第一章8 『新たな相棒とともに』
グランベルの街を出て、西の街道を歩く。
朝の空気は少し冷たく、草原を吹き抜ける風がルイスの赤い髪を揺らしていた。
「……よし!」
ルイスは腰へ手を伸ばす。
そこには今朝、オリバーから買ったばかりの短剣がある。
「今日こそ依頼で魔獣を倒すぞ!」
昨日は調査依頼だった。
魔獣の死骸を見つけたものの、自分で戦ったわけではない。
依頼を受けて魔獣を討伐するのは、今回が初めてだった。
「短剣か……」
歩きながら柄へ手を添える。
剣なら使い慣れている。
だが、短剣は初めて。
今朝、店で何度か振ってみたとはいえ、実戦となれば話は違う。
「まぁ」
ルイスは笑う。
「使ってみりゃ分かるだろ!」
依頼内容は、街道周辺に出没する魔獣の討伐。
昨日と同じ西の街道周辺でも目撃されているらしい。
「昨日見つけた奴みたいなのが出てくるのかな」
辺りを見回しながら進む。
人通りは少ない。
時折、遠くを商人の馬車が通っていく程度。
その時だった。
――ガサッ。
「……ん?」
少し先。
街道脇の草むらが揺れた。
ルイスの足が止まる。
風ではない。
同じ場所だけが、不自然に揺れている。
「……いるな」
腰を落とす。
右手を短剣の柄へ添えた。
視線は草むらから外さない。
そして――。
――ガサッ!
一匹の魔獣が飛び出してきた。
「来た!」
大型犬より一回りほど大きな身体。
煤けた灰色の毛。
首元だけ長く伸びた毛が、走るたびに大きく揺れている。
黄色く濁った瞳。
口元から覗く鋭い牙。
「こいつ……!」
見覚えがある。
「オリバーのおっさんたちを襲ってた奴と同じだ!」
魔獣が低く唸る。
「グルルルル……」
身体を低くし。
地面を蹴った。
「――っ!」
一直線に迫ってくる。
速い。
だが。
「一回見てる!」
ルイスは横へ身体をずらした。
牙が目の前を通り過ぎる。
すれ違いざま。
短剣を抜く。
「そこ!」
いつもの剣と同じ感覚で刃を振った。
――スッ。
「……あれ?」
届かない。
刃先が僅かに毛へ触れただけ。
魔獣はそのまま地面へ着地した。
「短っ!」
思わず短剣を見る。
「そうだった!」
剣とは違う。
軽さだけではない。
間合いが圧倒的に短い。
「もっと近づかないと駄目じゃん!」
考える暇もなく。
魔獣が振り返った。
再び飛びかかってくる。
「うおっ!」
ルイスは身体を沈めた。
前足の爪が頭上を通過する。
そのまま懐へ。
「今度は――!」
短剣を突き出す。
――ザッ!
「ギャウッ!」
刃が魔獣の脇腹を浅く切り裂いた。
「当たった!」
すぐに距離を取る。
魔獣も数歩離れた位置でこちらへ向き直った。
「なるほど……」
短剣を見る。
「剣みたいに振り回すんじゃ駄目なんだな」
短い。
だからこそ。
「近づいて使う」
ルイスの視線が魔獣へ戻る。
「なら――」
少しだけ笑う。
「いつも通りでいいか」
剣を失ってから。
何度も拳や蹴りで戦ってきた。
相手の懐へ入ることには慣れている。
「グルルルル!」
魔獣が再び動く。
右から。
大きく口を開き、ルイスの肩へ噛みつこうとする。
「遅い!」
半歩後ろへ。
牙をかわす。
そして。
地面を蹴った。
「はっ!」
魔獣の顎へ蹴りを叩き込む。
「ギャッ!」
頭が跳ね上がった。
「今!」
一気に懐へ入る。
右手の短剣を走らせた。
――ザシュッ!
