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魔神ベリアの魔界幸福化計画(第1章完結)  作者: 砂之寒天
第1章 魔界編

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第4話 街を作ろう!

 マグティアと今後について話していく。


「動物はどうする?」

「勝手に連れてきて増やしちゃおう。一匹ずつコピペした方が安全かもね、遺伝子の多様性が保たれるし」

「そうだな。調味料は……私の世界のものを真似するか。……収穫というより、機械仕掛けにするのはどうだろう? ボタンを押したらジャガイモが出てくる、みたいな」

「あ〜、それアリ! キミってやっぱり頭良いねぇ〜!」

「ふふん、高校は首席で入学したからな」

「へぇ〜」


 (知ってる。だってボク──────)


 (────────キミのこと、産まれる前から見てたし〜!!笑笑)


「なに笑ってるんだ? マグティア」

「ん? いや、なにも」

「そうか。そうと決まれば、機械作りだな。食材は加工済みのものにした方が作業が楽か……?」

「腐らない魔法とかかけとくのは?」

「採用しよう」


 思いつく限りの食材を出す機械、名付けて─────────ポン(ぞう)くんを作った。食材をポンと出してくれる。


「こいつは、ポン蔵くんベータ版だ」

「ぱ、ポン蔵くん? え、なに? 聞き間違い?」

「いや、ポン蔵くんだ。おかしいか?」

「え、うん……まぁ、いいんじゃないかな!笑」


(ダサくて面白いし! 今後食料問題とか解決するときに、「ポン蔵くんです」って言って出すのかな? おもしろ〜笑笑)


