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素材令嬢〜今世は全力で楽しませていただきますわ  作者: MagicFactry


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16/20

16話 静けさや 岩についてる・・・素材ですわっ!

コツコツコツコツ。

岩しか無い道を、ひたすら進んでゆく。


「静けさや・・・岩に染み入る・・・ね」


1人呟きながら、どんどんと岩山の頂上へと進んでいく。


「さーどこにあるかしらー?急がないと!」




マリアンヌから頼まれた髪飾りの作成は、その後順調に進んでいた。


「あと1日、んー、余裕をもって2日かな。それで出来上がりそうよ」


「さっすがソフィア」


「順調ねー。・・・はあ、素材採集行きたかったなあ」


「はいはい」


「また別のものも作りましょう?」


「ソフィア。甘やかしすぎちゃダメよ」


「そうね。マリアンヌ様にも言われたものね」


マリアンヌに貴族令嬢たるものと、こんこんとお説教をされたルティ。

ソフィアもミトも、ルティをあまり甘やかしてはいけないと、合わせてお説教されていた。

聞くところによると、ソフィアもミトも下に弟や妹がいるらしく、歳の離れた兄しかいないルティは、同い年だが、手のかかる妹のように思えたらしい。


・・・私前世も合わせると、2人より大分歳上なんだけど・・・。


少し遠い目をするルティであった。



ソフィアが言った2日後、無事出来上がった作品を、マリアンヌに渡しに行こうと、少し急いでいた時に、それは起こった。


ガシャーーーン


音を立てて、作った品が入っている箱が、廊下へ落ちた。


「あらー、ごめん遊ばせ?」


「ヴィロン様、大丈夫ですか?ちょっとどこみているのよ!」


「廊下を走るなんて・・・。これだから、平民や位の低いものを学園にいれるなんて、考えた方がよろしいのよ」


ヴィロンと呼ばれた令嬢と2人の令嬢が次々と攻め立てる。


「も、申し訳ありません」


「申し訳ありません」


すっと、ミトとソフィアの前に出るルティ。


「大変申し訳ありませんでした。2人も申し訳ありません。私が急がせてしまったせいで・・・」


「ま、まあ、ガルディア伯爵令嬢。お気をつけあそばせ?」


失礼しますわね・・・おほほと離れていくヴィロン達。


「ルティ、ありがとう」


「ありがとう。ごめんねルティ・・・。でも絶対わざとぶつかってきたのはあっちでしょ?!」


「咄嗟のことだったから、なんとも言えないわ。それより、髪飾りは?」


散らばった箱を集め、急ぎ確認のため、ルティの部屋に戻る3人であった。


「うん、壊れてない。洗浄の魔法を施して、直せばこっちの2つは大丈夫よ」


「問題は・・・これね」


「見事に割れてしまってるわね・・・。これは・・・念のため予備の素材を見てみるわね!」


そう言ってルティは、素材が入ってる保管箱を広げ始めた。


「色味と大きさを揃えるとなると・・・んーこれは色が少し違うし、これは小さいし」


「せっかく出来上がってたのに!」


「仕方がないわ。ルティごめんなさい。今から同じ素材を手に入れることは出来る?」


怒りが抑えられないミトと、泣き出しそうなのを必死に堪えている様子のソフィアを見て、ルティは叫んだ。


「もちろんよ!今すぐ行ってくるわね!今日中には手に入れるから!」


ルティは、にこにこと、まるで大輪の花が咲いたような、とびっきりの笑顔を2人に見せた。

ミアナが、すぐさま収集用のセットを持ってきた。急いで身につけて、部屋を飛び出して行ったルティだった。



「え?今日中?」


「待ってルティ!門限は?」




「もう、少しっ、よし着いた!なんとか暗くなる前に辿りついたわね!」


よーし待っててねー!"緑光石"!


少しずつ辺りが暗くなるのに従って、緑色の光がぼうっと見え始めた。


・・・よしよし、この辺かな?


ルティは自分の爪先ほどのサイズの、少し濃い緑色に光っている石の周りを手持ちのハンマーで叩き始めた。


カーンカーンカーン


「よーし!とれた!」


「やばい、真っ暗・・・。急いで戻らなきゃ!」



「ガルディアさん、お帰りなさい」


寮の門の前には、にこにこ笑顔の、寮の先生が待っていた。


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