146:僕にとっての君
覚悟と決意
家に帰りついて両親に挨拶することなく僕は自分の部屋のベットに飛び込む。
普段は怒られることだけども祭りの日は忙しいからか見逃してくれることが多い。今はそれがありがたかった。
ベットと机、それに僕のお気に入りの漫画が置かれただけの部屋は女の子らしくないってよくあーちゃんに怒られたものだ。
ベットの上でゴロゴロと転がりまくる。今の僕の顔は今日食べたりんご飴よりも真っ赤になっていることに違いない。
そうやって転がっていても落ち着くことはなく思い出すのは今日一日の出来事についてばかりだ。
無意識に僕は自分の唇に手を当てる。忘れようと思ってもあの間隔は忘れることはできない。
1度目はともかく二度目に関しては僕は自分の意思ではーちゃんのほっぺたに口づけをした。
1度目の唇への奴に関してはノーカンだもん。なんだかあの場でしなきゃいけないって気持ちでついついしてしまっただけだもん。って誰に言い訳しているんだろうか僕は。
はーちゃんの事は嫌いじゃない。むしろ大好きだって言えるくらいには僕らの関係性は悪くないと思っている。
あーちゃんやさきっちと違って付き合いは短いけど、それでも今後もずっと仲良くしていきたいと思っている。
たまにきざっぽかったり意地悪で、女の子に対してすぐ口説こうとしたりするけど・・・でも好き。
ついこの間までは友達としての大好きだって思ってた。お気に入りのおもちゃを独占したいみたいな感じだって思ってたけど・・・最近はよくわかんなくなってきた。
あーちゃんやさきっちと仲良くしていると胸の中心がずきりと痛む。幼馴染で仲良しの2人の事を嫌いになりかけたことすらある。
でも今日のことで分かっちゃった。僕はーちゃんの事が友達じゃない意味で好きだって。
はーちゃんはモテる。きっとあーちゃんやさきっちだって言ってないだけではーちゃんの事が好きなんだってわかっちゃう。もしかしたら委員長もって思ったけど委員長はまたちょっと違う感じだった。
あの時キスしたのだって誰かが背中を押してくれたってのもあるけどそれ以上にはーちゃんとキスしたいって思っちゃった自分がいる。
「うぅ・・・・こんな風になっちゃったのも全部はーちゃんのせいだもん・・」
あーちゃんとサキちゃんのお父さんとお母さんの関係を見てついつい僕もはーちゃんとああいう関係になれたらって想像しちゃった。そうなったら・・・えへへ・・・とっても嬉しいな。
でも気を付けないと。ママも言ってたけど気を抜いたらはーちゃんを取られちゃうって。そんなの絶対嫌だもん。
「"今度は"・・・絶対にはーちゃんを取られたくないもん・・・せっかく・・"また"会えたのに・・・」
瞼が重い。思考がまとまらない・・・今度?また?よくわかんない・・・わかんないけど後悔だけはしたくない。
「はーちゃんに・・・絶対好きって言わせるんだから・・・」
決意を固めながら眠気に身を任せる。明日から頑張るぞ!絶対はーちゃんに振り向いてもらうんだから。
ルナ視点からのユイに対する感情です。
詳細は後々書いていくつもりです。
今回でこの章は終わりになります。次回からは波乱の夏休み編です。お楽しみに




