trainbattle
セットさんは少しだけ嫌そうな顔をする。「奴か、奴のことはほっとかないか?どうせロクな事言わないだろうし」
ギャグは羽を端つかせながらゲラゲラ笑っている。
「あはは。アイツいっつも変な所で寝てるよなー」
セットは頭を掻きながら渋々といった様子で車掌帽を被り直す。
「しかたがないなぁ。それじゃあ一緒に探しに行くか」
「おぅ!一緒に行こうぜ。マイハニー!!」とノリノリのギャグ。
ヘッドは飛び跳ねて喜んでいる。
「やったーこれで皆揃ったね。レッツゴー!!」
三人と一匹は連れ立って列車の通路を歩いて行く。
其れにしてもヘッドちゃんと車掌姿のセットさん。
この二人どんな関係何だろう。
セットの年は20代後半ぐらいだろうか。
ヘッドちゃんは学生の鞄を背負っているから、中学生ぐらいに見える。
ギャグはいかにアブラ虫が美味であるかヘッドちゃんに力説している。
「あいつ、件のリング事件でへそ曲げてるはずだから、からかってやろうぜー」
多分、マクロとか言う人のことだろう。
何だろうこの虫、私は突っ込んだら良いものやら迷いながらついて行く。「ここだな」
セットは車両取り付けのトイレの前に立つと、車両の反対側から勢いをつけてドアに跳び蹴りをした。
トイレのドアは粉々に砕けて、私は悲鳴を上げる。
「ちょ、ちょっとセット!!そんな事したら中にいるマクロさん迷惑がかかるよ!!」
セットは無言でズカズカと入り込むと、中に居る1人の青年を引っ張り出した。
線の細い金髪のブルーの眼をした綺麗な人だ。
「おぅ、マクロ。相変わらずだな」
青年は眠たそうに答える。
「…もぅ…なんだよ…人が気持ち良く寝てるのに…」
セットはマクロさんと呼ばれた青年の胸倉を掴みあげると、睨みつけながらこう言った。
「もうすぐ水族館だ。寝てる場合じゃねぇよ」
「話してあげなよセット。可哀想だよ」
とヘッドちゃん。




