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涼「ただ、敵の再襲来がこれほど早いとは思っていませんでした。正直、予想よりも遥かに早い襲来です」


焔「本音を言わせてもらうと、あの時…前の闘いの時に跡形もなく潰しきってくれてたんで、俺は再襲来は無いと思っていた。“再襲来の可能性がある”って話が出た時、正直俺は半信半疑だったよ。まあ警戒するに越したことは無いと思いはしたんだが」


颯「僕はまだまだ戦いに関して未熟ですが、あの時の不甲斐ない自分を思うと“何もできない事”の方に憤りを感じるのです。幸い、同じように思ってくれている風の精霊国民も多くいてくれました」


しずくは目を伏せて俯いていた。

想いは風の精霊王と同じく、“今回は皆の、そしてあの方のお役に立ちたい”と思うしずくだった。

前回、何もできないどころか“危険故に水の精霊国にて留まるように”と涼から厳命されており、結果も後から全て伝え聞く始末だったのだ。

今回こそはとの思いだったが、先日、“地球に残って拠点であるこの家を守護する”という大役を仰せつかっており、今回も前線に赴くことを許されなかった。

表情には出さないが、やるせない気持ちが胸中を渦巻いていた。



姫が何かを思いついた顔をして、一旦退室し、紙と鉛筆を持って戻って来た。

そして紙に文字を書き始める。


『お父様。今回わらわは最前線に立ち、立派に大地の精霊王の代わりを務めて見せます。総指揮官も喜んで許可してくれました。 姫より』


姫が颯に向かって言う。

姫『よし颯よ、風のゲートを王宮に開いてくれ』


全員が後ろから手紙の文章を見ていたのだが、一番ツッコミたいであろう涼が代表して発言する

涼「姫、捏造はいけません」

姫『捏造ではない。既成事実…?事後承諾…?どっちだっけ?』

涼「どちらでもありませんし総指揮官も許可をしておりません。立派な捏造です」


『しかし』、と姫が表情を引き締めて言う


姫『戦いには参加するぞ。何としてもだ』


真面目な表情から発せられる姫の言に対し、涼は返答の言葉を出せなかった。

実際、さまざまな布陣を日夜考えているのだが、姫の“切り札による助力”は無視できず、最善策を考えると、どうしても姫の助力が必要となってくるのだった。


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