第3話:グラン
グラン・ブライトレオを一言で言い表すならば、最強の二文字がふさわしい。
「うおおおおおお!!!!!」
魔物の群れに阻まれてもなお、勢いを落とすことなく双剣を振り回しながら突き進む姿は、まさしく修羅。
「不謹慎だが嬉しいね。戦う機会があるってのは」
グラン・ブライトレオは、スラムで生まれ育った。物心ついた時には親は他界しており、一人で生きていくしかなかった。
そんな過酷な環境でも、グランは生き残った。なぜなら、人より体格がよかったからだ。生きるために必要なものは、力ずくで奪えば事欠くことはなかった。
しかし、いくら体格がよくても所詮は子供、力のある大人にはかなわない。大人に虐げられるばかりだった日々を変えたのは、偶然死体のそばで拾った一本の剣だった。
体格の差を覆す刃物という名の強力な力。強者を殺すことで得られるLvアップによる身体能力の向上の味を覚えてからは、自分にとって目障りな存在は積極的に殺していった。
年を重ね冒険者になっても、実力主義の価値観と荒い性格は直らず、同じ冒険者との喧嘩は日常茶飯事だった。
転機は、国家が動くほどの強力な魔物、エンシェントドラゴンを独りで討伐したことがきっかけだ。
その活躍が国の耳に入り、グランは騎士に推薦された。
それから、礼儀作法や暴力以外の物事の解決法もある程度身に着け、責任や常識を学び、荒くれ者から一人前の騎士になった。
しかし、人の本質はそう簡単には変わらない。強くなりすぎたグランは、己より強い敵と戦う機会がなくなり、自分から強い敵を探そうにも、立場が国を離れることを許さない。門番などの雑務を務めることでその鬱憤を忘れようとしたが、限界があった。
「だから、来てくれて嬉しいぞ魔物ども」
斬る、斬る、斬る。
前兆5mほどの一つ目の鬼を、時速100㎞ほどの速さで突進してくるイノシシを、鉄の硬度を持つ亀を、器用に武器を扱うサルを、例外なく、一撃で切り捨てる。
「はっはぁー----!!!」
この場に、グランより力強い魔物は、グランより速い魔物は、グランより頑丈な魔物は、グランより技術が優れた魔物は、存在しなかった。
文字数少なくて申し訳ない。けどこれくらいのほうが気楽で書きやすい。約1000字なら一時間くらいで終わりますし。




