16、ストレス発散に叫びたい
「さて、と。おせつちゃん。いくつかの質問がごぜぇやす。」
「はいな♪」
「よし、軽くひとつ目〜。言霊使いは今までにもいたんだよね?」
小学生が先生に質問する時のようにピシッと手をあげて聞いてみる。
「はい!」
敬礼の形で肯定。反対の手は腰に少し上半身を倒し、笑顔も完璧であざとい。
「何人いたんですか〜?」
「12人です☆」
「おお、意外に多いな。」
手をあげたまま聞いてみると手を反対にして敬礼ポーズをしながら返ってきた。サービスありがとうございます。
「その人達はどんな風に能力を使っていたんですかね?」
「あー…」
同じ体勢、笑顔のまま顔色が悪くなる。
「どうしたの?」
「その、ですね?言霊使いというのは、希少でして…」
「そうらしいね。」
「さらに、寿命が短い方が多く・・・・・・」
「・・・・・・なるほど。先達がいらっしゃらない訳ね。」
「いえ、いるにはいるというか、お一人だけいらっしゃいますが……」
「ますが?」
「ちょーと、変わったお方でして…」
「どういうこと?」
「現在、地球を管理されている方なのですが、その、本能で言霊を扱われています・・・・・・」
あー、と額を押さえる。
「なんつーか…」
言葉に出したくなく、仕方なく飲み込む。しかし、ミズが後ろからちかづきながら飲み込んだ言葉の先を言う。
「やっぱ、何処にでもいるんだな。天才って。」
ミズが後ろからもたれながら言う。
「ですねー。腹立つ。つーか、僕の上で話すなうざい。」
「超ストレートだな。オブラートにいこうぜ?」
そう言いながらずり下がり、肩の上に顎をのせる。
めんどくさい。
「おせつちゃん、もう一度言霊使いの説明してもらってもいいかな?」
前例から学べないなら、今、分かることから導いて行くしかないだろう。
「はいな♪」
問題があるとするなら、自分は計算は得意だが証明は苦手ということだろうか。
お先が真っ暗にしか見えない。




