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ギルド嬢は、こっそりヒミツを暴きたい!  作者: 田古 みゆう


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6-16

 ジャックスの言葉にタニアは納得しきれない様子だったが、セリオは素直に頷いた。


(確かに。リゼラルブ様ならあり得る)


「転信器は、リゼ……オーナーからの受信用。急用以外、こちらからは発信しないという使い方でいいですか?」


 セリオが尋ねると、ジャックスは大きく頷いた。

 タニアはまだ不服そうだ。


「じゃあ、急ぎの連絡はどうするのよ?」


 タニアの言葉に、ジャックスは問題ないと言いたげに、もう一つの魔道具を指し示した。

 小さなコップのようなものが棒に括り付けられている。それを支える水晶の台座には、転信器同様、魔石がはめ込まれていた。


「この通信器で連絡してこい。これは、プレースメントセンターの俺の部屋と繋がる」


 そういいながら、ジャックスは魔石をタニアに手渡した。先ほど転信器を起動させた魔石だ。


「やってみろ」


 ジャックスに促されて、タニアは怖々魔道具を起動させた。

 小さな魔法陣が浮かび上がる。魔法陣はパカパカと点滅を繰り返していたが、やがて点滅をやめて一瞬カッと光を放つ。

 すると、魔法陣から男性の声がした。


《はい。こちら商業ギルド……じゃなかった。プレースメントセンターでございます》


 ここにはいない老齢の男の声が響いて、タニアとセリオは息を飲んだ。

 呆けた様子で魔道具を見つめる二人に構うことなく、ジャックスが呆れたような声を出す。


「おいおい、親父。しっかりしてくれよ。コイツらが混乱するだろ」

《おや? その声はジャックス君ですね。失礼しました。こちらは感度良好です》

「そりゃ良かった。じゃあ、一旦切ってそっちから繋ぎ直してくれ」

《はいはい。わかりましたよ。少々お待ちください》


 その言葉を最後に、魔法陣はその輝きを失い、弱々しい点滅に変わった。どうやら魔法陣の向こう側が通話を切ったようだ。


 驚きに固まっているタニアに、ジャックスが声をかける。


「おい。もう魔石を離していいぞ」


 言われるがままにタニアが魔石を離すと、弱々しく点滅していた魔法陣がスウっと消えていった。


「今度は向こうから繋げてくるから、応答してみろ」

「お、応答?」


 タニアがぽかんと口を開けたまま固まっていると、ふたたび魔法陣が浮かび上がった。今度は強い光のまま点滅している。


「ほら、来たぞ」

「ど、どうすればいいのっ!?」


 タニアが半ばパニックになりながら叫ぶ。

 その様子に、ジャックスは呆れたように肩をすくめた。


「どうもこうもねぇ。さっきと同じように、魔石を合わせろ」

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