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【披露宴――極黒の魔王、愛と祝福の宴】

【披露宴――極黒の魔王、愛と祝福の宴】


ガチャッ……。


重厚な扉が開かれ、シャンデリアの眩い光が降り注ぐ。

舞台は氷川神社から、都内の超高級ホテルの大宴会場へと移っていた。神前式の厳粛な空気から一転、会場は華やかで熱気ある喧騒に包まれている。


高砂メインテーブルには、凛々しいタキシード姿の風間洋助と、純白のウェディングドレスに身を包んだ新婦・風間桐子(旧姓・葉室桐子)が、この世の春をすべて集めたような極上の笑顔で並んでいた。


会場を見渡せば、まさに世界の裏側を牛耳る『頂上決戦サミット』のような顔ぶれだ。

親族席には、風間家祖父の助平、妹の楓と高子。そして葉室家父・嗣綱(八咫烏代表)、母の長子、妹の恋問持子、鶴子が並ぶ。

来賓席の最前列には、世界的ブランド「リュクス・アンペリアル」代表のエレーヌ・リジュ。そして、国家超常事態対策局『エクリプス』長官のヴィンセント・オーウェン。さらに、国内の各クラン代表たちがずらりと席を埋めている。


「さぁ、乾杯の後はご歓談です! 皆様、存分にお楽しみください!」


司会の声と共に、給仕たちが次々と極上のフレンチ料理を運び始める。


「おおおっ……! これが……これが一流ホテルの特製ロッシーニか!」


親族席で、持子の黄金の瞳が、皿に乗ったフォアグラとトリュフの香りにキラキラと輝いていた。その魂に暴君・董卓を宿す彼女の「底なしの暴食」は、この晴れの舞台でも健在だった。


「ふはははっ! 我が前にひれ伏せ、肉塊ども! わしの胃袋ブラックホールに収まることを誇りに思うが良い!」


サクッ……モグモグモグッ……!


魔王の尊大な口調とは裏腹に、彼女のナイフとフォークの捌きは、芸能事務所スノーの社長・立花雪に叩き込まれた完璧なテーブルマナーそのものであった。


「……もう。持子お姉さん、少しは自重してくださいな」


持子の隣の席で、清楚なお嬢様風の装いをした葉室鶴子が、上品に口元を隠しながら呆れたようにツッコミを入れた。


「いくらテーブルマナーが完璧でも、そのペースではお着物が苦しくなってしまいますわよ?」

「なんだと!? わしは成長期なのだ! 鶴子も食わんと、大きくなれんぞ!」


持子がドヤ顔で胸を反らせると、鶴子はクスッと年相応の可愛らしい笑みをこぼした。


ふと視線を上げると、遥か遠くの高砂から、風間桐子となった彼女が、親族席で賑やかに過ごす妹たちを見て、深い慈愛の笑顔で優しく微笑みかけているのが見えた。

その幸せそうな姿に、持子もまた、口元を綻ばせてフォアグラを咀嚼した。


一方、会場のあちこちでは、大規模な披露宴ならではの喧騒とカオスが巻き起こっていた。


「ヒャッホーウ!! 美少女と美女がいっぱいじゃあ! スノーのアイドルに、フランスのトップモデルまで! じいちゃん、今日は最高の日じゃ!」


カシャッ! カシャシャシャッ!!


風間家代表であり、洋助の祖父である風間助平は、完全に酒に飲まれて浮かれ上がっていた。高性能な一眼レフカメラを構え、美羽やアスタルテ、ベアトリスたちにデレデレと絡みながら写真を撮りまくっている。


「ちょっと、お爺様! みっともないですからやめてください!」


グイィィィッ!


