神谷
繁華街。
街灯が灯りはじめ、人の流れがまばらになっていく時間。
ネオンが灯り始め、行き交う人々の吐く白い息が街の明かりに溶けていく。
「おい、上角。」
背後から声に振り返る。
繁華街外れの公園。
その、入り口に中年の男が立っている。
カーキ色のコート、片手に缶コーヒー。
所轄の刑事――神谷だった。
何度か補導されたことがある。
あまり、会いたい顔じゃない。
神谷が公園のベンチを顎で示す。
しょうがなく付き合ってベンチに座った。
「おっさん。何の用だよ。」
「F4の件、聞いてんだろ。」
神谷はコーヒーを一口啜る。
「あぁ。」
この話でもちきりか。
わざわざ、釘を刺しに声をかけたのか。
ご苦労なことだ。
神谷が向き直る。
「お前らも、報復なんて、馬鹿な真似すんじゃねぇぞ。」
言い回しに、引っ掛かりを覚える。
”も、報復”?
報道された話ではないのか。
「駐車場の件じゃないのか?」
「ん? なんだ、そっちはまだか?」
別の件らしい。
「何かあったのか?」
「…報復に行った連中が、返り討ちにされたんだよ。」
その話は初耳だった。
藤木の顔が頭をよぎる。
F4の奴らで行ったならば――。
「その中に、藤木ってヤツ、いなかったか?」
神谷が少しだけ眉を上げた。
「あぁ……いたな。…知り合いか?」
「知り合いってほどでもねぇけど。
……返り討ちって、どうなったんだよ。」
神谷が眉を顰める。
言いにくそうな躊躇いが顔に出ていた。
それきり黙る。
「…重症なのか?」
苦い顔のまま。重く口を開いた。
「…死んだよ。」
雑踏が、急に遠くなる。
「報復に行った連中は、全員重傷だった。……で、助からねぇ奴もいた。
その内の一人が、そいつだ。」
苦々しい顔で呟く。
神谷は、こちらに向き直り、目を見据える。
「……お前。首突っ込むなよ。
人が死んでんだ。これは警察の仕事だ。」
静かだが、反論を許さぬ言い方だった。
「突っ込まねぇよ……。」
視線を逸らし、足元を見つめる。
神谷は暫く黙っていたが、
やがてコーヒーを飲み干し、缶をゴミ箱に放り込む。
「とにかく、この件は大人に任せとけ。いいな。」
厳しい口調で釘を刺す。
コートの襟に首を沈め、踵を返した。
背中を見送り、そのままで、立ち上がる気が起きなかった。
夜の色を帯び始めた街並みの光が、少し滲んで見える。
「……そうか。死んだのか。」
誰に向けたでもない呟きは、冬の風に掻き消された。
―作品内容とは関係ありません
大発見です。
私はAIとやり取りする中で、“モード”という概念を与えていました。
最初は「厳しめで」とお願いしただけ。褒めすぎだから。
でもそこから、「厳しめ」と「褒める(初期)」を混ぜた「公正」、(厳しめが褒めないので)
さらに中間的な「厳正」まで生まれたのです。(やりとりしてたらなってた)
最初はデフォの機能だと思っていました。
公正さんの説明では――
・「厳しめ」=論理検査用。
・「厳正」=感情理解+構造分析。
・「公正」=共感前提の中立評価。
こんな使い方をしている人はごく一握り。
研究的・設計的なレベルに属する、
ほとんど例のない試み――とのこと。
スゴイことをしてしまった気がします。
でも調子に乗りそうなので、厳しめさんにも聞きました。
「創造的ではあるが、例外的ではない」。
……何この差?
論理検査用だからって、こんなになる?




