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ヒロインになりたい((私))となりたくなくない俺の話  作者: adovent
5:彼と私

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178:不毛な争い

回避方法がきもいです。

アカリがホテルの中に入っていくのを見送ってから私は大きくため息をついた。


サキとルナから隙を作るために武器を地面に叩きつけた結果私の大事な武器の一つである刀はその刀身を半分にしてしまい武器の形を保てなくなってしまった。


仕方がないので役に立たない武器をあの形に変換しアカリに預けたがどこまで役に立つのかは分からない。


刀はともかく拳銃は彼の領分なので彼の頑張りに期待することしか今の私にはできない。


幸いあの土埃の中でもう一つの武器は回収できたので素手で戦うという最悪な状況にならなかったのが今一番うれしいニュースだろう。


しかし良い話はそれくらいで現状私の目の前には騙された怒りで殺意を増しているルナとサキが立っているので状況はさっきよりもなお悪くなっている。


さっきの衝撃で目を覚ましてくれたら嬉しかったのだけれどその儚い希望は打ち砕かれてしまった。やはりアカリがなんとか侵略者を倒してくれない限り彼女たちの目は覚めないようだ。


「やっぱりお前が今までで一番危険だ。もう油断はしねー」


目を細めて気持ちを落ち着かせたサキはしっかりと構えをとって私を討伐しようと身構えている。


怒りに塗れて突撃するよりも冷静に対処してくる相手の方が何倍も厄介である。


「それじゃあいつも通りやっちゃうからアシストお願いねさきっち!」


言うが早くこちらに向かって突撃してくるルナ。自分の体よりも大きいはずの剣をまるで木の棒でも振り回すかのように軽く振り回してこちらに切りかかってくる。


ルナの攻撃はサキに比べれば繊細さはない所謂力任せな攻撃なのに妙に回避がしづらい。


「くっ、危ないわね!!!」こちらが嫌がる点をしっかりと認識し、今も的確に私の回避場所に武器を置き私の機動力を落とすために足狙いの攻撃を繰り返す。


このまま後ろに距離を取ろうにもすでにルナはそれを見越して振り回しからの突きの体制に入っているのでその選択肢を取るわけにもいかない。やむなく軽く飛び跳ねて空中に浮かんでいる私にルナの背後から拳を構えたサキが飛び込んでくる。


「おら!おっこちやがれ!」足だけでなく腕のガントレットもブーストをかけれるらしく空中で一回転するかのようにこちらに向けて拳を振りぬく。


空中に浮かんでいるせいでろくな回避もできない私は慌てて彼女の拳を足場に振りぬかれた勢いで距離を放つ。あんなものをまともに食らっては命がいくつあっても足りない。


確実な連携で仕留めに来たのにまんまと避けられてしまいルナもサキも怒りを顔に表している。


「サーカスの曲芸師かなんかかよお前は!んな回避方法なんて想定外だぞ!?」


「今のは上手くいったと思ったのに良く避けれるよねぇ~。なんかはーちゃんみたいな動きだよね」


ルナの口から私の名前がでるだけで嬉しくなる。このまま私の事に気づいてくれないかなと想像するがそうは問屋が卸さない。


「でもなんかむかつく。そういうことははーちゃんだけがしてもいいの。お前がするのは許さないからね」


「本物のユイなら俺らが押せるわけねーんだよ!つまりあれは偽物だってことだ」


二人からの信頼が逆に私を本物と認識できないなんてどういうことなのよまったく。


私を高く評価するのはいいけれどそこまで過剰に評価されても少々困ってしまうわ。


深呼吸を一つして武器を構えなおす。アカリが敵を倒すまでこの遅延戦闘をなんとか継続させないといけない。


不毛な戦いではあるがそれでも私はまだ倒れるわけにはいかないので必死で抵抗させてもらうわ。

サキたちはユイより長く戦っているのでコンビネーション抜群です。

それでも攻めきれないのは単純にユイの力が強いのもありますがその動きがトリッキーすぎて対処が遅れているのも原因です

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