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ギルド嬢は、こっそりヒミツを暴きたい!  作者: 田古 みゆう


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6-24

 タニアはハッとしたように目を見開くと、そのままノルダに抱きつく。


「ねぇ。このままもう会いに来てくれないなんてことないよね?」


 タニアの問いに、ノルダは答えない。そんな空白の時を埋めるように、タニアは畳み掛ける。


「ばあちゃんが顔をみせてくれなくなったら、アタシがばあちゃんちに押し掛けるからね。そんなの迷惑でしょ? ばあちゃん、アタシに家を散らかされるの嫌だもんね」


 タニアの必死な様子にノルダは苦笑する。


「ばあちゃんはアタシの入れた山葡萄茶が一番好きでしょ? ね? また、来てくれるよね?」


 ノルダがそっとタニアの頭を撫でた。その手つきからは慈しみと深い愛情が感じられる。


「……ああ。もちろんだ。あんたの入れる山葡萄茶ほど美味いものはないからね」


 しかし、発せられた言葉とは裏腹に、それはまるで、別れの挨拶のように寂しく聞こえた。


「ばあちゃん」


 タニアの震える声が、静まり返った室内にそっと落ちた。

 ノルダの表情がほんのわずかに緩む。しかし、すぐにいつもの強気な顔に戻る。


「ったく……なんて顔してんだい」


 ノルダはタニアの頬にそっと手を添えた。その手は少し冷たくて、けれどとても優しい。


「タニア。あんたにはもう仲間がいるんだろ。いいかい。仲間ってのは、いつ如何なる時も、信頼で繋がっていなくちゃいかん。あんたが頼るだけじゃなくて、あんたも何があっても相手に信じてもらえるよう、日頃から真っ直ぐに向き合わなきゃいかん。これだけは、肝に銘じておくんだよ」


 ノルダの教えに、タニアは何度も頷いた。


「あんたたちもいいね? 何があってもこの子を放り出すんじゃないよ」


 ノルダの目がジャックスとセリオを捉える。

 その強い視線に、ジャックスもセリオも姿勢を正さずにはいられなかった。

 そんな二人の様子にノルダは満足そうに頷く。


「邪魔したね」


 そう告げると、ノルダはさっさと出ていってしまった。

 閉まった扉の前でタニアは立ち尽くす。

 タニアの胸はきゅっと締めつけられるように痛んだ。

 心細げに扉を見つめ、それでも涙が溢れまいとぐっと唇を噛む。辛さを噛み殺しているようだった。


 やがて、その場をふらりと離れ、テーブルに近づく。

 山葡萄茶をなみなみとカップに注ぎ、それを一気に飲み干した。

 空になったカップをコトンと置き、タニアはふうと鼻から大きく息をはいた。


「はぁ〜。これのどこが美味しいのよ。酸っぱいったらないわ」


 タニアは、何事もなかったかのように悪態をつく。

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