35.嘆きの森影3[勝ち確です。ありがとうございま―― ‐ 死 ‐ ]
↓今日はあとがきにレンくんのAIイラスト付き!↓
※画質悪いかも?
『森影の継骸卿』改め――『シドのおもちゃ』と邂逅した俺は両手に大剣を握った。
“二本の刀”は黒煤で『ファンネル化』して左右へ展開。ソウル収納の煤玉は背後に配置する。
『――――――ァ゛ァ゛(短剣の投擲)』
「――――――ッ!!(壊剣の投擲)」
[リンッ――【暁天ニ呵ウ鬼】が発動]
⇒〈投擲術・破砕〉が発動。投擲物に[激突性][貫通]付与
――数秒にも満たない睨み合い。
開幕の先手は――ほぼ同時。互いの『投擲』から始まった。
――――バヂバヂヂバヂバヂバアヂヂババヂッッ!!!
シドのおもちゃの手が“光る”――すると、放たれた“灰色に帯電する短剣”が一瞬で顔面に迫ってきていた。……速すぎぃッ――ってかァ!
(――あ゛っ!? コイツッ!!)
――この時脳裏に過ったのは、エレナス邸を脱出した直後の“アレ”――俺を殺した『道化師の雷投』だった。
(――『戦技』が一枠見えてると思ったら……お・ま・えカァァッ!!!――――)
「――はんッグゥゥ(――ッガヂィ)!!!!」
怒りより先、『避けられない』と脳が理解するよりも早く――俺は飛来する短剣を“歯で噛み止めていた”。
――バヂヂヂィー!!!――――……
――止めた瞬間にようやく思考が追いつく。
そこで俺は口内の肉と歯を『煤化』――噛んだ短剣を包み込み、“黒煤による絶縁”で処理する。
「――ッ゛――~゛~゛~゛~゛~゛っ゛!!」(ア゛ア゛ァ゛ッ゛!゛ ち゛ょ゛っ゛と゛感゛電゛し゛た゛た゛タ゛タ゛タ゛~゛~゛~゛!゛!゛)
……とはいえ、覆うまでの間に少し感電したけど。……地味に痛いっ!
――――――――ドォッッッーー!!!
――ここでようやく、俺の投擲した壊剣が着弾。
重量とバフ補正で樹皮が爆ぜ、大木が大きく揺れる。
だが、その地点にあるのは“大木へめり込んだ壊剣のみ”だった。
(――あんにゃろめ~、投げてすぐ影ん中に潜って行きやがったなぁー……逃げるな卑怯者ォ!!)
「―゛―゛――゛――――゛―ッ(気配察知)」(――上っ!!)
体の痺れが徐々に抜けていく中、消えたはずの大きな気配が“上に現れた”のを捉える。
見上げれば上空の影から這い落ちるように奴が降下――継ぎ接ぎだらけのマントを揺らし、その巨体ごと砲弾じみた勢いで突っ込んでくる。
(戻れ――)「(パシっ)――――ッ、ッ、ッ――!!」
俺はめり込んだ壊剣を呼び戻して左手に握り、煤の足場を蹴りながらジグザクに高度を上げていく。
「――――――――あ~~。
アァーーッ。 あ゛~゛~゛っ。
あ゛ーーーー!!!!
ア゛ァ゛ーーーー!! アァ~。
ァ゛ァ゛~゛~゛……。 あーー。
アァ~~。 ぃあ゛っ~~~~!!!」
[リンッ――詳細判明、【奇術】〈卑しの群歌〉を開示します]
[〈卑しの群歌〉:顔群が一斉に歌う不協和音の詠唱。己を中心に暗い薄光の輪が広がり、触れた亡者には癒しを、生者には苦痛を与える]
――その時、急降下するシドのおもちゃ――いやもう長いから『シもちぃ』って呼ぶわ。
――――急降下するシもちぃの顔たちが一斉に騒ぎ始めた。
余裕のある内に開示された詳細を読むと……どうやら“範囲回復と攻撃”を兼ね備えたマホウ的なアレらしい。……ズっっルぅッ!!
