突貫 3
本来の…元々ぼんやりと、俺が思い描いていた話からすると、
既に途轍もなくデカい話になっています…この言い出しっぺがビビるくらいに、です。
そうなるとデリターニャの周囲、周辺の列強諸国?
勿論、商会連合の取引先も含め、この件にどういった反応を示すのかと、そりゃ気になってもくるよね?
影では…アイツら最近、調子に乗ってんじゃねえのか?…とかさあ?言われてるんじゃないのか?…とか。
しかも…?
誰になんの断りもなく、勝手にみんなの街道をパクる…いや、接収するなんてさ、
そんな勝手な真似は、絶対に許さないぞとか?
そうならない、言われない理由が、一切見当たらないよね?
街道自体は歴史も古く、周辺の移動には必要では有るが、
現在は、舟での移動が主流ですから、
そこまで多くの利用者がいるわけでは無いのよね。
なんなら?デリターニャからサンデ辺りの利用者が大半で、
それってつまり?デリターニャの国内問題?ってレベルの話では有る。
ただ、この大陸の東西の移動には遠回りでも、やはりここを通る必要性が高く、
ここを通らない場合は、ひたすら険しい山中を移動することになると。それってかなり非現実的です。
最近じゃあ、あのアーマ軍がここを通ったわけだしね。
やはり立派な街道なんですよ。
俺達がやろうとしている事は、
皆のものは俺のもの、俺のものは俺のもの…で、お馴染みの?
某…土管の上でのリサイタルが好きで、音痴で暴力的な、
あの有名なガキ大将?と、
殆ど同じなのではないのでしょうか?
ただでさえ邪悪だとか言われている俺なのに?
これってまさしく、立派な暴挙…邪悪なのではないのでしょうか?
ヨミも地竜も、そもそも他人の迷惑を考えるとか?
そういった感情は、欠落しているというか、
生まれつき全く持ってない様で、
奴らがもう、ジャイ◯ンと、ス◯夫にしか見えないのですよ…
のび◯な俺にはね…
まあ…アイツらってそもそも、この世界の生態系の頂点、
絶対の上位存在だからな…
下々の者の都合なんざ、気にするって基本プログラムさえナッシング、
ヤツらの脳みそには一切入って無いんだろうね。
だがしかし?…普通の、一般ピーポーで小市民な、◯び太の俺の心は、ひどく痛むのですよ。
ただ?周りから文句を言われる事が怖いのでは有りません…
武器を持って、ここに武力で抗議に来られたら…って話ですね。
きっと…哀しい、残念な結果にしかなりません。邪悪ですから…
更に今以上の邪悪だとか言われるのが、ほぼ確定的だと思いますね。
俺の頭上に輝く、邪悪って文字の俺の看板?が、
より激しく、燦然と光り輝き、
更に大きくなってしまうのが…
そっちの方が、俺は怖いんですよね…
え?五万のアーマ軍を殺っといて?何を今更って?
うーーーん、いや…それはそうなんだけどさ?
あれは事情も有ったし、アーマ軍も立派なクソだったからさ…
まあ…それを言っちゃったら、もうおしまいなんですけどね。
満面の笑顔で、なんの疑問も?
…下々の下等なゴミの顔なんて、
多分、一ミリもよぎらないであろう?
ヨミさんのあのメンタルが…
ちょっとだけ…は、羨ましいですね…
シャダらの耳に入ってる話じゃ、やはりデリターニャの規模が大きくなること自体は、概ね世間は歓迎のようだが…
あの?
顔のイカついシャダやベッツらを前にしてさ、
普通の人間に文句なんか、そうそう言えない気はするのよね…
だって…あの顔よ?ヤバない?
もうベッツが笑ったら、寝た子も泣き出すからね?知らんけど…
だがまあ…もう、それで行こうとか、さっき偉そうに言ってしまったわけで?
既に走り出してしまっているプロジェクトなので、まさしく今更?…なのですが、ね。
そして地下水路ですが…地竜(旦那)曰く、
水を引っ張ってくる側の地面には元々、地中を流れる川があるらしく、
その流れを弄ってしまおうとか、そんな事を言っております。全くイミフです。
ちょっと何言ってるのかさっぱりで…
そんな事が出来るのかよ?っていう事も、
やはりサクッと出来てしまうんでしょうね、地竜さんともなれば…
よくは理解できませんが、地の精霊の力だそうで、
無理矢理に水の流れを変えて、水自体に掘削と土砂の排出と、
使わなくなる川の埋め立てまでを、なんとまとめて行なってしまうのだそうです…はい、完全にイミフですね。
遥か昔から、各地の治水の為に幾度と無く行なって来た…と、そう言ってます。そりゃ、ご苦労さんですが…?
まあ…穴を掘るだけなら俺だって出来ます。
しかし?元々有った川ですか?って、レベルで、
向きを変えたりなんて事は到底俺には出来ません。
そもそも?穴を掘ってる訳ではなく、穴を動かしているんですよ?
誰か川動かせるヤツいる?いねえよな?
うーーーん、流石は竜種だと…流石は人々から畏怖されし存在だと…
某バカ王のせいで、俺のなかでは極めて…
非常に評価の…多分小石程度に低かった竜種ですが…
たった今、その評価が爆上がりしました。
勿論、ある一部は除きますが。
地底をゆっくりと移動しながら、川の向きを変えたりする地竜さんの横で、
その馬鹿げた能力を観ながら、
ただただ、いたく関心しておりますよ私は、はい。
すっげえな…としか言えない、こんな語彙力の俺で有っても、
この感動と圧倒的な力を、
すんげえええええっ!!と…そう賞賛せずにはおれません。
え?…語彙力?
直線距離でも、結構有るのに?
わざわざ一回、クルッと回ってしまうので、そりゃ結構な距離になってしまうのに?
びっくりするくらい簡単に、淡々と作業をされておいでの地竜さんです。
事務所で見たジオラマが、すでに完全に、その頭に入ってるそうです。
あれは良いものだと…地竜先生からお褒め頂きました。
先生がフル稼働してる横で、ただ指を加えて見てる俺です。
一応…言い出しっぺのクセに、ただ見学だけって…それはあまりにも…あまりにも気まずいので、
先生には何度かご休憩をして頂き、その都度お茶を用意したりしております。
この作業に関してはもう、なんにも出来無い、絵に描いたような雑魚な俺です…
そりゃ、お茶くらいはもう、サクッと用意していますよ。
結局?
その日を合わせ、総延長が数十キロ以上は有る水路が、わずか2日で完成した。
多分これって…
人間だけで、わざわざ手彫りなんかしたら、
余裕で数百年規模のお仕事だと思いますね。
それを、なんとたった二日ですよ?
もうこれからずっと、お中元とお歳暮は決して欠かさないぞと、俺はここにそう誓います。
…知らんけど。
そして?
作業のあとはお食事もご用意しております。
あ、どうも皆さんこんにちは、接待担当の龍太郎です。
御世話になっております、先生。
さあさあ、お食事のご用意が出来ております先生、どうぞこちらへ。
本日は先生のリクエストにお答えして、クリームシチューで御座いますよ。ええ、お肉もたっぷりです。
ささ、ごゆっくりとご賞味下さいね…