「あいたたた! 痛いぞ高子!」


キッズラインのドレスを着た風間高子が、怒って助平の耳を引っ張り、強制的に親族席へと連行していく。


さらに、新婦側でも異変が起きていた。


「本日は、お忙しいところようおこしやす……うぅっ……」


葉室家当主として、最初は威厳たっぷりに各テーブルへ挨拶とお酌に回っていた葉室嗣綱であったが、酒が回るにつれて完全に「泣き上戸」と化していた。標準語だった口調も、すっかり素の京都弁(関西弁)に戻ってしまっている。


「わしの……わしの桐子が、あんなに綺麗なおべべ着て……幸せそうなんは嬉しいんやけど……寂しおすえぇぇっ!」


ポロポロポロ……ッ。


「あなた、もう。皆様困っていらっしゃいますよ。……申し訳ありません、主人がすっかり酔ってしまって」


妻の長子が、ハンカチで嗣綱の涙を拭いながら、優雅にフォローを入れて回っている。


「……まったく。祖父が使い物にならないので、私たちがご挨拶に回りますよ、高子」

「はい、楓お姉ちゃん!」


結局、ポンコツ化した助平に代わり、氷の修羅である楓と、しっかり者の高子の二人が、完璧な礼儀作法で来賓席へのお酌まわりを代行する羽目になっていた。


そして、高砂の洋助もまた、試練の時を迎えていた。


「風間次期代表! 今日はめでたい! さぁさぁ、俺の酒が飲めねえってのかァ!」

「洋助殿、我がクランからの祝福ですぞ。さぁ、もう一杯!」


日本中の裏社会を牛耳るクランの猛者たちから、次々と酒瓶が差し出される。


「あ、ありがとうございます……! いただきます!」


グイッ、グビグビグビ……ッ。


洋助はすでにかなりのアルコールを摂取し、視界が揺れている状態だったが、持ち前の「爽やかで気さくな好青年」の笑顔を顔面に強力な接着剤で貼り付け、なんとか平静を保って酒を飲み干していた。


ポンッ、ポポンッ……。


そんなカオスな歓談の時間が過ぎ、会場が少し暗転する。


「さぁ、続きましては、新郎新婦のご親族による『余興』のお時間です!」


ざわっ……。


そのアナウンスと共に、会場の空気がピリリと張り詰めた。

司会の言葉に合わせてステージの幕が上がると、そこには純白の道着に黒袴姿へと着替えた持子と、同じく道着姿の楓が立っていた。


二人が並び立つと、周囲の客が思わず息を呑む。

かつては背丈に僅かな差があったはずだが、今の楓は持子と全く同じ身長一七五センチの黄金比を誇る絶世のプロポーションへと成長しており、並び立つ二人はまるで双子の女神のような、圧倒的な美のオーラを放っていた。


「……行くぞ、楓」

「……ええ。手加減はしませんよ」


スッ……。


二人が静かに構えを取ると、会場の喧騒が嘘のように消え去り、達人たちだけが放つ『気』が空間を支配した。演舞の開始だ。


タンッ!!


先手を取ったのは楓だった。

無足の歩法による、一切の予備動作を持たない神速の踏み込み。彼女の鋭い手刀が、持子の喉元へ向けて容赦なく突き出される。


「ふっ……!」


だが、持子の黄金の瞳はそれを完璧に捉えていた。


スァッ……。


激突する寸前、持子は楓の手首を『柔』の動きで捉え、その圧倒的な運動エネルギーを殺すことなく、円の動きで自身の背後へと受け流す。

合気武道――『力』を『調和』で制する究極の武道。


クルンッ……タァンッ!!


持子の誘導に従い、楓は空中で美しく一回転し、完璧な受け身を取って畳の上に着地した。

二人の演舞は、もはや芸術の域に達していた。極黒の魔力も修羅の気迫もすべて封印し、純粋な『武』の美しさだけで新郎新婦への祝福を表現していく。


ピタッ……。


最後は、二人が背中合わせに立ち、完璧な残心を示して演舞は終了した。


ワァァァァァァァァッ!!


