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水の精霊王「地の龍王とそのような事が…」


風の精霊王「実は風の龍王も少し変わっていて、“戦うの飽きた”って言っていましたよ。“本気出して風の精霊力で飛んだら、龍王以外は相手にならないから”って」

風の龍王は高速のスピードで飛翔できる。なので龍族界の星から精霊界の星まで飛んで遊びに来る事があるとの事だった。

風の精霊王「そうだ、今度ここに風の龍王を呼んでみても良いですか?」

大地の精霊王「大きな力を使わないのであれば問題ありませんよ」

風の精霊王「…もう少し、様子見してみます」

もし竜種族の本能が目覚めたら、バランスが崩れる力を使うかもしれない。

それを危惧しての、風の精霊王の発言だった。



幾日かの後、大地の精霊国のあの場所に水の精霊王と風の精霊王が訪れる。

大地の精霊王は草原の上で横になり、目を瞑っていた。


様子がおかしいと思ったのは水の精霊王だった。

水の精霊王「大地の精霊王!」

ゆっくりと瞳を開ける大地の精霊王

水の精霊王「大丈夫なのですか?」

大地の精霊王「…。あ、また心配をかけてしまいましたか」

笑顔で言う大地の精霊王。

だが水の精霊王は違和感を感じており、それを素直に口にする

水の精霊王「身体からいつもの強靭さが感じられません。それではまるで…」

大地の精霊王「勝手ながら、水の精霊術をアレンジしてみました」

そう言いつつ、発言を続ける大地の精霊王。


大地の精霊王「大地の恵みを大地の精霊術にのせつつ、水の精霊術を合わせて使うことによって、人間の身体を模してみました」

そう言って人間の身体から精霊王の身体へと戻しつつ、再度人間の身体にしてみせる大地の精霊王。


風の精霊王「すごい。違うエレメントの術を2つ同時になんて…。そんな事が出来るのですか?」

大地の精霊王「案外簡単なんですよ。それで人間が行っている“睡眠”というものをまねてみたのです。あまりにも気持ちよさそうに見えたので…」

水の精霊王「先ほどの目を閉じて意識を消す行為ですか?あまりにも無防備でしたよ」

大地の精霊王「そうですね。睡眠はとても無防備になってしまうので、なるべくしないように心がけます」


風の精霊王「でもなぜ人間化を行ったのですか?」

大地の精霊王「観察を続けている地球の事なのですが、最近少し気になる事が見られるようになってきたのです」


水の精霊王「気になる事?」

“実際に見てもらった方が良いでしょう”と大地の精霊王がゲートを開く。

ゲートには地球が映し出されており、ズームアップして人間を映し出していく。


人間も数が増え、人々が集落の中を行き来している。

水の精霊王「前に見たときより各段に進歩していますね。」

大地の精霊王「地域によって差は大きいのですが、大きな建築を行って住まうような地域も出てきました。」

未だ精霊界から見ると原始的ではあるが、それなりの集団生活を行っている。そんな和やかな夕暮れの風景だったのだが…


ぞくりとした感覚が背筋を走り、水の精霊王と風の精霊王が眉をしかめてお互いを見る。

大地の精霊王「ここです」

大地の精霊王がゲートを指さして発言し、水の精霊王と風の精霊王は再びゲートに視線を戻した。

大地の精霊王が指さすところには人間の影があり、そこを凝視すると赤い点が3つか、たまに4つになったりしていた。

大地の精霊王「人間にはこれが見えないようなのです。そして…」

先ほど赤い点が見えていた人間の影から、直径が30cmくらいの黒いものが飛び出した。赤い点を持ったその黒いものは高速で移動している。

周囲の人間はやはり気づかない。


その黒いものが走る先には小さな人間の子供がおり、あっという間に距離をつめて黒いものが子供に襲い掛かった。

脛のあたりに傷が出来て泣き出す人間の子供。

察した母親が駆け寄り、抱き上げて周囲を見渡す。

黒いものは母親の大きさには勝てないと見たのか、森林に飛び込んで消えてしまった。


大地の精霊王「生物でもなく、精霊でもない、あきらかに異質な存在です。邪悪な行為を行うので“邪なるもの”と仮に呼んでいます」



大地の精霊王「あのような感じで“邪なるもの”が人間世界で稀に見られるようになりました」

水の精霊王は大地の精霊王が続ける言葉を予想し、不安を表情に出す。

大地の精霊王「いずれ、可能ならば地球の人間の世界に直接調査に行くことを考えました。その為にも人の姿に化身して人化する術を試してみたのです」

風の精霊王「き、危険ではないのですか?」

風の精霊王が声量を少し上げて発言した。

大地の精霊王「大丈夫ですよ。ずっと観察していて一度行ってみたいと思っているくらい素晴らしい所の方が多い星なのです。むしろ、あの“邪なるもの”を放置しておくことの方が危険に感じるのです。後々良くない事が起こりそうな気がして…」


火の精霊王「おい」

声のする方を見るといつのまにか火の精霊王が居た。

やはり岩の上に立ち、余計な延焼がないようにしている。

そして、どこから聞いていたのかわからないが火の精霊王が言う

火の精霊王「人間化する術を俺にも教えてくれよ」


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