7、好きなんです、和名
「で、貴女が説明書?」
一応、聞いてみる。
流れからいって、ほぼ確定事項だけど。
「はい♪わたくし、説明書でありナビゲーター!困ったことがありましたらなんでもお聞きください☆」
一々動作がデカイ。苦手なタイプだが―――かわいいから問題なし。
「ふぅん。こいつ、ウザいな。」
ミズは思ったことがそのまま出てしまう。仕方ないことだが、もう少しオブラートに包むべきだ。
「ちょっと口閉じてろ。名前は?」
「ないです☆わたくしは今説明書という以外は全て真っ白!貴方の質問や決めたことに応じて中身が出来ていくのです☆」
「・・・・・・・・・・・・しばらくいるってことか?」
「いいえ!ご主人様の世界が消えるまでだよん♪ご主人様にはこれから世界を作っていただきます☆詳しい説明をする前に、わたくしの名前を決めて下さい♪」
「え。面倒臭い。てか、ボクが君の主人なの?」
今、自分たちの名前を決めたばかりなのに。はっきり言ってもう出てくる気がしない。
「はい!そこの男はご主人の僕ですよね?にしても、何の説明もしてないのにすごいですねぇ。」
「「・・・・・・僕?」」
何時なったのだろうか。大体、ミズは何かをして出来た訳ではないのだが。
「とにかく!わたくしの名前を決めて下さい♪そうすることで契約が結べますので☆」
とにかく、先に進めたければ名前を決めろということだろう。それは分かるのだが、センス0の自分にこの短時間で3つも名前を考えさせるなんてひどい。もう、なにも捻り出せる気がしない。
なので考えるのは止めよう。
「じゃぁ、説明書からとっておせつで。」
「「なんで!?」」
見事にハモる二人。初対面とは思えない。
「あの〜、それならセツでいいのでは?」
ピンクツインテが汗をかきながら言う。熱いのだろうか。
「ダメ。おせつ。」
好きなんです、和名。
諦めて下さい。




