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精霊使い  作者: 黎奈
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第四十七話 診察2

シンジは眉をひそめ、ルミルを見入る。


そして冷静に考える。


・・昏睡状態か・・だからこいつは何も反応がなかったのか。

俺の声さえ何も・・・


それよりも・・明日のバトルまでにこいつ意識を取り戻すのか?


ルミルの体の心配より明日のことを心配するシンジであった。


「昏睡状態がこのまま続くと、明日のバトルには間に合わない。

それに起きたとしても・・」


フードをかぶった奴は言う。


こいつが起きてたって入れさえすれば、バトルのほうは何とかなるだろう。

足手まといにさえならなければ。


シンジは考えた。


フードをかぶった奴はルミルの腹の部分に手をかざし、手に魔力を集中させた。


そしてルミルの腹の部分が光に包まれる。


わずかな量だがルミルの魔力が回復した。


その代わりフードをかぶった奴の魔力が減退する。


微量の魔力がルミルの体に注ぎ込まれる。


「ん・・・」


次第にルミル(こいつ)が意識を取り戻した。


「・・・」


「ルミル・・」


フードをかぶった奴は驚いた目でこいつを凝視する。


実際に見たわけではないが雰囲気からは感じ取れる。


「・・・」


こいつはゆっくりとまぶたを開けた。


虚ろな眼をしていた。


そのことにフードをかぶった奴はなぜか安堵していた。


「まだ、完全に意識は取り戻していないようだね。

この状態で完全に意識を取り戻していたらすごいことだけど。」


フードをかぶった奴はそう言った。


こいつに魔力を微量ながらも注ぎ込んだはずだが息一つ乱していない。


シンジは不思議に思った。


ルミル(こいつ)は唇をゆっくり動かした。


「ミ・・ィ・・ヨ・・ォ・・・?」


そんな声がこいつの口から漏れたのが聞こえた。


「?」


ミヨ?

確かそんな名前を以前に聞いたな・・


シンジは遠い目をして思う。


「ルミル・・」


フードをかぶった奴はルミルを凝視して呟く。


「まだ寝てないとだめだよ、ルミル。

目を閉じて。そして意識を沈めて。」


フードをかぶった奴はこいつに優しく笑う。


そしてフードをかぶった奴はこいつの目元に手をかざして何かを唱えはじめる。


「汝に癒しを・・そして安らかな祈りを・・・・そして眠りを・・

魔力を回復に導き・・・汝の回復を我は祈る・・・」


その言葉はまるで歌のように唱えられた。


ルミル(こいつ)はゆっくりまぶたを閉じ、再び眠った。


こいつから寝息が聞こえ始めるとフードをかぶった奴は立ち上がった。


「明日の朝には目を覚ますと思います。

じゃあ、私はこれで失礼します。」


フードをかぶった奴はシンジにペコっとお辞儀してドアのほうへ向かった。


「お前、こいつの何だ?」


シンジはフードをかぶった奴に聞く。


フードをかぶった奴は振り向かず、


「・・友達だとルミルは言ってくれました。

私にとっては・・友達になる資格なんてないと思いますが。

私にとってルミルは・・大切な 仲間(そんざい) で、

償いの対象 です。」


と、言って去っていった。


シンジは眉をひそめた。



資格がない?

償いの対象?


どういう意味だ?



シンジはそう聞きたかったがもうこの場にはフードをかぶった奴はいない。


シンジはルミル(こいつ)を見た。


魔力がわずかだが取り戻したこいつは多少顔色がよくなった。



こいつに・・こいつに聞いてみれば今の謎が・・解ける。


シンジはなぜかそう思った。


しかもそれにはなぜか確信があった。




その話は次回になるであろう。







今回も少し短いです。

ミヨの名前を聞いたことは覚えてるのに何故気づかないんだと言う方もいるかもしれません^^

ミヨの方もシンジに眉をひそませるような謎の言葉を残すのもどうかしてますよねー^^

後でルミルが・・・それは次回のお楽しみです。

感想をお待ちしてまーす。


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