脇腹を切り裂く。
魔獣が暴れる。
「うおっ!」
ルイスはすぐに飛び退いた。
「危なっ!」
爪がローブの端を掠める。
「やっぱ剣より近いな……!」
少しでも判断を誤れば。
自分も相手の爪や牙が届く位置にいる。
剣よりずっと近い。
その分。
相手の動きを、もっとよく見なければならない。
「でも」
ルイスは短剣を握り直した。
「面白い!」
剣とは違う。
今までとは違う戦い方。
どう動けばいい。
どこへ入ればいい。
どうすれば、この短い刃を届かせられる。
それを考える。
魔獣が低く身体を沈めた。
「来る」
ルイスも構える。
真正面。
数秒だけ睨み合う。
そして。
魔獣が地面を蹴った。
「――!」
再び。
一直線に飛び込んでくる。
ルイスはその動きをじっと見る。
牙。
前足。
身体の向き。
「こっちだ!」
寸前で斜め前へ踏み込む。
魔獣の頭の横へ身体を滑り込ませた。
そのまま左足を軸に身体を回す。
「はぁっ!」
回転する勢いを乗せた蹴りが、魔獣の横腹へ突き刺さった。
「ギャンッ!」
魔獣の身体が崩れる。
地面へ横倒しになった。
「今なら――!」
一気に踏み込む。
短剣を逆手に持ち替え。
首元へ刃を突き立てた。
「――っ!」
魔獣の身体が大きく震える。
やがて。
力が抜けた。
「…………」
ルイスはすぐには動かなかった。
短剣を構えたまま、魔獣を見る。
本当に動かないことを確かめてから。
「……倒した」
ゆっくり息を吐いた。
短剣を引き抜く。
「初めて使ったけど……」
刃を見る。
「結構いけるな、これ」
剣より短い。
攻撃できる距離も狭い。
その代わり。
軽い。
動きを邪魔しない。
拳や蹴りとも合わせやすい。
「剣とは全然違うけど」
ルイスは短剣を軽く振った。
「こういう戦い方もありだな!」
少し嬉しそうに笑う。
「相棒、これからよろしくな!」
短剣を鞘へ戻そうとして。
「……いや」
もう一度抜いた。
「血、拭かないと駄目か」
辺りを見回す。
「武器って手入れも必要なんだよな……」
オリバーにも言われたばかりだ。
『ちゃんと手入れしろ』
「あぶねぇ。初日から怒られるところだった」
ルイスは持っていた布で刃を簡単に拭い。
今度こそ鞘へ戻した。
「帰ったらちゃんと聞こう」
それから。
倒した魔獣を見る。
「……そういや」
しゃがみ込む。
「討伐した証拠って、どうするんだ?」
討伐することしか考えていなかった。
「牙とか持ってけばいいのかな」
魔獣の身体を見ながら首を傾げる。
傷口へ目を向け。
「……ん?」
その奥。
僅かに光るものが見えた。
「なんだ、これ?」
ルイスは顔を近づける。
肉の奥に。
小さな石のようなものが埋まっていた。
「石?」
慎重に取り出す。
手のひらに収まるほどの大きさ。
薄く光を帯びている。
「……綺麗だな」
指先で転がす。
「普通の石じゃなさそうだけど」
ルイスは小さな布へ包んだ。
「これもギルドで聞けば分かるか!」
討伐した場所と魔獣の特徴を覚えておき。
ルイスはグランベルへ戻ることにした。
――――――――――
グランベル冒険者ギルド。
「ただいま!」
勢いよく扉を開ける。
「おかえりなさい、ルイスさん」
受付嬢が顔を上げた。
「随分早かったですね」
「倒してきた!」
「……もうですか?」
「ああ!」
ルイスが嬉しそうに笑う。
「依頼で初めて魔獣倒したぞ!」
「お疲れ様でした」
「それとな!」
受付へ駆け寄る。
「聞きたいことがある!」
「はい?」
荷物から布包みを取り出す。
開く。
「これ!」
小さな石を見せる。
