(裏)23、無自覚
《ミズ視点》
あいつの娘が泣き出す。
あーあー、ありゃなかなか泣き止まねぇな。
あいつの娘はそれなりに利口だ。普段は大人しいし、聞き分けもいい。とても生まれて数ヶ月とは思えない。おまけに身体能力も目を見張るものがある。あいつから産まれたのだから普通の子が産まれたらそれはそれで怖いが。
ただ、スイッチが入るとそこらの赤ん坊と同じレベルになる。
そのスイッチが何なのかは知らないが、そうなるとなかなか泣き止まない。
あいつが自称説明書に笑い掛ける。
うーん?
あいつの娘を見る。大泣きで暴れている。
あいつを見る。
笑顔だが若干ひきつっている。
あぁ、なるほど。
子守唄か。
あいつの困った時の必殺技だし、いつも人前で歌うのは嫌がってるし、確定だな、うん。
さて、どうするか。
にやっ
これは、もう、聞かせるしかないだろう。
大体、あいつは嫌がっているが、俺は声を大にして言いたいくらいなのだ。
「おせつー、かもーん〜。」
おせつがこちらに来る。
耳元で内緒話。
「いいか、大人しく従ったふりして目も耳も開けてろ。面白いもん見れるぞ。あ、でも、ぜってぇ反応するなよ。したらどうなっても知んねぇからな。」
おせつは少し不満げにするが、興味はあるらしく頷く。よーし、良い子だ。
おせつが目を閉じ、耳を塞ぐふりをする。
俺?俺はあいつだぜ?全部知ってるのに今さらどうこう言わねぇよ。あいつも俺も。
息を整え、歌い始める。
あぁ、綺麗だ。
歌も綺麗だし、声も綺麗だ。
だが、何よりも綺麗なのは歌っている。姿。
自覚が無いのがもったいないくらいだ。
あいつは自覚がないだけで才能に溢れてる。
今だってそうだ。あいつが創る旋律。紡ぐ言葉。洗練された動き。
贔屓目かもしれないが、うちの姫様はどれをとっても世界一だ。
大体、数百人もの俺達を抱え込める時点で、既に人間離れしているのだが。
それにしても本当に………
「もったいないよなぁ。」
自覚云々以前に、それを全く生かされていないなんて。
普通、こんなハイスペックを持っていたらもっと何かしら突出するものができると思うのだが。
読んで分かると思いますが23のミズ視点です。
いやね、ミズってカッコいいんですよ。
なんせ、ウカの憧れの塊ですからね!ドヤッ
でも、なんだか安定の弄られクンになりつつあったのでこれはいけない!これ以上は後に支障をきたす!!もう遅いって?そうだよ最後の悪足掻きだよ、悪かったな!
そのかっこよさを伝えるべく、書き始めたはいいものの。なにこれ難しい!
人物中心な当事者視点って得意だったはずなのに!
男だからだめなのか!?
まあ、とにかく難産でした。
しかも書いてる最中に娘が39.4も熱を出しまして。
今回はいつも以上に遅れました。ごめんなさい!
明日は普通に更新するつもりなのでご期待を!!・・・・・・するわけないか。
仕方ない。頑張ろう。何かのために。
というわけで!
どういうわけで?
これからもよろしくお願いします!
お休みなさい!!
スエラ




