7、こうみえても優秀
うぅぅ…と少し唸る。
起きれそうだが眠たい。
このまま寝転んでいたら寝れそうだ。
「ウカ?起きたのか?」
浅い眠りに入りそうな中でミズの声が聞こえる。
「みてのとーり、ねてまふ・・・・・・」
答えてやると微かに笑った音がする。
ミズのくせに生意気だ。後でどうにかしてやろうと決意。
きっとミズが思考を読めていたら突っ込みの嵐であろう思考らしきものが流れていく。
「いや、起きてるだろ。ほら、起きろ。」
軽く揺さぶられるが逆に寝そうだ。
「言われた通りにまとめたから読んでくれよ、な?」
下手から頼まれる。
頼まれると断れないのをしっかり知っていてやるのだから質が悪い。
「安眠妨害で刑に処す。」
素直に起きるのも癪なので軽口で誤魔化す。
「なんで!?」
「うるさい。早急に寄越せ。」
頭を叩くが平気そうだ。今度はもっと振りかぶってやろう。
はい、と渡されたのは結構な量の原稿用紙。すべてで広辞苑くらいの厚さだ。
「頑張ったね。もうちょっとあるかと思った。」
「うまくいってるのはどうせほっとくんだろ?問題点や改善したほうが良さげなのだけまとめといた。」
「流石、あたし。有能だなぁ。」
「なんだか、この空間に来てからより、動きやすくなった気がするがな。」
この場合身体がではなく思考が働きやすくなったということだろう。
自分も所々でそう感じていた。特に賢くなった訳ではないのだが、回転が速い、ような気がする。何より、考えが止まることを知らないかのように疲労を感じずに思考出来る。
ミズも、ということは勘違いではなかったらしい。
「やっぱりか。なんだろ?神様になったからなのかね。ま、スペックが上がったならそれはそれで便利だし、どうでもいいかなん、と。んー3時間。」
読みながら答える。3時間というのは勿論、読んで考えをまとめるのにかかる時間だ。
本来なら集中力の問題なので倍はかかりそうだが、今ならばそれだけあれば充分だろう。
「あいよ。ミケな?」
「ん。よろ。」
ミズにミケのお守りを頼み集中する。
時間は緩やかに、だがあっという間に流れていった。




