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リザーブマッチ

近くの柱に試合表が張ってあるのが目に入った。


リザーブマッチ ―― 土門竜真vs荒井修也


土門は上半身裸で、もう一人の男―荒井と向き合っていた。


荒井はスラッとした長身。


土門までとはいかないが、背が高い。


両足でリズムをとるように跳ねている。


対する土門は、両足を肩幅に開き、腰をどっしり落としたまま動かない。


荒井が間合いを詰める。


サイドキックのような蹴りを突き出す。

顔面、腹へと連続で蹴りを放っていく。


土門はスウェーとガードでいなす。

反撃。踏み込みから縦拳。

それを荒井はヒラリと躱し、同時に蹴りを返していく。

何手かその攻防が続く。


荒井のスタイルはテコンドーのようだ。

両手をそれほど上げず、蹴り主体。

突き刺すような蹴りで、間合いを維持している。


荒井は突きを躱しつつ、蹴りを的確に土門へ叩き込む。

まるでマタドールがサーベルを突き立てるように、土門にダメージを与えていく。


土門は防戦に回る。

次々と蹴りがその体を捉える。


跳びまわし回転蹴り。

荒井の動きに大胆なものが混ざる。


連続する蹴りの中、

威力が飛躍的に増した大技だけは、確実にガードする。


荒井が着地した瞬間――土門が動いた。

踏み込み、ただ手を伸ばす。

その動きは緩慢で、とても突きとは呼べない。

だが、身を躱した荒井を追い、その体を捉える。


ドンッ――。重い衝撃。


伸びたその手が、荒井を金網まで吹き飛ばした。

体の芯を打ち抜いたかのように衝撃が徹った。


金網をずり落ちた荒井は、そのまま動かない。

レフリーが割って入り、試合を止めた。

呆気に取られた観衆が、思い出したかのように歓声を上げた。

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