17話 自分のやったことには、責任を持たなくてはならないわね
「お待たせしました。こちらがお品物です」
「ありがとう。確認しますわね」
ルティが手に入れた素材を使い、無事髪飾り3つが出来上がった。
マリアンヌに確認をしてもらいにきた3人。
マリアンヌは1つ1つを丁寧に見ていた。
「これも素敵ね・・・」
「ありがとうございます」
ソフィアがはにかみながらお礼を言った。
喜んでもらえてそうでよかったわ・・・
あ、この紅茶、めちゃくちゃ美味しい・・・!どこのものか後で聞かないと・・・!
紅茶を堪能してリラックスしている横で、カチカチに固まっているミトがいた。
しばらくじっくり見ていたマリアンヌが、髪飾りから顔をあげ、3人を見つめた。
「本当にありがとう。喜んでもらえるプレゼントになったわ」
マリアンヌにそう言われて、ほっと胸を撫で下ろす。
「金額に関しては本当に、展示会で出した金額でよろしいの?」
「はい、それでお願いします」
「まだ学生の身ですから」
「素材も、学園の近くで手に入るものばかりですから」
「将来販売することになったら、宣伝に使わせてください」
ミトがそんなことを、笑いながら言った。
「ふふ、もし本当に販売するならおっしゃって?全力で支援いたしますわ」
和やかな時間が過ぎて言った。
「そうなんですよ!ぶつかってきて!」
「ミト、決めつけはよくないわ」
「私達が急いでて、走ってしまっていたのは事実だしね」
マリアンヌが、ヴィロンと廊下ですれ違った際、普段は会釈で終わるのだが、珍しく声をかけられたので、何かあったのかと気になったらしい。
何か心あたりある?と聞かれ、先日のことを話した。
「まあ、そんなことが・・・。手間をかけてしまったわね」
でもね・・・と真剣な顔を3人に向ける。
「確かに誕生日の期限が迫っていて、焦っていたのでしょう、期日を決めた私にも責任があるわ。それでも、廊下を走ったり、ましてや、ガルディアさん、門限を破るなんて・・・」
続けて言う。
「私達は貴族です。まだ学生の身ではあるけれど、他の生徒の見本にならなければいけない立場ではあるの。そのことを忘れないで」
マリアンヌの部屋を出て、ルティの部屋に集まったルティ達は、落ち込んでいた。
「嫌な思いさせちゃったわね」
「・・・うん。さすが、王子様の妃候補の1人って感じだね」
「え?!そうなの?!」
「ルティも、もう少し学園の人間関係、把握しといた方がいいよ」
ミトが呆れた声で言った。
「では、みなさん、こちらのお部屋をお掃除してください」
先日の門限を過ぎた罰則として、小部屋の掃除をすることになったルティであった。
ソフィアとミトも責任を感じ、一緒に行くと言い出し、結局3人で受けることになった。
「では、また見にきますからね」
よろしくね。といって部屋を出て行った先生。
「すごい部屋ねえ」
「どこから手をつけようか・・・」
「そうね、とりあえず埃払いからやりましょうか。あ、窓があるわね、開けちゃいましょう」
残されたルティ達は、早速お掃除に取り掛かった。
「ここ、なんの部屋だったのかしら」
「んー、先生が物置で使ってたとかなのかな?ほら、なんかよくわからないものたくさんあるよ」
「んー、こっちには本が。エホッ。すっごいホコリ・・・」
しばらく埃を払い、空気の入れ替えをした3人。
「うーん、ここの方ものすごい溜め込むタイプだったのかしら?ほら、同じ器具がたくさんある」
「うへー、それ1つでも、めちゃくちゃ高価な器具だよ。お金持ちな先生の倉庫だったのかなー?」
「あ、これグローブの実。ここにも!こんなところに置きっぱなしなんて・・・」
ほのかな怒りが湧くルティ。
テキパキと3人は動き、奥の方にある棚側まできた。
「あ、この棚動くのね」
「へー、隠し部屋とかあったりして」
ミトが少しわくわくし、棚を左右に揺さぶってみた。
「あ、ほんとに動いてる!」
棚が横にずれて、奥に小さな扉が見えた。
「ほんとにあったわね。開けてみるわね!」
ガチャ。
「んー。なんだろう。瓶がたくさんあるわね。中に何か入ってるみたい」
「なんか羽みたいなのもあるわね。ねえ、ルティひょっとしてこれ・・・」
「・・・こ、これは!!!」
「遅くなってしまいましたが、みなさんどうですか?・・・こ、これは一体?」
終わりましたかと、言いながら部屋に入ってきた先生。
「あ、先生!すごいですこのお部屋!」
ルティが興奮しながら、先生に駆け寄り話しかける。
「この瓶は一体?本棚の奥の扉は何?」
「すごいんですよ!棚をずらしたら隠し金庫が!中には、そう、この瓶がたくさんあったんですけれども、1つ1つ分類されて入れられてる魔法石や、魔物の爪や、牙などが!一体この部屋はどなたが使われていたんですか?いえ、それよりこの子達をこのままにしておけません!何がどれだけあるか整理してまとめないと!」
「分かりました。分かりましたから少し落ち着きなさーい!」
畳み掛けるように話すルティを押し留めるのに必死な先生であった。