受付嬢は一目見ると頷いた。
「ああ、魔石ですね」
「魔石?」
「ご存じありませんでしたか?」
「知らない!」
即答だった。
「…………」
「なんだよ」
「いえ」
受付嬢が小さく笑う。
「魔獣の体内には、魔力が集まってできた魔石があります」
「魔力が集まって?」
「はい。種類によって大きさや色、含まれている魔力の量には違いがありますが、多くの魔獣が持っています」
「へぇ……」
ルイスは魔石をじっと見る。
「じゃあ、こいつの中には魔力が入ってるのか?」
「ええ」
受付嬢は頷いた。
「魔獣にとって、魔力が集中する場所の一つだと考えれば分かりやすいですね」
「魔力が一か所に……」
ルイスが小さく繰り返す。
こんな小さな石の中に。
魔獣が持つ魔力の一部が集まっている。
「へぇ……」
興味深そうに覗き込む。
「でも、こんな石どうするんだ?」
「実は、魔石はかなり身近なところでも使われているんですよ」
「身近?」
「はい」
受付嬢が窓の外を示した。
「例えば、ルイスさんも昨夜見たと思いますが、グランベルの街灯」
「街灯?」
「あの灯りにも、加工された魔石が使われています」
「えっ!?」
ルイスが目を丸くする。
昨夜。
グランベルの道を歩いた時。
通りのあちこちで灯っていた光を思い出す。
「あれ、魔石で光ってたのか!?」
「正確には、魔石に蓄えられた魔力を利用する魔道具ですね」
「魔道具……」
「街灯だけではありませんよ」
受付嬢が続ける。
「宿や家で使う照明。それから、店などで使われる簡単な魔道具にも、魔石を利用したものがあります」
「マジか!」
ルイスはもう一度、小さな魔石を見る。
「じゃあ昨日泊まった宿の灯りも?」
「魔道具だったのなら、そうかもしれませんね」
「全然知らなかった……」
昨夜。
何気なく歩いたグランベルの街。
当たり前のように道を照らしていた灯り。
その力の元が。
今、自分の目の前にある。
「魔獣の中にある石が、人の暮らしに使われてるのか」
「はい」
受付嬢が頷く。
「ですから魔石には需要があります。冒険者が持ち帰ったものは、ギルドや商人が買い取り、用途に応じて加工されます」
「へぇ……!」
ルイスの目が輝く。
「魔獣倒すのって、街の役にも立ってるんだな!」
「そうですね」
「しかも」
ルイスが身を乗り出す。
「売れる?」
「はい」
「金になるのか!?」
受付嬢が思わず笑う。
「やっぱりそこも大事なんですね」
「旅には金が必要なんだよ!」
「ふふっ。そうでしたね」
受付嬢が頷く。
「魔石以外にも、魔獣の素材には買い取りできるものがありますよ」
「素材?」
「牙、爪、皮、角などですね。種類によって使い道も値段も変わります」
「…………」
ルイスが固まる。
「どうしました?」
「置いてきた」
「あ」
「全部置いてきた!」
頭を抱える。
「もったいねぇ!」
「今回は初めてですし、仕方ありませんよ」
「次から絶対持って帰る!」
「持ち運べる範囲でお願いしますね」
「分かった!」
「それから、討伐証明についてですが」
「それ!」
ルイスが身を乗り出す。
「それも聞こうと思ってた!」
「今回の魔獣でしたら、魔石と討伐地点、それから特徴の報告で確認できます」
「よかった!」
「ただ、依頼によって必要な証明部位が決まっている場合もあります」
「そうなの?」
「はい。次からは出発前に確認してくださいね」
「……はい」
「また一つ覚えましたね」
「ああ!」
ルイスは笑う。
「知らないこと、いっぱいあるな!」
「冒険者を続けていれば、少しずつ覚えていきますよ」