(――っホワー……)『――ア゛ア゛ァ゛~~ーーッ!!』
――三つの顔が騒ぎ、マントの下から不協和叫が続く。
シもちぃを中心に“薄暗い輪光”が揺らめき、短剣を二度振るいながら"別の得物"――ギザギザとした『鋸剣』を構えた。
[リンッ――詳細判明、【戦技】〈鋸斬り〉を開示します]
[〈鋸斬り〉:剣を横に構え、左右に大きく振りながら前進する戦技。命中時、欠け刃が引っかかり物理防御を弾ける]
範囲ダメと急降下からの圧し切り『戦技』……狡い技使ってくんなぁ……だがっ――――。
「――っふ……そんなモノ――力でねじ伏せればよかろうなのだァァァァッ!!」
――シもちぃが五月蝿いので俺も負けじと大声で応える。
迫る二条の短剣には背後のパックンから"分体"を出して飲み込ませ、右手首に付けた『圧縮した煤』を左腕にすべて移し自身の二、三倍まで巨大化。
握る壊剣を振りかぶり、伸びた腕と刀身の長さを活かして――“範囲外から”叩き込むっ!
「ア゛ア゛ァ゛~――――ッ゛ッ゛ッ゛(――ガァギャンッッ)!!!」
――一撃粉砕。
『異能』による“止めることのできない黒煤の腕”の一振りは、鋸剣もろともその巨体を打ち砕き、骨肉を潰しながら激しく吹き飛ばした。……あ~ぁ! 武器壊しちゃったっ~~!
―――――――ッッズドガッンッッ!!!
――大木へ派手に激突した巨体がそのまま根元まで落っこちる。
そこへ、俺は止めの追撃を仕掛けようと――――“意図的に飛び退いた”。
――――リンッ、リンッ……
『技能』の発動時を思わせる“澄んだ鈴の音”。
その音は右手に握る“大剣”――『夜導の霊律剣』から伝わる “震え”と“警鈴(鐘)”だった。
「――ぬぉ!? ――とッ、とォッ!!(続けてバックステップ)」
――――ッギュジャっ! ッギュギュン!!
[リンッ――詳細判明、【戦技】〈針穿ち〉を開示します]
――それは『羅針眼』で把握していた“上空の気配”。
今まで干渉する素振りすら見せなかったソイツらが、突如として“急襲”――高速で降下してきたのだ。
(――げぇ!? なんだこの虫キモっデッカぁ!?)
攻撃してきたのは俺よりもデカい虫の化け物だった。
全身を鎧みたいな……殻? で纏い、腹部が膨らみ赤黒い液体で満たされている。……たぶん『蚊の異形』とかそんなのだろう。
「(避けきって)――っ横やり、邪魔ァ!」(――ファンネルGOォ!)
最初の一体は俺が避けたことで『黒煤』にぶつかり、そのままぺちゃんこ。
通り過ぎた残りの二体へは背後から刀と木刀をけしかける。
「――――――――あ~~。
アァーーッ。 あ゛~゛~゛っ。
あ゛ーーーー!!!!
ア゛ァ゛ーーーー!! アァ~。
「――ぁ゛……あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ー゛ー゛ー゛っ゛」
ァ゛ァ゛~゛~゛……。 あーー。
アァ~~。 ぃあ゛っ~~~~!!!」
――意識を割いたそのわずかな隙――俺は『汚い輪唱』の中に紛れた”別の声“を拾った。……いやっよく聞き取れたなオレェ゙!?
[リンッ――詳細判明、【戦技】〈乾いた叫び〉を開示します]
陥没した巨体の傍ら――そこに“欠けた亡者”が一体、杖を地面に突き立てながら叫んでいた。
そして同時に、シもちぃもマントの下から“別の腕”を伸ばし、その手に握った“鈴付きの短杖”を振るう。
――――ッリ゛ィ゛ー゛ー゛ン゛……ッジュグッバギィ――ッ!!!
[リンッ――詳細判明、【戦技】〈嘆きの鈴音〉を開示します]
[リンッ――状態異常[鈍重]を検出]
霊律剣の”澄んだ警鈴”とは真逆――”歪な鈴の音”が森に響く。
すると――陥没した巨体がみるみる修復され、さらに全身から“薄赤いオーラ”的なのが立ち昇った。……なにあのモヤ? 強化演出? “『バフ』が可視化”した感じのソレ??――ってか俺には『デバフ』付いたっ!?
「――何やってんだソコォーー!!!(二刀投擲&突撃っ)」
――俺は奴らへ一喝。
すぐさま懐剣と右手の『霊律剣』を同時に投擲し、左腕を刃に変えるとそのまま足場を蹴って接近する。……そういえば、いつの間にか『理想ノ僕』が切れてた件……効果“三分”ぐらいかも?
――――ッッザッシュッ!!
