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マーディン



けらけらと無邪気に笑うネミル。


ギルアの太い首へ飛び乗り

はしゃぐ。


「ネミル!止めなさい。」

遠慮ないネミルの行動に怒る

カフエリ。


「ハッハッハ!気にするな。まっこと、面白き娘よ!」


全く気にせずに森の奥へと突き進むギルア。


何故かカヨウはギルアの胸元をちらちらと見ている。


その度にフォードが尖った尾を掴みカヨウを睨む。


「しかし…本当に我々が入っても良いのか、ギルア殿?」


訝しげに悩むカラ。


「…むしろ我は、有難いと…思っているのよぉ〜。」


ウサ耳をギルアの頭に付けると足をバタつかせ笑うネミル。


「『フレイム』あれ…。」


フエンから生み出された炎の魔人。


悪ふざけをしているネミルの頭に鉄槌を与えていた。


「にゃなー!!」頭を押さえ

悲鳴を上げるネミル。


その悲鳴に微笑むフエン。


今カフエリ達はドワーフの王国

の長に会うべく『マーディン』へと向かう。


その為に『転移石』を目指して森の奥深くへと入っていた。


「でも〜凄いわ…転移石が完成してたのね。」


目を輝かせているムーリス。


「まぁねぇ〜50年前にほんっと苦労して完成させたんだからん。」


身体を急にくねらせるギルア。


「ねぇねぇギルア…どうして胸に貝殻、付けてるにゃ?」


その言葉にカヨウは拳を握り締め笑う。


それ以外の者は言葉を発せずなんとも言えない沈黙が続く。


カフエリの顔をよりも遥かに大きい拳を

胸の前に構え恥じらうギルア。


「うもぉん、知りたいの?ネミルちゃん。」


「ふつうの服だと、布の擦れる音がするじゃない。」


それを聞き「へぇ〜」と唸る

ネミル。


「なら、革の鞣した服でも音しないと思うけど…。」


カヨウの探究心が止まらない。


「あ〜あれは…だめよぉ。汗が染み込むと固くなるじゃない。」


「それだと動きも悪くなるし…

音もしちゃうのよ。」


真面目な表情で語るギルア。


「だから、にゃんで貝殻付けてるにゃ?」


話しを元に戻すネミル。


「一番馴染むからよ…それに裸だと防御力が心配じゃない。」


また真面目に答えるギルア。


「にゃら、ちく…ふぐっ!」


急にネミルの口を塞ぐカフエリ。


モガモガと何かを言っているのでフエンがネミルの尻尾に噛み付く。


「ふぎゃー!」と涙を浮かべ

叫ぶネミル。


その光景を見て何故か舌打ちをするカヨウ。


「ほら…着いたわよん。」


青く光る大水晶を指さすギルア。


転移石を見たムーリスは、子供の様に瞳を輝かせる。


「これ…あ〜、でも…う〜ん凄い!あっそうか。」


ブツブツと独り言を話し、転移石の周りをじっくりと見ていた。


「また…ムーリスの悪い癖が出たな。」


ため息をして頭を抱えるカラ。


「ごめん〜先に行ってて後から行くから。」


ギルア達にそう伝えると

また転移石に触れていた。


「そうねぇ…時間もあれだし、先に行きましょ。」


「じゃあ〜ムーリスちゃん、気を付けてね。」


カフエリ達を手招きして自分の近くに集める。


「良い!しっかり捕まっててね。」


転移石に魔力を込めるギルア。


ギルアにしがみつくカフエリ達。


光の筋となってマーディンの方角へと飛んで行く。


◆◆


ドーン!と魔力のぶつかる音が響く。


砂煙と共に、大きな幾何学模様の中央に突如として現れるギルア達。


カフエリ達は唖然としていた。


眼の前には空を飛ぶ鉄の馬。


透明なガラスが宙に浮きそこには映像が流れる。


そして…


ゴトン…ゴトン…ゴトン…。


巨大な黒く光る歯車が幾重にも、噛み合わさり何かを動かしていた。

 

「これ…にゃんにゃ!?」

尾を立てているネミル。


「ほ、何これ…?」

眼を丸くするフエン。


「綺麗…。」


悦に浸るカヨウ。


フォードはギルアの後ろに隠れるていた。


ウサ耳を外し自慢気に笑うギルア。


「ここが我祖国!『黒鉄のマーディン』。」


カタカタと村正が震える。


カフエリは見慣れぬものに胸が高鳴る。


そして…カラの姿がそこにはなかった。








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