「それも楽しそうだな!」
「ふふっ」
受付嬢が笑った。
「では、討伐した魔獣について教えてください」
「おう!」
ルイスは今日の出来事を話し始める。
西街道の草むらから現れたこと。
一匹だったこと。
以前、オリバーの馬車を襲っていたものと同じ種類だったこと。
「同じ種類……」
受付嬢が記録する。
「出現地点は?」
「昨日調べたところより、ちょっと街寄りだった」
ペンの動きが止まった。
「……街寄り?」
「ああ」
「間違いありませんか?」
「たぶん」
「たぶんですか……」
「でも、昨日歩いた道だから大体分かる!」
「分かりました」
受付嬢は地図を取り出した。
「この辺りですか?」
「そこ!」
ルイスが指差す。
「なるほど……」
受付嬢が印をつける。
昨日の報告。
今日の報告。
僅かではあるが。
魔獣の確認地点が、グランベルへ近づいている。
「どうした?」
「いえ」
受付嬢が首を振る。
「今回の情報も記録しておきます」
「おう!」
「討伐依頼については、達成として処理します」
「よっしゃ!」
ルイスが拳を握る。
「これで二個目!」
「二個目?」
「依頼!」
「ああ」
「昨日が一個目で、今日が二個目!」
指を二本立てる。
「ランク上げるなら、もっとやらないとな!」
「そうですね」
受付嬢が頷く。
「ですが、数だけこなせばいいわけではありませんよ」
「え?」
「依頼をきちんと達成すること。ギルドや依頼主から信用を得ること」
「うん」
「そして、自分の力量に合った判断ができること」
ルイスは少し考える。
「昨日、森に入らなかったみたいな?」
「その通りです」
「なるほど!」
ルイスの顔が明るくなる。
「じゃあ、ちゃんとやればいいんだな!」
「ずいぶん簡単にまとめましたね……」
「分かりやすいだろ?」
「まぁ……間違ってはいません」
受付嬢が苦笑した。
「では、こちらが今回の報酬です」
「報酬!」
受付嬢が硬貨を並べる。
「討伐報酬が銀貨一枚と銅貨五枚。それから、魔石の買い取りで銅貨三枚です」
「銀貨一枚と……銅貨八枚!」
ルイスの顔が明るくなる。
「昨日より多い!」
「討伐依頼ですからね」
「これなら飯も――」
「宿代」
「…………」
「忘れていましたね?」
「忘れてない!」
「本当ですか?」
「今思い出した!」
「それを忘れていたと言うんです」
「くっ……」
ルイスは悔しそうに硬貨を握った。
「月影亭の分は残しとく」
「それがいいと思います」
受付嬢が笑う。
「さて!」
ルイスが掲示板を見る。
「次は――」
「今日は休みましょう」
「まだ何も言ってない!」
「顔に書いてあります」
「もう一個くらい!」
「駄目です」
「なんで!?」
「今日は初めて短剣で魔獣と戦ったんでしょう?」
「ああ」
「自分では分からなくても、普段と違う動きをすれば身体には負担がかかります」
「…………」
ルイスは自分の右腕を見る。
確かに。
少しだけ重い。
「……ほんとだ」
「でしょう?」
「なんで分かったんだ?」
「それくらい分かります」
「すげぇな、受付のお姉さん!」
「褒めても依頼は出しませんよ」
「ちぇっ」
渋々掲示板から離れる。
「じゃあ今日は休む」
「はい」
「でも明日は来る!」
「それは構いません」
「よし!」
ルイスはギルドを出ていった。
受付嬢はその背中を見送る。
そして。
先ほど書き込んだ地図へ目を戻した。
昨日。
今日。
二つの印。
僅かではあるが。
魔獣の確認地点が、街へ近づいている。
「……また一つ」
受付嬢は新しい報告書を手に取った。
「記録しておきましょう」
