」なんて
言って、みぃを迎えに行く。
自宅に1度戻る。
学校へ行き、高瀬達を見守る。
よし。まずは天使の羽根を引っ込めるか。
再度向かいの空き家へ行き、
「天使モード オフ!!」と、唱える。
羽根がフッと消えた。よし!!
はて…。
源次郎は、上に着る服を忘れた。
だから、急いで自宅まで
飛んで戻った。