一瞬の静寂の後、会場から割れんばかりの拍手と歓声が沸き起こった。

持子はマイクを受け取ると、高砂の二人に向かって真っ直ぐに口を開いた。


「洋助、桐子お姉さん。合気とは、敵と争う術ではない。相手の力を受け入れ、調和し、共に生かす『愛』の武道である。……どうかお二人も、どんな困難が訪れようとも、互いを受け入れ、深い愛で調和し、この世界で一番幸せな夫婦になってほしい。……わしらからの、心からの祝福だ」


「持子……」


桐子の白い頬に、感動の涙が伝い落ちる。洋助もまた、酔いを一瞬忘れたように、力強くコクリと頷いてみせた。



【ブーケトス――戦場の花嫁修業】


その後、新婦・桐子の『お色直し』のための中座を挟み、会場の期待は最高潮に達していた。


ガチャッ。


再入場した桐子は、純白のウェディングドレスから一転、八咫烏の令嬢にふさわしい、豪奢な金糸と深紅が織りなす極上の色打掛(和装ドレス)へと姿を変えていた。その神々しいまでの美しさに、会場から感嘆の溜め息が漏れる。


同時に、演舞を終えて控室で着替えを済ませた持子と楓も姿を現した。

持子は白磁の肌を引き立たせる真紅のイブニングドレス。楓は冷徹な美しさを際立たせる深い青のドレスだ。


「ふふん、どうだ楓。わしの完璧なドレス姿に見惚れたか? 今日くらいは『持子お姉さん』と呼んで甘えてもよいぞ?」


持子がドヤ顔で胸を張る。


「……黙ってください。そのドレスの裾を踏み抜きますよ」


楓は氷のように冷たく言い放ちながらも、その頬は少しだけ朱に染まっていた。


「わぁっ! 持子お姉ちゃん、楓お姉ちゃん! すっごく綺麗!」


風間高子が無邪気に駆け寄って絶賛し、二人も思わずフフッと笑みをこぼす。


そこへ、洋助の右腕として急成長を遂げた友人・霞涼介の先導により、『スノー』の狂信的な下僕たちや友人たちが雪崩れ込んできた。

ピンク髪のインテリ下僕・本多鮎。小柄な暗殺者・花園美羽。圧倒的な母性を持つ金髪美女エティエンヌ、ポンコツ吸血鬼ルージュ、アスタルテ、シャーロット。さらに、フランス陣営から異端審問官の『聖女』ベアトリス・ド・ロシュフォールと、天草・クリストファー・流星も合流する。


「さぁ、行くぞ皆の者! 洋助と桐子お姉さんに、最高の一枚を撮らせてもらうぞ!」


持子を先頭に、一行は高砂へと向かい、笑顔でカメラのフラッシュを浴びた。

そして、披露宴はイベントの佳境へ。


ジャンジャジャーン♪


「さぁ、未婚の女性陣、お集まりください! 幸せのお裾分け、ブーケトスのお時間です!」


ザッ……!


その瞬間、参加する女性陣の目の色が完全に『戦士』のそれに変わった。

ただし、持子だけは例外だった。


「ふん、わしは興味ない。花より肉だ」


持子は早々に戦線を離脱し、親族席で優雅にケーキを頬張るポジションをキープしていた。


「持子様が参加されないなら、あのブーケは第一下僕である私が必ず……!」


鮎がドレスの裾をまくり上げ、クラウチングスタートの構えを取る。


「泥棒猫の私が、絶対に一番乗りでかっさらうんですからぁっ!」


美羽も無足の歩法でベストポジションを陣取る。


「神の導きのままに、あの花は私が」とベアトリスも静かに闘気を放ち、エティエンヌやアスタルテも虎視眈々と狙っている。


「い、行きますわよーっ! それっ!」


桐子が後ろ向きに、色鮮やかな花のブーケを高々と放り投げた。


ヒュルルルル……ッ!