――――――――――
その日の夕方。
「ただいまー!」
月影亭の扉を開ける。
「おかえり」
女将の声が返ってきた。
「今日、魔獣倒してきたぞ!」
「まあ」
「短剣で!」
「それはすごいねぇ」
「それで魔石ってのも見つけた!」
「魔石?」
「ああ!」
ルイスは今日の出来事を楽しそうに話し始める。
短剣で最初の攻撃が届かなかったこと。
剣との違い。
蹴りと合わせたら上手く使えたこと。
魔獣の中から魔石を見つけたこと。
その魔石が街灯や魔道具にも使われていること。
そして。
金になること。
「それでな! 牙とかも売れるんだって!」
「へぇ」
「でも置いてきた!」
「ははは!」
「笑うなよ!」
女将の笑い声が月影亭へ響く。
「今日はちゃんと稼いできたんだろう?」
「ああ!」
ルイスは胸を張る。
「だから今日は飯代も払える!」
「昨日のことなら気にしなくていいって言っただろう?」
「でも今日は払う!」
「……そうかい」
女将は少しだけ嬉しそうに笑った。
「じゃあ、銅貨二枚ね」
「おう!」
ルイスは銅貨を二枚差し出す。
「今日は遠慮しないぞ!」
「昨日も十分遠慮してなかったけどねぇ」
「えっ?」
「なんでもないよ」
今夜も。
温かな料理が食卓へ並んだ。
「いただきます!」
食事を済ませ。
ルイスは部屋へ戻った。
「ふぅ……」
ベッドへ腰を下ろす。
腰から短剣を外した。
「…………」
鞘から抜く。
今日。
実際に魔獣を切った刃。
「最初は全然届かなかったな」
苦笑する。
「剣と同じじゃ駄目か」
短剣を構えてみる。
軽い。
短い。
だから。
身体の動きを邪魔しない。
「蹴ってから切る……」
今日の戦いを思い出す。
「拳から繋げるのもできそうだな」
拳。
蹴り。
短剣。
どれか一つではなく。
組み合わせる。
「……面白そう」
ルイスの口元が上がる。
まだ。
どう使うのが一番いいのかは分からない。
けれど。
剣とは違うからこそ。
試せることがありそうだった。
「相棒」
短剣を見る。
「これからよろしくな」
丁寧に刃を拭き。
鞘へ戻した。
そのまま机へ置く。
「それにしても……」
昼間に見た魔石を思い出す。
「魔力が集まってできる石、か」
そして。
その小さな石が。
街の灯りにもなる。
「…………」
ルイスは窓の外を見る。
夜になったグランベル。
通りには、ぽつぽつと街灯が灯り始めていた。
「あれも……」
昨日は何とも思わなかった光。
けれど今は。
少しだけ違って見える。
「魔石で光ってんのか」
窓辺へ近づく。
街を照らす灯り。
その下を歩く人々。
店を閉める商人。
家へ帰る者たち。
「知らなかったなぁ……」
昨日までは。
ただ綺麗だと思って見ていた。
でも。
一つ知れば。
同じ景色が少し違って見える。
「旅してると」
街灯を見上げながら。
ルイスは笑った。
「こういうのも知れるんだな」
魔獣のこと。
魔石のこと。
魔道具のこと。
短剣の使い方。
まだ知らないことばかりだ。
その視線が。
さらに遠くへ向かう。
夜の闇に沈む西の森。
昨日。
今日。
森の周辺で起きている異変。
「……もっと知りたいな」
あの森で。
何が起きているのか。
「知らないことがいっぱいある方が」
ルイスは笑った。
「やっぱ面白いな!」
ベッドへ倒れ込む。
少し疲れた身体が、すぐに眠気を訴えてきた。
「明日は何があるかな……」
目を閉じる。
机の上。
今日初めて実戦で使った短剣が、街灯から差し込む淡い光を僅かに反射していた。
剣を失ったルイスが手に入れた。
新たな相棒だった。