一早く到達した霊律剣が“欠けた亡者”の頭部を貫いて絶命させる。
次に、剛速で飛ぶ懐剣も遅れてシもちぃへと迫り――――直前。
――――ッガァァッンッッ!!!!
マント下から伸びた“丸盾を持つ腕”に阻まれた。そして――――
――――ス゛ト゛ォ゛ッ゛ッ゛ッ゛ッッッ!!!!!!
「――ッッこ゛ぇ゛っ――――……!!?」(――――は??????????)
気づくと俺は――“懐剣に胴を潰され背後の大木にめり込んでいた”。
胸から上が突き出した刀身の上に乗っかり、血が止めどなく流れる。……『適応さん』育ったなぁ、“こんな状態”でも生きてんだもんなぁ~…………誰か状況説明をPleaseッ!!!
[リンッ――詳細判明、【戦技】〈倍返し〉を開示します]
[〈倍返し〉:盾を強く構え、受けた衝撃を跳ね返す戦技。重量武器や突進に対して特に高い反射威力を発揮する]
事後に開示される『戦技』の詳細。……遅いよ。
視線だけでそれ読み――理解した……したけどぉ……。
(――隠してた盾でカウンターはズリィーーッ!! しかも串刺すまで全然気づかなかったし見えんかったワァ!? どんな速さで返されたんだよぉ~~!!)
(……あとっ、”(黒煤の)服”ごと木にめり込んでるんだけどっ!? 体が“木の中ですり潰されてる”んだけどヒドくないッ!!? 『再生』しづれェ゙゛!!!)
――――ッッッ!!!
俺が血をドバドバ吐きながら再生を始めると、“オーラ”を纏ったシもちぃがその巨躯を沈ませ――“大跳躍”。
重力を無視するバカげた速度で迫り、俺の頭目掛けて“先端に鐘が付いたデカい鈍器”を振りかぶる,
――だが、奴が俺の目の前まで来た直後――――シもちぃを“挿み込む影”が覆う。
「――――ハっ! かかったえ゛ェぇ(吐血)!!」(――締まらねぇ!!)
――それは『黒煤の左手足』で創られた、“独立する上下の大顎”。
手持ちの煤の大半を詰め込んだ渾身の傑作だった。
(――はいぃ勝ち確ですっ! ありがとうございま――――
その時、奴の武器が“光った”――が、振り下ろすよりも煤顎が閉じる方が圧倒的に早い。
だから俺は意気揚々と成り行きを眺め――――
――――ッコ゛ォ゛ォ゛ッ゛ッ゛コ゛ォ゛ォ゛ッ゛ッ゛ッ゛ー゛ー゛ー゛ー゛ー゛――……!!!!
[リンッ――詳細判明、【戦技】〈弔いの残響〉を開示します]
――鐘の武器は振り下ろされなかった。
途中で止まり――二度、鳴らされた。
すると――
――――ッッブッワァッ! ブッワァッッ!
――――“黒煤がすべて霧散したンゴ”。
「ぇ――おっ、お前もかぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁっっっ――――!!!??」
――――ッブヂャァッッ!!!
[【死ンデモ命ガアルヨウニ】が発動]
⇒即時修復、再生を行い蘇生させます 7/10
[リンッ――状態異常[激痛]を検出]
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[リンッ――〈痺痛適応〉を得ました]
[リンッ――〈電傷適応〉を得ました]
[リンッ――〈電流適応〉を得ました]
[リンッ――〈導電適応〉を得ました]
[リンッ――〈瞬速適応〉を得ました]
[リンッ――〈反速適応〉を得ました]
[リンッ――〈串刺適応〉を得ました]
[リンッ――〈刺杭適応〉を得ました]
[リンッ――〈内損適応〉を得ました]
[リンッ――〈内潰適応〉を得ました]
[リンッ――〈磨潰適応〉を得ました]
[リンッ――〈音撃適応〉を得ました]
[リンッ――〈音衝適応〉を得ました]
[リンッ――〈音圧適応〉を得ました]
[リンッ――〈爆圧適応〉を得ました]
[リンッ――〈震圧適応〉を得ました]
[リンッ――〈響圧適応〉を得ました]
[リンッ――〈共振適応〉を得ました]
[リンッ――〈衝波適応〉を得ました]
[リンッ――〈魔衝適応〉を得ました]
