147:終業式
偉い人の話って長いんですよね
眉を顰めながら壇上でこちらに向けて偉い話をしてくる学園長を見つめる。
どうして偉い人というものは話が長いんだろうか。既に10分以上身のない話を聞かされて俺は辟易している。
かといって視界の隅にうつるルナのようにこくりこくりと居眠りするかのような鋼のメンタルは持っていないのでため息をつきながらこの長話に付き合うしかないだろう。
祭りから1週間が経ちこの学校も今日から夏休みという長期休暇に入ることになる。
大人になった今ならこの有難味が良く分かるが、今の体になっても少しわくわくするのが夏休みの魔力なのかもしれない。
「・・・であるからして。淑女たるもの慎んだ行動に取り組んでください。」
毒にも薬にもならない言葉で締めくくりようやく学園長の話は終わった。これで全体集会は終わったので後は教室に戻ってホームルームをして終わりである。
先生に案内される形で体育館から出ていくので俺もその流れに乗って教室に戻る。
ナギサ先生が戻ってくるまでの間教室の中では早くも休みの間何をするかという話で持ち切りになっている。
話を聞く限り習い事や勉強などの一般的な話題が多い気がするがところどころで今年は海外の別荘やら避暑地に行くだの少々聞きなれない言葉も出ているのでお嬢様ってのは怖いと思った。
「にへへ、明日から夏休みだね。いっぱい遊ぼうね~はーちゃん」
俺に抱き着きながら明日からの予定を語るルナ。あの祭りの日からどうも前よりも身体接触が多くなった気がする。いや、前もこんな感じだっただろうか?
そんな俺たちを委員長が緩んだ顔で見つめながら声をかけてくる。
「うふふ、相変わらず私の妹と仲良くしてくれて嬉しいわ。私とも遊んでくれると嬉しいですわ。もっとも少々忙しいのでなかなか暇がないのですが」
そういってため息をつくあたり本当に忙しいらしい。委員長は割とお嬢様なので何かとお付き合いがあるのかもしれない。
そんな委員長に同情的な視線を向けつつ、アカリも俺たちの会話に参加してくる。
「私とお姉ちゃんはお父さんとお母さんの仕事を手伝うくらいで時間に余裕があるからいっぱい遊べると思いますよ」
アカリたちの両親と言っても父親は喫茶店の経営をしているが母親の仕事については聞いたことがなかったな。
「お義父さんの仕事は知っていますがお義母さんはどんな仕事をしているんですか?」
興味本位で聞いた俺に対する返答が返ってくる前に教室にナギサ先生が入ってきたせいでこの話はここまでとなってしまった。
気になる気持ちをぐっと抑えて席につき、ナギサ先生からの話に俺たちは耳を傾けることになった。
祭りの後からルナは結構アピールが激しくなっております。
ユイは気づいてないけどほかの人は気づくレベルですね




