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決勝戦2
(捕まえたッ!)
クリンチの状態から、足を引っかけて倒れ込む。
咄嗟に上を取り、拳を顔面に振り下ろす。
嫌がり背を向け、立とうとする藪木。
しがみ付きグラウンドに引きずり戻す。
腕を首に回しながら暴れる藪木の横に付いた。
肩固め。
完全に入った。
じたばた暴れる藪木。
(時間の問題だ。あとは、落とすだけ―――。)
――!?
締め上げた腕の中から、信じられない「膨張」を感じた。
(――ッ、なんだ。こいつの力……!?)
ロックを力任せに引き剥がされる。
起き上がりざまに脇腹に衝撃。
「グゥ――ッ」
横から蹴り飛ばされた。
即座に立ち上がったところに、拳の雨が降り注ぐ。
藪木が鬼の形相で左右の拳を振るう。
圧倒的なパワーとスピード。
なんとか捌こうするが、圧力に腕も保ちそうにない。
藪木の顔は、目が血走り、理性の欠片もない獣のようだった。
あの、港の”アレ”が脳裏をよぎる。
(やはり、そういうことなのか―――。)
だが、呼吸は荒い。
飛び散る汗。
疲労は限界に近付いているようにも見える。
そして、続く猛攻の中。
一瞬の隙。
その隙間を通すように放った、手を伸ばしただけの突きが、藪木の顎に突き刺さった。
ストックが減ってきたので週一投稿にします。
次回は次週の金曜です。




