↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に転移したのでスマホで無双します〜このスマホはチートです〜  作者: 青上黒影
第二章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/51

第38話 神殿に来ました

 暗闇の中から現れたのは、巨大な鎧を身に着けた魔物だった。全身を黒い鎧で覆っていて、その手には巨大な斧が握られている。顔は兜に隠れていて表情は見えない。


「でっか……」


 俺は思わず後ずさる。


「こんなの神殿の中にいるのかよ」


「見るからに強そうね」


 グレイプが杖を構える。


「でも、倒せば先へ進めるんでしょう?」


「ああ」


 俺はスマホを向ける。


『対象を解析します』


【名称:異界神殿守護者】

【種族:???】

【危険度:S】

【状態:正常】


  守護者が斧を持ち上げる。


 ——ズズズズズ……。


 床が揺れる。


「来るぞ!」


 クロエが叫ぶ。


 ——ドォォォン!


 守護者が地面を踏みつけた。


「うおっ!」


 衝撃波が広がる。俺たちはそれぞれ左右へ飛び退いた。


「タローさん!」


 レモンが杖を構える。


「大丈夫!」


 俺は立ち上がる。


「全員、いつもの連携でいくぞ!」


「任せて!」


 グレイプが杖を掲げる。


「まずは私から!」


「グレイプ、無理するなよ!」


「誰に言ってるのよ!」


 グレイプの周囲に炎が集まっていく。


「火炎爆破(フレイム・バースト)!」


 ——ドォォォン!


 巨大な炎が守護者へ直撃する。


「これは効いたでしょ!」


 だが、炎が消えると守護者はその場に立っていた。


「嘘でしょ……」


「全然効いてないな」


「ちょっと! 今のは様子見よ! 本領はここから!」


「本当か?」


「本当よ!」


 守護者が斧を振り上げる。


 ——ブォン!


「危ない!」


 モモが俺の腕を引く。


 ——ズガァァン!


 さっきまで俺が立っていた場所の床が砕ける。


「助かった!」


「気をつけて」


 モモが剣を構える。


「あたしが隙を作る」


 モモが一気に走り出す。


 ——シュッ!


「はあっ!」


 ——ガキィン!


 剣が鎧に当たる。


「か、硬い!」


 守護者がモモへ腕を振る。


「モモ!」


 クロエが飛び込む。


 ——ガキィィン!


 クロエの剣が攻撃を受け止めた。


「ここは私が抑える!」


「お願いします!」


 レモンが杖を掲げる。


「聖なる光よ!」


 ——キィィィン!


 レモンの光がクロエとモモを包み込む。


「力が戻ってくる……」


 クロエが驚く。


「これなら!」


 俺はスマホを見る。


『パーティ連携を確認』


『連携率:100%』


「よし!」


 画面に新しいアイコンが表示された。


『特殊連携を使用できます』


【聖魔剣撃】


「なんだこれ?」


「名前からして強そうじゃない!」


 グレイプが叫ぶ。


「使いなさい!」


「お前、ほんとにこういうときだけ判断早いな!」


「こういう時だからよ!」


 俺はアイコンをタップする。


『特殊連携を開始します』


『対象を指定してください』


 守護者へ向ける。


『対象をロックしました』


「いくぞ!」


 5人が同時に動く。レモンの光がクロエの剣へ集まり、グレイプの炎がモモの剣へ絡みつく。


「はあああっ!」


 クロエとモモが同時に斬り込む。


 ——ズガァァン!


 守護者の鎧に大きな亀裂が入った。


「今!」


 グレイプが炎を放つ。


 ——ドォォォン!


 炎が亀裂へ入り込む。


「グオオオオッ!」


 守護者が初めて声を上げた。そして最後に俺が走る。


「これで終わりだ!」


 神器を振り抜く。


 ——ズガァァァン!!


 光の斬撃が守護者を包み込む。数秒後、光が消えた。守護者はその場で膝をつき、ゆっくりと倒れていく。


 ——ドォン。


『対象の撃破を確認しました』


『経験値を獲得しました』


『特殊報酬を獲得しました』


「勝った……」


 俺はその場に座り込む。


「やったわね!」


 グレイプが嬉しそうに笑う。


「やっぱり私の魔法が――」


「はいはい」


「最後まで言わせなさいよ!」


 レモンとモモが笑う。クロエは倒れた守護者の前へ歩いていった。


「待って」


 クロエが守護者の兜へ手を伸ばす。


 ——カチッ。


 兜が外れる。


「……」


 俺たちは息を呑んだ。その中にあったのは、人間の顔だった。


「人間……?」


 俺が呟く。守護者は目を閉じたまま、静かに口を開いた。


「……神器を……求める者よ」


「喋った!?」


「ここまで……来たか」


 守護者が俺を見る。


「神器には……代償がある」


「代償?」


「その力は……世界を救うために作られた」


 守護者は苦しそうに息を吐く。


「だが……使えば使うほど……世界の境界を削っていく」


「……!」


 俺は神器を見る。


「じゃあ、この神器を使うと……世界が危なくなるってことか?」


「それだけではない」


 守護者が答える。


「神器には……もう1つの機能がある」


「もう1つ?」


「世界と世界を……融合させる機能だ」


 俺は言葉を失う。守護者の身体から光が消えていく。


「その力を……決して……」


 そこで声が途切れた。


「……」


 静寂が戻る。


「神器を使うほど世界の境界が弱くなる……」


 俺はスマホを見つめる。今まで便利な力だと思っていた。だがその力には知らない代償があった。そのとき、スマホが震える。


『新たな情報を取得しました』


『異界の神器・第1段階情報を解放します』


【神器の目的:世界間干渉】


『次の目的地を設定します』


【目的地:異界神殿・最上階】


「最上階……」


 俺は顔を上げる。


「そこに神器の秘密があるのか?」


 クロエが頷く。


「ああ。恐らくな」


 俺たちは神殿の奥へ進む。そして、その先にあった巨大な階段を見上げた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。