 内心爆笑されているなど知らず、私はポン蔵を量産した。


「逆に、ゴミはどうするの?」

「それ、な。スライム達にも、ゴミを食べさせる癖はつけたくないんだよな……」


 前は、スライムだしゴミくらい食べればいいと思っていたが、どうにも愛嬌が湧いてしまって。配下だし。


「そこで、これだ」


 てってれ〜


「『パクパクくん』」

「で、でた〜!! 笑笑」

「なんだ?」

「いや……ゆるいなって!」

「そうか。とにかく、こいつがゴミを食べて消してくれる。これを各家に一つ置く」


 ちなみに、ゴミ消失機能はゴブリン達のトイレにもつけている。使い終わったあと、ボタンを押すだけで中身が消えるのだ。


 その後、訓練場、宴会会場など公共施設を作った。


「戸籍もいるか?」

「というか、ナンバーがそれじゃない?」

「あぁ、たしかに。……だが、他の国に行くにはパスポートもいるよな? 私達の国を国として認めてもらう必要があるか……」

「たしかにね。王座評議会(ラウンドテーブル)に参加させて貰えば?」

「なんだそれは?」

「各国の王様が集まるんだよ。今回の主催は、蛇族の王、マニャータだったかな」

「なるほど。……じゃあ、こうだ」


1.マニャータの元へ言って、ゴブリンの衛生状態を私達が改善することを提案する。

2.ゴブリンの元へ行って、私達の国に来てもらう。

3.衛生状態改善を報告して、王座評議会(ラウンドテーブル)への参加を願う

おまけ.市場調査をして、商品の案を考える。


「いいんじゃない?」

「決定だ。……そろそろ朝になるな」

「ホントだね。そろそろ朝の鐘が鳴るね!」


 リーン、ゴーン……


「……朝の放送とかあるといいな。やりたい人、いるだろうか」

「ふーん、掲示板モニターに放映しといたら?」

「そうだな。それから、皆が各々やりたいことをさせてやりたい。訓練は一日2時間やるとして、各々の趣味を広げれば、市場価値にもなりそうだ」

「いいねぇ。はー、ボク疲れちゃった。ベリア、お茶淹れてほしいな♡」

「……仕方ない、それくらいはやろう」


 ポン蔵が置かれている、まぁそこをポン蔵マーケットと呼ぶとして、そこに行って茶葉を貰ってきた。私は紅茶が好きだったので、色々なフレーバーを思い出しては作ったのだ。


「ボクはローズヒップティーが好き〜!!」

「華美だな。私はほうじ茶が好きだ」


 いくつか茶葉を貰ってきて、ティーポットでお茶を淹れた。


「おはよぅござぃまぁす……」


 眠そうなライムがほにゃほにゃと起きてきた。


「おはよう、ライム。お前もお茶を飲むか?」

「お茶? なにがあるのぉ?」

「緑茶、ラムバニラ、ローズヒップ、アッサム、アールグレイ……それから、お前のためにライムティーも作ってみた」

「じゃあ、ライムティーがいいなぁ」

「わかった。今淹れよう」


 ティーポットを洗って、また淹れ直す。


「どうぞ」

「ありがとうございます!」


 一口飲む。


「わーっ!!」


 ライムが踊り出した!!


 いや、トモダチコ○クションか!?


「ぼく、これ、すごく好き!!」


 シャキーン! と目が覚めたらしい。


「そうか。それは良かった」

「へぇ〜、良かったじゃんカスライムくん」

「うん! ってその呼び方やめてってば!」


「なぁ、ライム」

「ん、なぁに?」


 真剣な空気が流れる。


「率直に聞こう。ライム、お前は何がしたい?」

「!!」


 ライムの目がキラキラする。


「ぼく、ぼく、! ベリア様に侍らされたい!」

「!?!?」

「それで、交渉の場? で、相手を誘惑したい!!」

「っ、!?!?」

「ぼくの毒を媚薬にして────────」

「ま、待て待て。それは危ない。だが、本当にそれでいいのか?」

「うん! ぼく、ベリア様の為に頑張る!!」


 ふんふん!と鼻息荒く意気込んでいる。


 マグティアは大爆笑だ。


「っあははは! 面白いじゃんカスライムくん! いや、ライムくん! お前大物になるよ!」

「えっ、今名前……!」

「あぁ、でもまだ名前で呼ぶには早いか。ちゃんと成果を出してからだな! カスライムくん!」


 ズコッ!


「もう! まぁ、見ててよ! ぼくの活躍するところをさ!」

「これは使ってやらないと可哀想だねぇ!」

「ほんとう!! やったぁ!!」

「しかも、よく考えてみろ。スライムは変化かできるから、どの種族の生殖器も再現できる。これは素晴らしい配役かもしれないな」

「ぼく、頑張るよ! でも、でも……」


 ライムがもじもじし始めた。


「は、初めてはベリア様がいいなぁ……」

「は? おいカスライムテメェ言っていいことと悪いことが……」

「まぁまぁ!! 落ち着けマグティア!!」


 マグティアが激おこだ。空気が明らかに重たい!!


「さ、三人ですればいいだろう!!!」

「は……」

「え……?」


(ナニを言ってるんだ私は〜〜!?!?!?)


 マグティアが怒ってるのなんて初めて見たから、驚いて変なことを言ってしまった。


「なし、なし! 今のは────────」

「へぇ、熱烈なお誘いじゃん? これは断れないよねぇ、ライムくん!」

「うんうんっ!」


 そして、その日私は知ったのだ。


 マグティアの大きさと、ライムの色気を───────。



「ひ、酷い目にあった……」

「ベリア様、お水どうぞ!」

「あぁ、ありがとう……」

「なーにカップルみたいなやり取りしてんの!! ほら、ボクからもお水!!」

「あ、ありがとう……」


 恥ずかしかったので、事が終わった早々服を着させてもらったが。二人にも。


「朝から何をしているんだ私は……もう昼過ぎじゃないか」

「あ、訓練しないと! 二時からだよね!」

「そうだった。皆を訓練場に集めて、訓練を始めよう」


 街と家には時計がある。


「皆で訓練だな!」

「はーい!!」


〜〜〜


「うーん、ここじゃ危ないなぁ……」

「どうした? マグティア」

「うん、やっぱり危ない。ベリア、訓練のために、森の方に行こうか!」

「? わかった」


 よく分からんが、森に出た。


「見ててね 」

「? あぁ」


 空気が変わる。


 ピリッ……


天圧執行(ヘブンズ・プレス)


 ──────バキャァッ!!!


