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倉庫の交戦後3
(警察公認の殺人――いや、処刑ってことか?)
警察の登場で、ようやく理解が追いついてきた。
これが、そしてあの夜のことも――
遊馬がしているのは、ただの殺人ではない。
だが、疑問は尽きない。
芳賀は現場を見回し、死体の前で膝をついた。
手袋をはめ、表情を変えずに確認していく。
服の裂け目、血の量、体温、異様に発達した筋肉。
「……これが、例の“対象”ですね。」
遊馬が小さく頷く。
芳賀は淡々と立ち上がり、空斗に視線を向けた。
「上角君。少し話、いいかな。」
「……話?」
「君が見たものについて。ここでは落ち着いて話せない。少しご同行願いたい。」
その声は穏やかだが、拒めない空気を帯びていた。
一瞬躊躇うが、肯くしかなかった。
警察に対して抵抗はあるが、
そうも言っていられる状況ではなかった。
それに――遊馬のこと、死んだ男のこと、聞きたいことはいくらでもある。
「すぐに片づけます。……遊馬さん、結界を。」
「…もう解けている」
それを聞くと、芳賀は携帯を取り出し、短く通話を入れる。
「……収容班を。対象一体、処理済み。」
通信を終えると、再びこちらへ向き直った。
「では、行こうか。」
最後にもう一度、血の跡を見る。
鉄と血の匂いが、鼻の奥に焼きついているようだった。