「しゃぁぁぁぁっ!!」「もらったぁぁっ!!」


ドゴォォォォンッ!!


空中で鮎と美羽、そして各陣営の女性たちが激突し、凄まじいマウント合戦(物理)の末、ブーケは大きく軌道を逸らした。


「あっ……!」


ポスッ……。


弧を描いて飛んでいったブーケは、親族席でぼんやりとケーキを食べていた、一切参加していなかったはずの持子の膝の上へと見事に着地した。


「……へ?」


持子が、フォークをくわえたまま目を丸くする。


「お、おおおおっ!!」

「持子ちゃんが取ったぞーっ!!」


会場中から、ワァッと割れんばかりの歓声と拍手が巻き起こった。敗れたはずの鮎と美羽が、なぜか涙ぐみながら真っ先に拍手をする。


「わ、わしが……? 結婚……?」


極黒の魔王として覇道を歩む彼女が、『自身が愛する誰かの隣で、ウェディングドレスを着る未来』を、その瞬間、無意識に想像してしまったのだ。


ボフゥゥゥゥッ!!


持子の顔が、真紅のドレスよりも真っ赤に染まり、頭からプスプスと煙を噴き出した。

(い、いかん! わしは雄だ! 中身は天下を震え上がらせた暴君、董卓様だぞ! こんな乙女のような想像をして赤面するなど、魔王の威厳に関わる!)


持子はブルブルと激しく頭を振ると、カッと黄金の瞳を見開いた。

もう絶対に、このようなポンコツな弱みは見せない。そう固く決意し、極黒の魔王としての覇気を無理やり全身から立ち昇らせる。


「ふ、ふははははっ! 勘違いするな! わしはこんな草花になど微塵も興味はないわ!」


バサッ!


持子は立ち上がると、隣の席で目を丸くしていた妹の鶴子に、そのブーケを乱暴に、しかしどこか照れ隠しのように押し付けた。


「つ、鶴子! これは妹であるお主にくれてやる! 葉室の令嬢であるお前の方が、いつか必ず美しい花嫁になるはずだからな!」


「……持子お姉さん……」


鶴子は押し付けられたブーケを胸に抱き、真っ赤になって強がる姉(中身はおっさん)の姿に、クスッと優しく、そして心から嬉しそうな笑みをこぼした。


「ふふっ……ありがとうございます、お姉さん。私、大切にしますね」



【陰謀の気配と、真実の愛の誓い】


照れ隠しで会場の隅へと逃れた持子は、火照った頬を冷ますようにグラスの氷水を一気に飲み干した。


カツッ……。


その時、静かな足音が持子の背後に近づいた。


「見事な演舞、そして心温まる姉妹愛でした。……素晴らしい」


振り返るとそこには、国家超常事態対策局『エクリプス』長官、ヴィンセント・オーウェンが立っていた。彼は、氷のように冷たく、感情の抜け落ちた瞳で持子を見下ろしている。


「む? お主は……確かアメリカの……」


持子が怪訝そうに黄金の瞳を向ける。その瞬間、直接対峙した二人の視線が交差した。


ドクンッ……!!


ヴィンセントの心臓が、内側で狂ったように跳ね上がった。

エクリプスの長官である彼には、持子の魂の異質さが手に取るように分かった。相反する二つの概念が、一つの肉体の中で奇跡的な調和を果たしている。


(これだ……! 我々が長年探し求めていた、完璧な『器』……目的の者だ! ついに、ついに見つけたぞ……!!)