 瞬間、目の前の木が潰えた。


「きゃっ!?」

「はは、凄いでしょ〜? これがキミのメインウェポン。今日は、キミにこれを覚えて貰います! なに、簡単だよ! 対象に集中して、ちょっと強く押すだけ!」

「な、なるほど……」


(って、これ、夢でやってるヤツだ〜〜〜!!!!)


 私の驚きをマグティアは知ってるだろうか。なんでこんな都合よく夢のものが出てくる?


「なぁ、私の夢を覗いたことでもあるのか?」

「んふ? なんの話?」

「いや、なんでもないが……」


 だが、今のを真似すればいいのか。


 指を二本前に出し、親指を下に出す。その間に、目の前の木があるのをイメージして─────────



 ────────潰す!!!


天圧執行(ヘブンズ・プレス)!」


 バキャァッ!!


「きゃっ!!」

「はは、びびり〜笑笑」

「あ、当たり前だろ! こんなの簡単に人が死────────」


 人が、死ぬ?


 もしかして私は、この先、人を───────


「あ、気付いちゃった?」


 マグティアが私の顔を覗き込む。その悪戯な笑みを見て、殴りたいとは思えず。


 私はただ────────その場にへたりこんだ。


「わ、私が、人を傷つけないといけないのか? 国家運営のために?」

「大丈夫、大丈夫。初めは誰だって怖いよ」


 マグティアが私の肩を優しく摩る。その優しさが気持ち悪かった。


「まさか、マグティアも?」

「ふふ、まぁ、神位継承戦(アポテオシス)の時にやりすぎちゃったりしたりは……したかな」

「ひっ……」


 私は地面を見つめた。とても、マグティアの方なんか見れない。


「怖い? やめる? でもそうしたら、スライム達、可哀想だなぁ……」

「な、なにがだ」

「せっかく新しいリーダー見つけて、新しい生活を貰って、とっても嬉しそうだったなぁ〜……。ボクが国家建設のこと話してたら、ナカマが増えるんだ! って喜んでたなぁ〜……」

「っ……」

「ねぇ、今更引けないでしょ? ベリア、キミは魔神なんだから」


 バシッ!


 背中を強く叩かれる。


「覚悟決めよ!♡」


 マグティアの優しく甘い声が、悪魔の囁きに聞こえた。


 私は、とんでもないことに足を突っ込んでしまったのではないか?


 一瞬、そう思った。


「っ……仕方ない。これも全部、スライム達を幸せにする為だ」

「うん! てか、そもそも殺さなくて良い方向にキミが動けばいいだけだよ! 話し合いで解決する範囲はするとかね〜」

「!! たしかにそうだ。もう、あまり脅かすなよ!」

「ははは笑」


(ま、どうなるかな……)


 実際、未来の事などマグティアにも分からない。


 だが、ベリアが人を傷つける術を手に入れたのは、確かな事実として残るのだった。


「あと、応用でもないけど。上から押すだけで潰さないこともできるよね! 相手に土下座させたい時に使いな〜」

「おぉ……」


 私は試しにマグティアに使ってみた、のだが……


「ん? ボクには効かないよ!笑 だってキミ、ボクから見たらザコだもん」

「っ、どういう意味だ、それは」

「キミが強そうに見えるまで、ボクのイメージの中では、キミはボクに敵わないってわけ」

「……敵わないな」


 はぁ、とため息をついた。


 本当にコイツは底知れない。


「そうだ。威嚇用に分かりやすい魔法を使えた方が便利だよな? 炎とか」

「じゃあ、威圧(プレッシャー)を覚えたら?」

威圧(プレッシャー)?」

「うん。というか、上位神とかは無意識に使えるんだけど」


 ドンッ!!!


