↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に転移したのでスマホで無双します〜このスマホはチートです〜  作者: 青上黒影
第一章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/51

第7話 このスマホはチートです

 面倒な輩に絡まれてしまった。


「おいおい、俺たちが悪いって言うのか?」


 男の1人がグレイプを睨む。


「その通りよ」


「生意気な嬢ちゃんだなぁ」


 男が一歩近づく。グレイプは杖を構えようとするが、俺は手で制した。


「こういうのは俺に任せてくれ」


 俺はスマホを取り出した。すると、画面に新しい通知が表示された。


『新しい機能が解放されました』


 通知をタップする。


『機能解放:翻訳』


『異世界の言語を自動的に翻訳します』


「翻訳?」


 画面を見つめていると、男が怒鳴った。


「おい! 何を無視してやがる!」


「いや、ちょっと新機能が……」


「知るか!」


 男が拳を振り上げる。


「危ない!」


 レモンが叫ぶ。俺は反射的にスマホを男へ向けた。


『対象を解析します』


【名前:???】

【職業:冒険者】

【魔力:E】

【剣術:D】

【状態:正常】


「……あ、うん。なるほど」


 大したことない。


「何をブツブツ言ってやがる!」


「え? 何って……大したことないなって」


「何だとこの野郎! 舐めやがって!!」


 男の拳が迫ってくる。俺は避けようとした――その瞬間、スマホが震えた。


『身体強化魔法を付与します』


「スマホが!?」


 思わずツッコんでしまった。


「さっきから何ごちゃごちゃ言ってんだ!」


 男がさらに怒って拳を握りしめる。俺はその拳を避け、男の腕を掴んだ。


「ぐあっ!」


 そのまま軽く捻る。男は地面に転がった。


「なっ……!」


 もう1人の男が驚いている。


「えっ……!?」


 俺も驚いている。今まで出たことのないほど強い力——腕力? が出た気がする。俺こんなに強くなかったぞ。これがスマホによる身体強化魔法なのか……!?


「スマホ凄え……!」


「お、お前!」


「えっと、うん。俺だけど?」


「ふざけるな!」


 もう1人の男が腰の剣を抜いて振り上げる。


「死ね!」


 振り下ろされた剣を、俺は横に避けた。


 ——ガキィン!


 剣が石畳に叩きつけられる。


「なっ……」


「スローモーション?」


 相手の動きがまるでスローモーションのように見えた。これがスマホによる(以下略)。


「クソっ……くたばれ!」


 男が何度も剣を振り回す。しかしどれも当たらない。スマホの画面には男の動きが表示されていた。


『対象の攻撃パターンを解析します』


『攻撃予測を開始します』


 次にどこから攻撃が来るのか、画面上に矢印が表示される。


「これ、凄く便利だな」


 右、左、上。俺は表示された方向を避け続ける。


「な、何で当たらねえんだ!」


「さあ? 何でだろ」


 俺自身にもよくわからない。


「だったらこれでどうだ!」


 男が力任せに剣を振り下ろした。俺は一歩踏み込み、男の手首を掴んだ。


「ぐっ……!」


 そのまま手を捻る。


「うわあああっ!」


 男の手から剣が落ちた。


「やったか」


 スマホに新しい表示が出た。


『攻撃対象を選択してください』


「……ん?」


 画面に新しい表示が出ていた。


『非殺傷モード』


『対象を無力化します』


「おお。よくある強技じゃん」


 迷わずタップした。


『実行します』


 次の瞬間、男の体が突然動かなくなった。


「な……何だこれ……」


 男はその場に膝をつく。


「力が……入らねえ……」


「す、凄いです!」


 レモンが目を輝かせる。


「これもスマホの力ですか?」


「そうみたいだな」


 俺自身も驚いている。


「この天才魔術師より目立ってない?」


 グレイプが不満そうに頬を膨らませる。


「君が魔法を使ってるところ、まだ見てないけど」


「そ、そうだけど!」


 そのとき、最初に倒した男が立ち上がった。


「ク、クソ……!」


 そして俺に向かって走ってくる。


「まだ動くのかよ……あの黒くてキモい虫みたいだ。名前も呼びたくないくらいキモい虫」


 俺はスマホを向けた。


『非殺傷モード』


「うわあああっ!」


 男もその場に倒れた。


「やったか」


 俺はスマホをポケットにしまう。周囲がざわざわと騒ぎ始めた。どうやら一部始終を見ていた人たちがいるようだ。


「何だ今の?」


「魔法か?」


「見たことないぞ……」


「あの板は何だ?」


「さあ……」


「凄えや。ありゃ只者じゃねぇよ」


 スマホがね。


「タローさん」


 レモンが笑みを浮かべて近づいてくる。


「お見事でした!」


「スマホがね」


「はい! あっという間でした!」


「私も少しは活躍したかったわ……」


 グレイプが肩を落とす。


「次は頼むよ、天才魔術師さん」


「任せなさい!」


 グレイプが胸を張る。


「次こそ私の凄さを見せてあげるわ!」


 モモは倒れた男たちを眺めていた。


「……ほんと、変な道具ね」


 モモが俺を見る。


「やっぱり面白いわ」


「凄いよな、スマホって」


 俺はスマホを確認する。


『新しいクエストが発生しました』


『王立図書館へ向かえ』


『達成条件:王立図書館へ到着する』


『報酬:新機能解放』


「げっ」


 画面を二度見した。


「まだ機能を隠してやがったか」


 王立図書館に行けばさらにスマホが進化するらしい。進化するスマホ——スマホモンスター? スマートフォンモンスター?


「今度こそ私が活躍するわ!」


 グレイプが意気込む。今度こそ活躍できるといいね。


 そういうわけで、俺たちは王立図書館へ向かうことになった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。