ヴィンセントの内心は、狂喜乱舞するほどの強烈な興奮で煮え滾っていた。しかし、表面上は一ミリの表情筋すら動かさず、完璧なポーカーフェイスを維持している。


「お初にお目にかかる。ヴィンセント・オーウェンだ。……君の噂は聞いているよ、恋問持子くん」


彼が慇懃に右手を差し出した、その時。


スッ……。


一人の女性が、持子を背中に庇うように二人の間に割り込んだ。芸能事務所『スノー』社長、立花雪である。


「……うちのタレントに、何か御用でしょうか? エクリプス長官殿」


雪の静かな、しかし有無を言わさぬ絶対零度の威圧感が放たれる。


「……失礼。あまりに魅力的なお嬢さんだったので、つい挨拶をと思いましてね。では、私はこれで」


ヴィンセントは完璧な笑みを貼り付けたまま一礼し、去っていった。


(……あの男。持子を見る目……何かよからぬ事を考えているのは間違いない。だが、確信が持てない……)


雪は背後の持子を護るように拳を握りしめ、静かに警戒心を高めた。


そして、披露宴はついに感動のクライマックスへと突入する。

会場の照明が落とされ、スポットライトが高砂の隣に立つ桐子へと当てられた。彼女の手には、両親へ宛てた手紙が握られている。


泣きはらした顔の父・嗣綱と、優しく微笑む母・長子へ向けて、桐子はゆっくりと、透き通るような声で読み上げ始めた。


「お父様、お母様。

本日は、私をここまで慈しみ、育ててくださったことに心から感謝を伝えたくて筆を執りました。

代々続くこの家の娘として生まれた時から、私はいつか家同士の絆を深めるための役割を担うことを覚悟しておりました。お二人が決めてくださったこの縁談も、最初は正直なところ、一抹の不安がなかったわけではありません。

けれど今、私は胸を張って、お二人に伝えたいことがあります」


桐子は隣に立つ洋助を見つめ、極上の笑顔を向けた。


「『お父様とお母様が選んでくださった方は、私にとってこの上なく素晴らしく、かけがえのない大切な人でした』

旦那様(洋助さん)は、私の立場や家の状況を深く理解してくださるだけでなく、一人の人間としての私の心に寄り添い、大きな愛で包んでくださっています。毎日、彼と過ごす時間は驚くほど穏やかで、私は今、これまでの人生で一番の幸せを感じております」


会場のあちこちから、すすり泣く声が聞こえ始める。


「厳格に、そして大切に私を育て、この最高の縁を導き出してくださったお二人の眼識と深い愛情に、改めて敬意と感謝の気持ちを抱かずにはいられません。

お父様、お母様。

私はこれから、彼と共にこの家を支え、お二人が築いてこられたような温かく誇り高い家庭を築いていく決意です。

どうかこれからも、私たちの歩みを温かく見守っていてください。

お二人に出会わせていただいたこの幸せを一生大切に、精一杯歩んでまいります。

本当に、ありがとうございました」


ワァァァァァァァァッ……!


万雷の拍手の中、嗣綱はもはや顔を覆って号泣し、長子が優しくその背中をさすっていた。


そして、最後に新郎・風間洋助がマイクの前に立つ。

酔いはすっかり冷め、その顔には、TIAの次期トップ候補としての威厳と、一人の男としての絶大なる覚悟が宿っていた。


「本日はご多忙の折、誠にありがとうございます。

家同士のご縁で始まった二人ですが、私は今、この上ない幸福の中にいます。

初めてお会いした時から、私は妻に深く心奪われ、今日という日を誰よりも心待ちにしておりました。

このような素晴らしい女性を慈しみ育て、私へと託してくださったご両親には、心より感謝申し上げます。

これからは私が責任を持って、世界で一番、彼女を幸せにすることをお誓いいたします。

至らぬ点も多い二人ですが、今後とも温かく見守っていただければ幸いです。

本日は誠にありがとうございました!」


洋助が深々と頭を下げると、会場のボルテージは最高潮に達した。


「洋助ーっ! 幸せにしろよーっ!」

「桐子お姉様、万歳っ!」


祝福の声、割れんばかりの拍手、そして色鮮やかなフラワーシャワー。

極黒の魔王を巡る不穏な影は確かに存在していたが、この瞬間だけは、誰もが心からの愛と平和の光に包まれていたのだった。


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