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DIE A LOG  作者: さまー
2章 ~Die a Loger~
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21.囮より

正午を知らせる鐘の音。

朝礼会場となる駐屯地近くの広場に作戦に参加する兵士全員が集う。

「各兵武運を祈る! 作戦開始!!」

志場大尉の声を皮切りに、全員が作戦隊形へと移る。

駐屯地から南へと進んだ先に激戦区となった冊がある。

そこは元は敵軍の駐屯地であったところだが、数週間前にこちらの軍が攻め込んだことにより大荒れし、数日前まで冷戦状態となっていた。

ところが、極秘に送られた先遣隊が柵の中に入り込んだことにより、敵軍は超厳戒態勢を敷くように。

今は、火のついた導火線つきの爆弾のように、一触即発の状態だ。

東西南北四方に入口があるが、その全てが少年兵による見張り態勢が置かれていた。

「難しいものだ…見張りを誘き寄せるだなんて」

「簡単にいくとは思えませんよね後藤さん」

普段は気温が高いはずのこの地の風が、やたら冷たく感じた。


「……あそこに見張りがいるのか?」

柵の周囲に到着した囮部隊と第一前線部隊。

後藤らは南口にいた。

「他は準備できたらしい。よし、突入するか」

後藤の声を皮切りに、鉄板のように重たい装備を背負いながらゆっくりと冊に近づいていく。

柵の入口が見え始めた。そして、そこから覗く銃口。


―あれが見張りの少年兵か…動揺するな…


後藤は非常に落ち着いていた。

流れる汗が何を意味していたのかは、後ろの者にはわからなかったが。


軍靴が砂と擦れた。

ごく小さな砂埃が沸く。

次の瞬間、銃弾が飛んでくる。

「きたぞ!」

後藤が声を上げ、ジリジリと距離をとっていく。

重い装備は銃弾をうまく弾いてくれる。物資不足説は正しかったらしく、さほど高価な銃弾は残っていないようだ。

おかげで数発受けてやっと凹(へこ)む程度の盾。


―これでなんとか持つ…あとは少年兵が命令通りにこちらを確実に狩りに来れば…

後藤はそう言って撤退命令を出し、銃弾が届くか届かないかの距離まで遠ざかった。

しかし、見張りの少年兵は追ってこない。

「な、どうしてだ?」

「チッ、おびき寄せられてこねえな」

部下二人の会話を聞き、後藤の首筋に更に汗が滴る。


―こいつぁ参ったな…中井サンに連絡しねえと…


囮作戦の囮が機能しない―これは作戦遂行の上でとても重大な誤算である。

この事態を早急になんとかする必要があった。そんなときに一報。


『おい、何してる! 他の入口はもうおびき寄せに成功している! 南口だけだぞ!!』

中井美和大尉補佐からの連絡だ。後藤晴久伍長はやむを得ず、ある決断をする。

「三方位は既におびき寄せ完了している。要はいつでも突入ができるということだ。 俺達が足を引っ張るのはいけない。 突っ込んで強行突破だ」

「んなっ!? 危険です! 志場大尉の作戦方針、『犠牲は最小限に』に反します!!」

後藤の提案に部下は反発する。 しかし後藤は続ける。

「どちらにせよ囮を引き受けた以上、死ぬ覚悟ができてねえ兵士はクソ野郎だ。俺たちは『最小限の犠牲』に含まれているッ! そのことを常に忘れるな!!」

後藤はヘルメットを被り直し、中井に一報を入れる。

『こちら、強行突破します。私たちに続いて第一前線部隊も突入お願いします』


大きく叫んだ後藤を先頭に、腹をくくった囮部隊の者達が一気につっこんでいった。

二章スタートしました!

二章は主に、戦闘シーンです!

法寺くんの兵士としての実力にも注目していただきたいところです!

今後共よろしくお願いいたします

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