冬の終わりに 1
俺が投げた質問に対する、それぞれの思いが述べられた。
まずは大人チーム。全ては神の御心のままに…と。
取り敢えず、一旦国には帰るという、義務は有る。国自体は今、機能しているかさえ解らないので、
その確認の意味でも、一度帰る必要を要する、
ただ、アザエルの組織はそう簡単には無くならぬほど、各地に強固に根をはっているし、
それぞれの個人が、それなりに戦える者の集まりで有るのも、全滅しない要因であると。
現に、ここにも四人が生存している。
そして…そもそも組織の目的は、【深淵の破壊神】の捜索と発見、それって俺を見つける事だが、完了している。俺の言う通り、一度組織にお目通り頂けたならもう、アザエルが神を…俺を拘束出来る理由もそもそも無いと…
そして…アザエルに帰還した後、俺が許すのならば、再び行動を共にしたいと。
まあ…それは否定なんかしない、
そして…子供達。
三十人中の半分が大きい組さんなのだが、この子達が俺の負担で居たくないと、
働けるなら働いて俺の負担を減らし、それ以上に、何か特技を活かし俺の役に立ちたいと、
小さい組さんも、基本的な意見は同じであるものの、やはりまだ小さく、出来うる仕事には大きく制約がつく。
故に、短期間で有れば孤児院に入ることに同意せざるを得ないと。
ただ、このメンバーと別れるのは辛いと。まあ…それはそうだろうな。
そうか、皆の考えは理解した。
ならば一旦、子達達とその保護と護衛に、エッタさん、アーデ、イサクに同行してもらう。
イサクは地元だし、地理にも精通しているし、
アーデもあの辺のチンピラには、大層恐れられているだろ?
なんせ大勢を、海に蹴り落とした実績が有るしな。
で、その移動方法だが、
今回は海賊船…いや、幽霊船で行こうと思う。
丁度、商会で回収を行う予定だったからな。
同時に、九郎でカーナンへも向かおうと思う。
俺はその間、いったり来たりにはなるが、そもそも大した負担じゃないからな。
同時進行で行けば、帰還は早まると思う。そして…カーナンに先についたら、
一応、子供達の生活環境も見ておくよ。
そして…え?
えーーっと?船じゃ無く、九郎が良いの?
あ、ああ…そうか、みんなもお空の旅が羨ましいのか?
う~~~ん、困ったな?
どうしよう九郎?
「では、先に子供達を送れば良い…」
そうか?スマンな、負担は増えるが、頼むわ。
「問題ない…」
じゃあ、俺が船を後ろから押して、超高速航行して船を運ぼうか、
それで、どうせシャダ商会まで行くんなら、アマジャさんらも船で一緒に行って、
商会から、カーナンに向かうことにしましょうか?
まあ、引き渡したもう一隻の海賊船の改装も、そろそろ出来上がる頃だそうだし、
明日からここで出来る移動の準備をしようと思う。
食料の整理と、服や荷物の整理、
あと、当分の間留守にするからな。お布団毛皮も干したり、お掃除なんかもちゃんとしとかないと、
帰って来たときに困るからな?
感謝を込めて大掃除だな。
そしてなんと、島の留守番として、ミューが小型の分体を二体造った。
更に、島にいる、小さな魔蟲、普段隠れて出てこないコイツラも眷属化して、
ココの防衛に当たらせるんだと…
まあ…相変わらず、頼りになりまくりで有る。
まさか…九郎も、眷属を呼び寄せた。当然、カラスなんだが…
島の上空、制空圏もこのまま維持するらしい。
まあ…コイツも凄いってのは、頼りになりまくりってのは充分に理解した。
管理人がこれだけいりゃ、留守も安心だな。
よし、そうと決まれば、出来る部分はお掃除を始めよう。
で、その間に、最後の晩餐の用意をしよう。
といっても、カレーを出すだけなんだが…
なんせ【深淵】に収納すると、ずっと収納したその瞬間の、熱々のままだからな…
あとは別で魚を焼くか煮るかして、熱々カレーをぶっかけるだけだ。
調理班に魚を渡して、準備に入って貰おう。
その間に、一旦シャダにも声を掛けねばな、
何でもやれって言えば良いんだとか、前にいってたけれど、
さすがに今回は大事だしな。
数日の余白も与えて置かねば、
まるで俺が、勝手で無茶苦茶なやつだと思われてしまうからな。
…いや、あんま否定も出来んな。
そしてヨミ?
お前は船な。それは決定だ。
運が良けりゃ、商会でズク族に合流できるだろし、操船は頼むぜ?
でさあ、お前らバカ兄弟…
え?…ヨミに弟子入りした?な、何いってんだ?
は?将棋だと?
おいヨミ?
お前、この拾ってきた野良の犬猫とはいえ、飼う以上、最後まで責任持って飼えるんだろうな?
途中で捨てるんなら、今捨てとけよ?
言っとくけど、コイツら一族…かなりやべえからな?
言ったぞ?俺は警告したからな?
泣きついたって、俺は知らんぞ?俺は決して関わらんぞ?
まあ…どうなろうが、俺は知らんけどな!!




