第2-26話 迷惑なフランのバカ騒ぎ
「アレンさん。そんなに加速させて大丈夫なんですか?」
「もう何度もやってると思うんで、問題ないっすよ。気にしなくてオーケー」
「ならよかったです」
「ガロンさんも、こういうことってあったんすか?」
「もちろんです」
俺はガロン達女子三人組を背負い、高速で遊園地跡を駆ける。時々俺の不注意で障害物に衝突しそうになるが、ルグアが指摘してくれるので回避できていた。
ルグアがいるだけでもとても助かる。そんな彼女に頼りっきりの俺がいる。リゲルは現在休憩中で、寝ているらしい。
本人から聞いた話では、元々体力がないとの事。リゲルにも感謝しているし。第十八層では窮地から救ってくれたので、今は休ませておく。
そんな俺は、ずっといろんな人に助けられてばかりの人間。このままではいけないのはわかっているけど、知らないことだらけでどこから手をつければいいのやら……。
「そうだ。確か今のギルドリーダーって、アレンさんですよね。モードレさんから聞いたんですけど」
「えっ、そ、そうっすけど……」
ガロンはルグアのことを〝モードレさん〟と呼んでいる。これは初代【アーサーラウンダー】からだと、ルグアが教えてくれた。
アーサー王伝説はよく知らないけど、【アーサーラウンダー】の称号は、【アーサー王伝説】の登場人物がモチーフなんだとか。
「鬼退治‼ 鬼退治‼ 鬼退治ったら鬼退治‼ ウチら四人で鬼退治‼ はいっ‼ 鬼退治‼」
「ふ、フランさん。なんすかその歌……」
「そんなの関係ナッシングゥ‼ イェイ‼ 鬼退治‼」
「フランさん全然聞いてないのです。ほっといた方がいいですよ。いつもネジが外れたテンションですから」
「りょ、了解しやした……」
(耳元うるさいんだけどぉぉぉ、フランさーーーん)※心の声
俺の周囲で響くたった一人の騒音。聞く耳も持ってくれない。これが、本来のフランなのだろう。元気いっぱいなのは嬉しいけど、異常に弾けすぎている。
というのはさておき、黒いオーラはみるみる濃度を増していた。つまりは、ボスがものすごい近くにいる証拠。子供を助けるために今は走る。
「ねぇねぇ、レンレン?」
「れ、レンレン? って俺のことっすか?」
「そだよーーレンレン‼ 言っておっけー?」
「べ、別にいいっすけどフランさん……」
「相変わらずのフラン節なのです……」
「始まっちゃいましたね……」
突然あだ名をつけてくるフラン。それに呆れてため息をつくガロンとセレス。普段からこんな感じらしいけど、上手く受け流せるのだろうか?
こういうのは、ルグアが得意だと思うけど、真似できないし、そこまで大きな器もない、だけど、できないと思っていれば何も始まらないのは確か。
そんな思考を巡らせながら、目的地に着くと、面白いことに巨大な鬼が仁王立ちしていた。って、本当に鬼退治なんだけど‼
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