不思議な話の受け止め方。
高瀬家の居間では、
家主の高瀬透が、口をあんぐり開けたまま
固まっていた。
雰囲気イケメンが、台無しだ。
気持ちはわかるよ…
だって目の前で、老人が上半身裸になり
「天使モードオン!!」
背中から羽根がバッサァーって出てきたら
そりゃあ、ね?
「説明も面倒での。ちょっと透くんと
空までドライブしてくる。」
と言って
固まる高瀬を羽根でくるんだゲンサンは
フッと消えた。
20分ほど経ってからゲンサンと高瀬が戻ってきた。高瀬の腕の中にはみぃがいる。
『みぃが、高瀬さんに天使のお話したから
もう大丈夫。ね、高瀬さん。』
まだ、大丈夫じゃなさそうな高瀬だったが
「本題…そろそろ、本題の話をしてくれ」
と頭を抱えながら言った。
凛の事を説明した後
ゲンサンが
「これを、凛ちゃんが透さんに話せるか否か。
難しいはず。みぃにお願いしようかの。」
森田が、「おいまて。猫が急に来て
凛に話しかけるだけでも、ホラーだろ。
何か策でもあるのかよ、ゲンサン。」
「わしの作戦」とは、こうだ。
大志がみぃを飼っているという設定にした。
『急な出張で家を空けるから一晩だけ、みぃを預かって』
と、大志から、透にお願いする。
透、みぃを預かる。
めでたしめでたし。といった作戦だが、
森田が
「ねこ、預けるのに手ぶらはないだろ
お世話セットいるだろうが。どうするんだよ」
高瀬がゲンサンの背中の羽根をクイクイ引っ張りながら、
「ウチ、ペットいないからなぁ。」とボヤく。
ゲンサンがおもむろに
「ちょいだしモードオン!」と唱える。
ぽんっ!
猫用のトイレ(猫砂つき)がでてきた。
ちょいだしモードを繰り返すと、
あらあら!
猫用のお布団に、お皿、爪とぎ、オモチャ
が目の前に現れたじゃありませんか!!
「ただし。食べ物は出せん。出した品物は
24時間位で消えるからの。」
とゲンサン。
もう、なんでもアリかよこのジジイ…。
俺達はコンビニへ、猫のフードを
買いに走った。




