第15試合の前に―― コンビニなどの商品活用 14
続いて3人目は君だねとばかりに真奈を手招きで呼ぶ。
「まずはきんぴらごぼうのおにぎりについて問おう。これはごま油じゃないとダメかな?」
「いえ、そんな事はないです。しょう油とか焼き肉のタレなんかを塗って焼くのも良いかもしれません」
この娘はこういう変則的な料理を作るといった企画でもブレずにアイディアが出せるんだと感心した番参審査委員長、もう1つの南国タコライスの発想も聞きたくなった。
「あれはレトルトのミートソースの赤に近い色を南国の暑さに例えたって感じなんです。だから、チリソースなどの辛い系に変えてみるのも一興でしょうね。私は作った事がない未経験なのでオススメは出来ないですけど」
4人目はどうやら高美のようで彼女の料理にもアドバイスがあるようだ。
「そうだね、きんぴらごぼうを使ったスープの他材料は買いやすいけどメインである市販のきんぴらが高めじゃないだろうか?」
「基本的にコンビニとかで買う材料でって感じにするならそうでしょうね。スーパで買うまたは作り置きを提案します。だってピーラーで削って味付けのみで完成しますから」
実際コンビニで買うくらいの量だと足りないと思うかもしれない。やっぱりきんぴらごぼうを多く使って余りを、高美は作る方が簡単ですからと力説した。
「うん、料理を少しでもやる気になれば作れるだろうしね。疲れて料理を作るのがダルいなんて事もあり得るし、『作り置き』可能な品を増やせるよう料理に興味のある皆さんも頑張ってくれ」
5人目が作った料理には目を引くものがある。インパクト大なマカロニサラダ豆乳ポタージュ、これについて料理の可能性という面白さがあったと有音に伝え、思い浮かぶまでの覚えている状況を質問。
「このポタージュを作るまでに色々と自由に試したんだと思う。材料は使った料理がベストだと判断したんだね!?」
「細部までは覚えていないですね。でも間違いなく食材同士の美味しさが二乗出来たらとかそういう考え方は有りました」
合うか合わないかは冒険な組み合わせともいえる。こういうアレンジを想像するアレンジの積み重ねが創作料理につながるのであろう。次はこの料理を作ったのは君かなと想の肩に激励の意味を込め、優しくポンっと手を置く。
つまりは6人目は想という事だろう。
「このおじやはいつ思いついたのかな?」
市販の食料品を使ってこれが思い浮かんだまでの事を思い出す。確か風邪気味だけど少しこってりというか腹持ちが良さそうだと考えてだった気がする、想は結構覚えているものだな~と思った。
「普通のおじやより食事した感があるのも狙って。風邪の引き始めだけでなく、治りかけの時などに良いかもしれませんね」
「おじやにすれば喉に通りやすいだろうしの。もちろん普通に食事の一品としても良い、食欲が落ちている時のご飯に良いかもしれないというのがあるんじゃないかのう」
番参の問いかけに想は無難な答えを返す。
「一番なのは作って食べてくれた方々がこういうシチュエーションで食べたいという気持ちでしょうね」
「ふむ。まぁ、そうだろうね。味見させてもらってありがとう」
番参審査委員長が何を思ってお礼したのかわからないが、想の方は恐縮しきりである。




