雑記-魔人について
【極秘】特定危険個体指定報告書:個体名「魔人」
識別名:魔人
職業:黒魔法使い(ランク6)
名前:不明(ドナルド、ファンズといった偽名を使っている模様)
外見特徴:
性別:男(恐らく)
体格:細身、中背(平均より僅かに低い)
容貌:「極めて平凡」「印象に残らない」という証言で一致。
年齢:不明(20代前半と思われるが、黒魔法使いなので正確には不明)
国籍:不明
所在地:不明
経歴:
帝暦129年:フローレンス邸襲撃事件
帝都のフローレンス邸で当時の当主であったエメリア・フローレンスを殺害。エメリア氏の死体を損壊し、黒魔法の召喚の触媒として利用。当時の屋敷の衛兵が目撃している中、真正面から脱出を図る。その際に何者かを背負っていたという報告もあるが、詳細は不明。
帝暦129~150年:空白期間
この間に何をしていたのかは不明。後述する魔物の脊柱との関連から、魔の森にいたのではないかという予想がなされている。
帝暦140年から帝国と魔王軍との間で戦争が始まる。
帝暦150年:レガリアス不法娼館経営事件
グレンフォート王国の王都の周辺都市であるレガリアスにて、裏稼業で名を馳せていたダズ(死亡)という男と共同で娼館経営を行う。その際の娼婦には召喚体が使われていた。召喚体の触媒には近隣の墓地の墓守を買収して収集していたことが調査で分かっている。
帝暦151年:ベラルーナ爆破テロ
グレンフォート王国の王都ベラルーナで行われた舞踏会にエメリア氏の似姿で参加。当時の筆頭王宮黒魔法使いであったアクストリウスと同伴していたことが、帝国の白魔法使いであったマリア、クルス、レオルドン氏によって目撃されている。
この時に魔人の手による爆裂魔法によって爆破テロを引き起こされた。動機は不明。その後、王国のアクストリウスと帝国のマリア、クルス、レオルドン氏との間で戦闘が発生。クルス氏がアクストリウスの手によって殺害された。
当時のマリア、レオルドン両氏の証言から、この時点では魔人とアクストリウスとの間に面識は無かったと推察される。
帝暦152年:帝国・王国戦争への介入
帝国とグレンフォート王国との間で戦争が勃発。この時に王国側で参戦していたことが数々の記録から分かっている。アクストリウスとはこの時に親交を深めたようで、当時の関係者からは二人は友人のような関係であったという証言が残っている。
多くのキマイラとワームの脊柱を王国に提供し、王国の戦力の増強に関与していた。王国から押収した当時の記録によれば、これらの脊柱は魔の森で集められた可能性が高いと思われる。
この増強された戦力によって帝国と王国との戦力差が埋まり、この時の戦争は一進一退の形で引き分けとなった。
本人も戦闘に参加し、帝国軍に甚大な被害を与えた。その後、英雄ミリアの手によってペンダントに封印された。ミリア氏は冒険者ギルドに届いた魔人の探知魔道具を持っており、これを使用して魔人の追跡を行っていた模様。この時の探知魔道具はペンダントと共に帝国に提供された。
探知魔道具の送り主は不明。闇ギルドの関係者ではないかと推測されている。
帝暦152~200年:封印期
ペンダントに封印。帝国の保管庫にて厳重に管理されていた。
この間に帝国と魔王軍との戦争が終結。
その後の帝国とグレンフォート王国との戦いが発生し、これも終結している。
帝暦200年:封印解除と再始動
新生魔王軍の一派により、帝国の保管庫からペンダントが盗難される。その後、郊外の廃屋で封印が解かれた模様。
探知魔道具を持って追跡任務に当たっていたメンデルス氏率いる部隊と魔人との間で戦闘が発生。兵士二名が死亡。メンデルス氏が重症を負う。
この時に魔人が青剣を使用していたことが、生存したメンデルス氏の証言から明らかになっている。
この時の戦いでメンデルス氏が持っていた探知魔道具が奪われた。
帝暦201年:新生魔王軍動乱
新生魔王軍による反乱が発生。首謀者は「青剣」アクストリウス。魔人はその副官であった模様。二人の関係は帝暦152年の戦争以来のもので、ペンダントの盗難もアクストリウスの手によるものだと考えるのが自然であろう。
魔人は新生魔王軍の黒魔法使いおよび魔物の軍の統括任務に当っていた模様。
帝暦201年:旧魔王城「星落」事件
アクストリウスがアレクシオス、マリア両氏の手によって討たれる。その後、スライドする形で魔人が新生魔王軍をリーダーとなったと考えられる。
旧魔王城を本拠地にして、帝国との包囲戦を指揮した。
この戦争で城への隠し通路を発見したマリア氏が旧魔王城へ侵入。魔人との交戦になる。ほぼ同じタイミングで魔人のランク6の契約が始まり、旧魔王城にいた新生魔王軍が生贄に捧げられて壊滅。マリア氏は魔人に殺害される。殺害される前のマリア氏の決死の通信魔法によって、魔人の「死なない」という特性が共有された。
その後、旧魔王城でランク6の黒魔法「星落」を連打して全てを破壊。その後の消息は不明。
その危険性から二つ名「魔人」を指定。各国で手配されることとなった。
所見:
目撃者の情報によれば一見冴えない男であり、危険性は無さそうに見えるとのこと。だが実態は経歴の通りである。
残酷な犯罪を躊躇なく行い、その規模はエスカレートしている。
目的は不明だが、これまでの経緯からより高位の悪魔との契約を貪欲に望んでいるものと考えられる。既にランク6に達しており、これ以上の契約を放置すると国家規模の被害が出ることが容易に想像できる。
「死なない」理由は不明。この特性により黒魔法の寿命コストを踏み倒せることから、魔人単体であまりにも甚大な被害をもたらすことが可能である。それは破壊しつくされた旧魔王城の跡地を見れば言わずとも分かるであろう。
なんの組織にも属していない点も不気味である。単体で甚大な被害を生む、何にも属さない、正体不明の黒魔法使い。
最早災害と言った方が適切かもしれない。
一刻も早い問題解決を望む!




