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第2-12話 城の外へ現実の中へ……

 ◇◇◇それから数日◇◇◇


 僕は両親から許可をもらい、明理さんと一緒に城の外を歩いていた。果てしなく続く荒野を進み、城の中心から半径50キロメートル圏外に出る。ここから先は僕が初めて見る世界。

 明理さんはどこまでこの世界を把握しているのかはわからない。しかし、その歩みに迷いは一切感じられなかった。

 彼女はアルヴェリアの住人ではなく異国出身。そんな人に道案内をしてもらっているのは、立場上申し訳ない。


「リゲルさん。どこに行きますか? 私はどこでもいいんですけど……」

「もしかして見切り……」

『おいおいマジかよ。せっかくのデートなんによぉ~。んだから昨日のうちに決めておけって……』

「ごめんなさい。ルグア、リゲルさん」

「別に心配なさらなくても」


 これは、場所を把握しているがゆえの見切りか、知らぬままの見切りか……。僕が理解できる範囲から外れているため、聞き出すしか(すべ)がない。


「そういえばルグア。ここをもう少し進むと友人がいるんだったよね?」

『ん? ああ、あの二人のことか……。何度もお世話になってる大穴の中だけどな』

「その二人とはどのようなお方で?」

『行けばわかる。けど、まだしばらく歩く必要があるが……。明理。リゲル連れて……』

「わかった。リゲルさん掴まってください」


 意思疎通したやり取りは、トントン拍子に進行し、明理さんは僕を抱き上げ一気に加速。風景を楽しむよりも、吹き付ける風に圧倒されてしまう。

 速度計が存在しない場所では、どれだけの速さで移動しているのかも想像ができない。さぞかし、アレンも同様な反応をしていただろう。

 本人に聞かなければ証明にもならないが、リアゼノンで魅せられたあの速さは、彼女の動きをベースにしているように見えた。

 リアゼノンでの記憶。転生する前のアルヴェリアの生活。交錯する二つの世界に、違和感を抱く。夢の中で再生される故郷の思い出は、どれも実際に起きたこと。

 勢いを殺すことなく、大穴に辿り着いた僕と明理さんは、安全を考慮してゆっくり地下へ(もぐ)る。すると、


『ねぇねぇ、ふうにい。お客さん来たみたいだよ?』

『こんな時間に客か、雷夜、来たヤツは誰だ?』

『ふうにいの友達と初見さんみたいだね』

『……フン。まあいい、通せ』

『ありがとふうにい♡』


 通路の奥から風と共にやってくる声。僕達は通路を進み、中へと入っていった……。


 ――リゲルさん‼ リゲルさん急にどうしたんすか?


 ◇◇◇リアゼノン 第二十層◇◇◇


『リゲルさん‼』

「え、あ、アレンさん……。申し訳ございません……」

『なんかあったんすか?』

「い、いえ……。少々、ルグ……ではなく、フォルテさんのことを考えていました」


 今までのはなんだったのだろうか? けれども、そんな彼女と再会するには前進あるのみ。アレンとその仲間と一緒に……。

いかがでしょうか?


読者のことを考え、リゲルパートは一旦ここで終わりになります。


大晦日と元旦、三が日に連続投稿する予定です。


皆さんの反応が私の一番の活力なので、ぜひレビューやブクマ・高評価をお願いします。

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