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◇シドのおもちゃ:Level.Max のステータス
【名前】森影の継骸卿
【種族】亡者群(深淵)・異形(死体結合)
【レベル】276
【属性】深淵・深雷・物理・奇術・呪イ・掴ミ・嗅覚・出血・拘束・回復・蘇生※神性(武器)
――――
――
【人間性(特性)】2/10
【武器1】≪夢想の刃≫
分類:短剣/投擲/深淵 〈戦技:道化師の雷投〉
効果:技量+2。深雷属性。投擲時、半実体となって投擲される
・道化師、ミラウの携えた戦道具。大道芸で人々を笑わせると夢見、刃に歪な魔術文字を刻んだ
その刀身に纏わりつく雷はいつしか現実と乖離し、投じられた得物は半ば実体を失い刃だけが飛翔するという
【武器2】≪血錆びた鋸剣≫
分類:大剣 〈戦技:鋸斬り〉
効果:筋力+3。生命力-3。出血効果+呪イ効果
・仲間に裏切られた無頼漢が振るった血錆びた大剣。刃は幾多もの戦いで潰れ、歪み、もはや剣本来の姿を失っている
それでもなお振るわれ続けたこの刃は、斬るのではなく肉を削ぎ、引き裂く凶器となった。裏切りの日に流れた血は、今もなお錆となって刃に残り続けている
【武器3】≪???≫ ※演出× (ㆆ ㆆ ).。oஇ
分類:槍/深淵 〈戦技:???〉
効果:信仰+3、技量+1。魔力-3、筋力-1。深淵属性
・???
【武器4】≪埋葬の鐘槌≫
分類:大槌/神性/深淵 〈戦技:弔いの残響〉
効果:筋力+3。魔力-3。神性属性+深淵属性。攻撃時、音響による衝撃波が発生する
・葬鐘の巫女・エステラの携えた大槌。旧聖印教会に秘蔵される聖具が一つ
死者を弔うために鳴らされるはずの鐘はやがて別の意味を持った。音は祈りを超え死を告げるものとなり、その響きは地を満たし肉体と魂の境を曖昧とする
【武器5】≪腐敗した鈴の杖≫※マント下
分類:短杖/深淵 〈戦技:嘆きの鈴音〉
効果:信仰+3。技量-3。深淵属性+感染効果
・旧聖刻教会の司祭が持つ鈴付き杖。腐敗によって短く朽ち、内部には黒い菌糸が深く根を張っている
かつてその鈴は祈りの終わりを告げるために鳴らされた。だが今では、その音色に耳を傾けた者は皆、森の嘆きを聴くという
【武器6】≪鎧獣のスケイルシールド≫※マント下
分類:中盾 〈戦技:倍返し〉
効果:物理に対し、衝撃吸収+受け流し補正
・異形の獣の外殻を加工して作られた上質な円盾。丸みを帯びた形状は衝撃を巧みに受け流し、その力を膨らませて跳ね返す
【胴防具】≪継ぎ亡者の喪冠マント≫
効果:生命力+2、信仰+1。致命傷を受けた時、低確率で踏みとどまる
・幾人もの死者を縫い継ぎ、一つの命とした纏め上げた異端の喪衣
【奇術】
・〈卑しの群歌〉:顔群が一斉に歌う不協和音の詠唱。己を中心に暗い薄光の輪が広がり、触れた亡者には癒しを、生者には苦痛を与える
・〈???〉
【戦技】
・〈道化師の雷投〉:雷を帯びた実体のない得物を相手に向けて投げつける戦技。その真価は相手に防がれた時に発揮され、弾かれると三本に複製された投具が再び飛来する。溜めることで射程が延び、威力が増す。深淵+深雷+感電+遅延
・〈鋸斬り〉:剣を横に構え、左右に大きく振りながら前進する戦技。命中時、欠け刃が引っかかり物理防御を弾ける
・〈???〉
・〈弔いの残響〉:槌の鐘を二度鳴らし、最後は鳴り響く鐘音ごと叩き付ける戦技。穢れた聖具は黒き光となって広がり神性と深淵を宿す衝撃波を周囲へ放つ。長く溜めるほど残響は重なり、その威力と範囲が増す。防御不可+神性+深淵
・〈嘆きの鈴音〉:鈴を鳴らし、聞いた亡者は損傷を癒し、生者は体の動きが鈍くなる。
また、ソウルが傍にある亡骸を極稀に『蘇生』させられる。回復+鈍重+蘇生
・〈倍返し〉:盾を強く構え、受けた衝撃を跳ね返す戦技。重量武器や突進に対して特に高い反射威力を発揮する




