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「坊主共、世話になった。」
報酬を差し出したオヤジさんから袋を受け取る。
「悪いな。今回は大した事件じゃなかったからな。」
オーナーが差し出した革袋は驚くほど軽かった。
「うっ。」
「その代わり、今日の昼飯代は受け取らないでおくよ。それとこれ。」
手渡された容器をあけると、昼間食べた煮込みが入っていた。
「随分気に入ってくれたみたいだったからな。」
「…ありがとう。」
嬉しいけど、借金までの道のりが縮まらないので複雑な気持ちだ。
帰り道、2人並んで歩く。
「まぁ、思ったよりも良い依頼だったな。」
リュカが言った。
「…そうだな。ニィナちゃんも可愛かった。」
そう答えながら、ふと思い当たる。
「…なぁ、リュカ。お前、最初からニィナちゃん見えてたんだよな…。」
「お、おぅ…。」
肩を震わせた、リュカは耐えきれないとばかりに爆笑し始めた。
「お前…、怖がってたんじゃなくて笑い…堪えてたな?」
「ぶふぉっ!」
「あ、当たり前だろ、ぶはっ。誰がお化けなんか怖がるかよ。ガキか。」
「おっ、おまっ…」
「大丈夫、大丈夫だ。俺がついてるだっけか…ぶふぉ!」
「ちょっ…」
「……ダメだ。面白すぎる。」
腹を抱えてひいひい言うリュカに腹立たしさと恥ずかしさで言葉が出てこなくなる。
「…お前ふざけんなよ。あっ、ていうか、昼ご飯の奢り!!!」
「あぁ、報酬だったな。」
「奢ってねぇじゃねぇか!」
「まぁな。」
「奢れよ。」
「無理。」
「早ぇよ!」
「報酬ほぼなかったからな。」
「約束と違う!別日!」
「金返せ。」
「鬼ー!!」
「知ってる。」
叫ぶ俺を尻目に、リュカは楽しそうに笑った。




