↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に転移したのでスマホで無双します〜このスマホはチートです〜  作者: 青上黒影
第二章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

32/51

第32話 干渉されてるみたいです

 魔物が大きな爪を振り下ろす。


 ——ズガァァン!


 地面が大きく砕ける。


「危なっ!」


 俺は横へ飛んで攻撃を避ける。


「こいつ、かなり速いぞ!」


「なら、動きを止めるわ!」


 グレイプが杖を掲げる。


「大地よ、その者を縛れ! 土縛(アース・バインド)!」


 ——ズズズズッ!


 地面から土の腕が伸び、魔物の足へ絡みつく。


「今です!」


 レモンが杖を構える。


「光よ! 聖なる光の弾丸(ホーリー・バレット)!」


 ——シュシュシュシュッ!


 無数の光弾が魔物へ飛んでいく。


「グオオオオッ!」


 魔物が身体を揺らす。


「よし!」


「今度はあたし!」


 モモが一気に距離を詰める。


 ——シュッ!


「はあっ!」


 ——ズバァッ!


 剣が魔物の腕を切り裂く。


「グオオッ!」


 魔物が後ろへ下がる。


「まだいける!」


 モモが追撃しようとする。


「待て!」


 クロエが叫ぶ。


「何かがおかしい!」


「え?」


 魔物の身体から黒い煙が噴き出していた。


 ——ゴゴゴゴゴ……。


「魔力が急激に増えている」


 クロエが剣を構える。


「異界干渉が強くなっているようだ」


「それってまずいんじゃないか?」


「ああ、かなりまずい」


 スマホが震える。


『警告』


『対象の異界干渉率が上昇しています』


【異界干渉率:43%】


「43%……」


「さっきより増えてるわね」


 グレイプが魔物を見る。


「このままじゃどうなるの?」


『異界干渉率が50%を超えた場合、対象の変質が開始されます』


「変質?」


 俺が聞き返す。


「それってどういう意味だ?」


『解析不能』


「解析不能かよ!」


 魔物が咆哮する。


 ——グオオオオオオオッ!!


 周囲の空気が震える。


「来るぞ!」


 クロエが前へ出る。


「私が受け止める!」


 魔物が突っ込んでくる。


 ——ドドドドドッ!


 クロエが剣を構える。


「はあああっ!」


 ——ガキィィン!


 爪と剣がぶつかる。


「ぐっ……!」


「クロエ!」


「大丈夫だ!」


 クロエが魔物を押し返す。


「今だ!」


「任せて!」


 グレイプが杖を掲げる。


「炎よ!」


 ——ゴォォォォッ!


 巨大な炎が魔物へ向かって飛んでいく。


「火炎爆破(フレイム・バースト)!」


 ——ドォォォン!


 爆炎が魔物を包み込む。


「今度こそ!」


 俺も神器を構える。


「いくぞ!」


 魔物へ向かって走る。


 ——シュッ!


 魔物の爪が迫る。


「はっ」


 俺は身体を捻って避け、そのまま懐へ入り込む。


「これで!」


 神器を振り抜く。


 ——ズガァァン!


 光の斬撃が魔物を切り裂いた。


「グオオオオオッ!」


 魔物が大きく吹き飛ぶ。


【対象HP:12%】


「あと少し!」


「タロー!」


 モモが叫ぶ。


「最後は一緒にいきましょう! これで決めます!」


「わかった!」


 レモン、グレイプ、モモ、クロエが俺の隣へ並ぶ。


『パーティ連携を確認』


『連携率:100%』


「いくぞ!」


「はい!」


「ええ!」


「任せて!」


「これで終わりだ!」


 5人が一斉に攻撃する。


 ——ドォォォォン!!


 魔物の身体が光に包まれる。


「グオオオオオオオ……!」


 そして――。


 ——ズズン。


 魔物が地面へ倒れた。


『討伐を確認しました』


【対象HP:0%】


『緊急クエストを達成しました』


『報酬を獲得しました』


『神樹の塔への道標を取得しました』


「終わった……」


 俺は神器を下ろす。


「思ったより大変だったわね」


 グレイプが杖を下ろす。


「でも私の魔法が――」


「そうだねー」


「最後まで言わせなさいよ!」


 レモンが笑う。


「皆さんのおかげで倒せました」


「そうだな。みんなの力だ」


 俺は倒れた魔物を見る。


「でも、結局こいつは何だったんだ?」


 スマホを向ける。


『討伐対象の解析を開始します』


 しばらくして、新しい情報が表示された。


【名称:境界獣】

【種族:異界変異種】

【状態:消滅】

【発生原因:世界境界の歪み】


「境界獣……って何だ?」


 クロエが険しい表情を浮かべる。


「やはりな」


「知ってるのか?」


「名前だけだ。昔、異界との境界が大きく揺らいだときに現れたという記録がある」


「じゃあ、今の世界境界も……」


「ああ。まだ完全には安定していない」


 俺はスマホを見る。


【世界境界安定度:23%】


「まだ23%のままか。安定しないな」


「なら、まだやることは多そうね」


 モモが神樹の塔の方向を見る。そのとき、スマホが震えた。


『神樹の塔への道標を解析しました』


『新たなルートを設定します』


【目的地:神樹の塔】

【残り距離:75km】


「道がわかったぞ!」


 俺は地図を見る。


「ここから西へ進めばいいみたいだ」


「じゃあ、行きましょう」


 レモンが笑う。


「日が暮れる前に少しでも進みたいですね」


「そうね」


 モモも頷く。


「急ぎましょう」


「そうね! 早く行きましょ!」


 グレイプが歩き出す。


「ふふっ。神樹の塔にどんな秘密があるのか楽しみね! どんなことが起きようとも私の魔法で全部解決よ!」


「本当に楽しそうだな」


 俺たちは再び歩き始めた。神樹の塔まで、あと75km。


 そしてその頃、俺たちが去った街道の近くでは――銀髪の少女が、消えた境界獣の跡を静かに見つめていた。


「やっぱり始まったわね」


 少女は小さく呟く。


「急がないと」


 そう言って、少女もまた神樹の塔とは別の方向へ歩き出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。