 鳥が羽ばたいた。


 冷や汗が垂れる。背筋が寒い。私はマグティアから、威圧(プレッシャー)を受けていた。


 思わず目線が下がる。足元を見つめて、ひたすら汗をタラタラ流していた。


「ま、こんな感じ! おーい、もう解いたよ!」


 目の前で手をひらひらされて、初めて意識が戻った。


 上位神の位は伊達ではないようだ。


「これは……怖いな……」

「そうでしょ? これをイメージして使うといいよ〜。でも、使い所は考えなよ!」

「わかった。ありがとう、マグティア」

「うん! 良い子!」


 そんな感じで、威圧(プレッシャー)を覚えたのだった。


「さぁ、そろそろ訓練終わりかな! この後はどうする?」

「スライム達に、やりたいことを聞いていく。並列思考で、並列してやりたいことに合わせた物を作っていくんだ。蛇族の国に入国が許可されるようになったら、そこで各々情報を集めてもらって……その前に通貨をスライムに渡すのが先か。まぁそんな感じだ」

「ふーん! いいんじゃない!」


 ということで、街に戻った。


 そして、スライムに聞きこみ調査をしていく。


「No.251。来い」

「はいっ……!」


 緊張しているな。


「ふっ、そう緊張しなくていい。お前に名を与える。お前は今日から、ミーナだ」

「っ……! ありがとうございます……!♡」


 おしゃれ番長、ミーナは涙ぐみ。胸元で両手を握りしめ、嬉しさを堪えるように笑った。


「ところで、お前は何がしたい?」

「私は、お洋服を作りたいです〜♡」


 やはりか。


「ミーナ。お前を服飾部長に任命する!」

「え! やった〜♡」


 ミーナには、イメージを伝えると服が出てくる、服用ポン蔵を作った。


「見てください、ベリア様! 初めてお洋服作りました、♡」


 細かいところはなっていないが、一応服としては形になっている。


「素晴らしい。その調子で励めよ」

「はいっ!!♡」


 服を作りたい者が他にも30人。


 そして、なにやら50人の音楽隊が出来た。


 指揮者も一人できたので、そいつを音楽隊隊長にした。


「お前の名前は、今日からムジカだ!」

「ははーっ!」


 その他に。


 武器を作りたい者が、20人。


 料理をしたい者が、200人。


 絵を描きたい者が、10人。


 建築をしたい者が、100人。


 商人をやりたい者が、50人。


 諜報をやりたい者が、10人。


 研究をやりたいものが、20人。


 畜産が50人。


 警備隊が50人。


 騎士団が200人。


 医療班が40人。


 そして何故か、ライム率いるお色気隊が20人。


 他にも、お菓子作りとか、温泉作りとか、本を書きたいとか、図書館を作りたいとか、新聞を作りたいとか、ゲームを作りたいとか、色々。


 お祭り実行委員会というのも出来た。参加者は、仕事と兼務しつつで50人。


 なにもやりたい事が無いものも何人かいる。


 あと、何人かは探検隊として出かけて行った。自由だ。


 そして、各々の情報を共有する為、スマホを作ってみた。通話機能、チャット機能、カメラ機能がついている。


 早速グループを作ったらしい。なになに……


「今日のレシピ……いや、ク○シル!? もしくはクック○ッドか!?」


 そんな風にわちゃわちゃ発展していった。


〜〜〜


 ピコン


「『今日の爆発!』って……研究部はまた爆発したのか」


 ピコン


「お色気隊が服飾部を占拠……?」


『おい、ライム? 何してるんだ』

『色気のある服を作ってきます!!』

『はぁ、気をつけろよ』


「魔牛が産まれました……そりゃ良かった」


「家のデザインを変えたいです……? ふむ、私が出向くか。マグティアはどうする……あれ、マグティア? どこ行った?」


『マグティア様とゲーム制作中!』

「……まぁいいか」


 私が見に行った先では、綺麗な和風建築のデザインが描かれていた。


 デザインだが、想像から建物を作れる機械を作ってみた。


「なるほどな。採用。どこに建てる?」

「よっしゃ! あざす、ベリア様! じゃあ早速オレの家を建て替えてもらえますか!」

「うん。……あ、そうだ」


 建築部には、建築を建て替える機械をあげよう。許可証とかも作って、違法に改築されたりしないようにして……。


 並列思考でそれを済ませつつ、家を建て替える。


「おーっ!!! 流石ッス、ベリア様!」

「うん。No.501。ちょっとこっち向いて」

「なんスか?」


「名前をあげる。建築部長って事で、ケンゾウね」

「っ……よっしゃー!!! ありがとうございます!!」


 ケンゾウは拳を突き上げて喜んだ。

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