148:予定を立てよう
これでしばらく委員長の出番はありません。
「それじゃあみんな~夏休み中怪我なく元気に過ごしてくださいね~」
ナギサ先生の話は学園長のものと異なり手短に終わった。これくらい短い方が俺としてはありがたい限りだ
先程渡された成績表には最高評価ばかりが並んでおり我ながら優秀だと自画自賛するレベルには問題が何一つない。
学園は長期休み中に色々と工事があるらしく入れない日が多いとのことだが早々学校に来る機会なんて訪れることはないだろう。
ルナはこの間のテストの成績が良かったからか赤点や補修と言ったものを免除されたようで目に見えてほっとしているのが分かる。
まあ、ユエさんに怒られないと分かればホッとするのも分かる。俺ですらユエさんは少し怖いからな。
ナギサ先生が教室から出ていくとアカリや委員長がこちらに近づいてくる。
「やはり私の妹は成績が良いみたいですね。お姉ちゃん感無量なので撫でて差し上げますわ」
と委員長が俺の返事を聞かずに頭を撫でてくる。相変わらず同級生なのに年下扱いなのは困惑する。
「む~、はーちゃんは委員長の妹じゃないもん!僕のだぞ!」
頬を膨らませながら俺を抱きしめて委員長を軽く睨むルナ。その様子がまた良いのか委員長の顔には満面の笑みが浮かんでいるのが度し難い。
「あはは・・・でもこれで夏休みに入るわけだけど色々みんなで予定決めようよ」
苦笑いしながらアカリが提案する。その言葉にルナは睨むのをやめて笑顔で肯定する。
「そうだね!せっかくの夏休み色々と楽しまないと!僕海とかも行きたい!」
「キャンプとかもいいよね~。後はまたお祭りとかもいきたいし」
俺を置き去りにしてどんどんと夏休みの予定を立てていくアカリとルナ。こういうところで息がぴったりなのは幼馴染の特権なのだろうか。
「そういえば祭りの時に約束しましたから委員長の所にお泊りに行かないといけないですね」
「どこか予定の会う日はありますか?」
と俺が委員長に話題を振ると途端に元気になる変態もとい委員長。
すぐさま手帳のようなものを取り出してああでもないこうでもないと日程を確認する。
「こ、この日でしたら問題ありませんわよ。ぐへへ、妹とお泊り」
相変わらず緩んだ顔を見せる委員長にまた警戒するルナ。なんだか番犬のようになってないか?
「はーちゃんは油断するとすーぐこれだから油断も隙もないね!」
ぷんぷんとなぜか怒っているルナを宥める。俺が頭を撫でればすぐに機嫌が良くなるのがありがたいところだ。
そうやって予定を立てていると教室後方の扉からサキが顔を出しているのに気づいた。
「あれ、サキさんが教室に来るなんて珍しいですね。何か用でもあるんでしょうか?」
気になって近づいてみるとサキは明らかに苦い顔もとい困惑したような表情を浮かべているのに気づいた。
「なんか困ってる感じだよね?」「何かあったのかな?特にお姉ちゃん朝何も言ってないけど」
ルナとアカリも気になったのか近づいてきたところでサキが頭を掻きながら呟く。
「あー・・・わりーお前ら。夏休み中ちーとばかし協力してくれないか?」
両手を合わせ頭を下げながらこちらにお願いしてくる様子にただ事じゃない気配を感じて俺たちは話を聞く前に首を縦に動かしてしまった。
予定を立てている時が一番楽しいまでありますよね。




