表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
125/226

猿モンスターとの激戦

「キュー!」

(二リハ、気を付けて。何か来ますよ!)

 次の村へ移動している最中に、シャインが急にそう言った。

「ギャウ!」

(あっちだ!)

「にゃー!」

(今回はなんかヤバそうだぜ!)

「ピー!」

(私見てくるわ!)

「いいえ、ミドリは周囲も警戒して。戦うのは気持ち半分でいいわ!」

 もし本当に来るのが強敵だとしたら、さらなる敵の出現が非常に厄介になる。ここは空を飛べるミドリには周囲の警戒を頼みたい。

 私がミドリに指示を出している間に、モエル達が一方を睨んで立ち止まる。

「シャスデリは私の後ろへ!」

「ああ、わかっている!」

 よし。後は敵を押さえながら倒すだけ。

 そう思っていると、目の前の茂みからモンスターが一体とびだしてきた。

「ウキー!」

 そいつは紫色の猿だった。

 頭には人の頭蓋骨みたいなものを被っている。そして手足の先が毒々しい濃い紫色。

 その猿がもの凄い勢いで私へ迫ってきた。

 ま、まずい、ちょっと予想以上に速いかも!

 そう思った直後、モエルとテムが動く。

「にゃー!」

(火魔法!)

「ギャウ!」

(くらえ!)

 火と剣が猿に当たる。

「ウキー!」

 その直前、猿が空中で回転し、二本の腕でモエルの火とテムの武器を振り払ってしまった。

 少しはダメージがあるはず。でも、効いている様子はあまりない。

「ハードガード、パワースラッシュ!」

 一方私は、ふたりが攻撃したことでやる気スイッチが入った。

 ギリギリのところでぶつかってくる猿を迎撃する。剣は顔を狙ったが、爪で弾かれてしまった。

「ウキキー!」

 そして、そのまま猿が猛烈な接近戦を強いてくる。

「くっ、ツヴァイブレード、ハードガード!」

 なんとか技を使って攻撃をさばく。けど、相手が強すぎてこのままじゃもたない!

「キュー!」

(このー!)

「ピー!」

(木魔法!)

「にゃー!」

(火魔法!)

「ギャウ!」

(くらえ!)

 皆の攻撃が猿に当たる。すると猿は私から離れた。

 やった。なんとかしのげた。そう思ったけど、安心するのはまだ早かった。

「ウキー!」

「にゃあ!」

(この!)

 猿は私ではなくモエルを狙っていた。猿の腕がギリギリのところで空振る。

 そうだ。私から目をそらしたら、次は皆の誰かが狙われるんだ。

 不謹慎だけど、それがシャスデリならまだいい。モエルやシャインがこの強さの敵に攻撃されても、きっともたない。

 最悪、全滅もありえる。

 いけない。戦いの最中に安心なんて。私は盾を使えるんだから、常に皆を守ってあげないと!

 意識を切り替えて猿に接近すると、その時猿が何か液体を吐いた。

 その液体がモエルに当たる。

「にゃあ、にゃー!」

(ぎゃっ、ぐああああー!)

 すると、モエルが悲鳴をあげた。

「モエル!」

 いけない、遅かった!

「ウキ!」

 猿はその場で喜ぶと、また液体を口からとばしてきた。

 狙いは私。なんとか盾で防ぐ。

 けど液体は盾に当たって飛び散って、水滴となって私の頬に当たった。

 するとそこから、肌が溶けるような熱さと、頬が膨らむような痺れが襲ってきた。

 なにこれ、魔法、でもない?

 でも、こんなに酷い攻撃を、モエルは全身浴びてしまった。

 許せない。なんとしても、こいつを早く倒さなきゃ!

「パワーアップ、ゲイザースラッシュ!」

「ウキ!」

 私の全力の一撃を、猿は簡単にかわした。そして、素早く反撃してくる。

「く、パワースラッシュ、ハードガード!」

 やっぱり、強い。こいつ、悔しいけど私以上の強さだ。

 だけど、ここで勝てなきゃ、皆やられる!

「ミドリ、テム!」

「ピー!」

(木魔法!)

「ギャウ!」

(うおー!)

 皆で攻撃するも、猿はそれら全てを余裕で回避する。

「ウキ!」

「ギャウ!」

(グウウウウ!)

 そして、今度はテムが猿の吐いた体液にやられる。いけない、このままじゃ!

「キュー!」

(回復魔法、先輩、平気ですか!)

「にゃ、にゃあー」

(全然駄目だ。そんなことより、シャイン。お前、俺をあいつの目の前まで運べ!)

「キュ、キュー!」

(わ、わかりました!)

「ウキ!」

 またしても私に体液を吐いてきた。でも、これを受けたら絶対まずい。今度は全力で回避する。

 すると、猿はまた私に迫ってきた。望むところ、今度こそ、倒す!

「パワーアップ、ゲイザースラッシュ!」

「ウキ!」

 くそ、やっぱり全力攻撃は避けられる。このままじゃ、決定打が決まらない!

「にゃー!」

(よし、こっちだ猿野郎ー!)

 そんな時、足元でモエルの声がした。

「キュー!」

(先輩、着きました!)

「にゃあ!」

(よくやった。全力、火魔法!)

 私の目の前で、猿が炎に包まれる。

「ウキー!」

 猿が苦しみながら後退した。チャンス、私はこの隙を逃しちゃいけない!

「ギャウ!」

(へ、くらいやがれー!)

 そして、この瞬間をテムも逃さなかった。

 テムのつづらから、赤い剣が飛ばされる。

 その剣は猿の胸に刺さった。

 あの剣は、魔力を込めれば炎が出るっていう、魔法の剣だ!

「はあー!」

 私はその剣を握って、ありったけの魔力を込めた。

「ウキイイイー!」

 猿は絶叫して、最後に私を攻撃する。

 けれどそれは、全部鎧によって阻まれた。

 そしてやっと、猿が倒れ、動かなくなる。

「はあ、はあ。やった」

 けど、今はまだ、まずい。体の様子が、おかしい。うっ。

「熱い、寒い」

 全身から汗が吹き出し、力が抜ける。

 これは、何?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