ツナマヨ教、ついに公式ポイントカードを作る。
――翌日、午前2時17分。
Midnight Mart 王都支店。
レジ前には、
不自然なほど整列した行列ができていた。
全員、白いローブ。
全員、無言。
全員、手にツナマヨおにぎり。
ユウト 「……いや、
なにこの宗教イベント」
リゼリア 「……間違いありません。
ツナマヨ教です」
アリシア王女 「国教に指定していないはずだが……」
最前列の信徒が、
恭しくおにぎりを掲げる。
信徒 「我らは今宵――
積みに来ました」
ユウト 「徳じゃなくてポイントな!!」
背後から、
眠そうな声。
店長 「……何……
この混み方……」
ユウト 「店長!
ツナマヨ教です!
増えてます!!」
店長は目を細め、棚を見る。
ツナマヨ。
残り、3個。
店長 「……在庫……
足りない……」
その瞬間。
信徒たちが一斉にざわつく。
「聖具が……」 「導きが……」 「争いの予感……」
ユウト 「やめて!
世界より先に
コンビニが壊れる!」
店長は、
ポケットから何かを取り出した。
紙製のカード。
店長 「……作った……」
ユウト 「いつの間に!?」
カードにはこう書かれていた。
《ツナマヨポイントカード》
・5個でツナマヨ1個
・争い禁止
・温めは自由
信徒たち、静止。
信徒 「……これは……
救済……?」
店長 「……並べば……
全員……
得する……」
沈黙のあと――
信徒全員 「「「ありがたや……!」」」
一斉にレジへ。
ピッ。
ピッ。
ピッ。
ユウト 「宗教が
ポイント制度で
統治された……」
アリシア王女 「王国政治に
導入したい……」
レジ裏で、
店長は再び横になる。
「……眠い……」
ユウト 「いや
今日だけで
何個世界救ってるんですか……」
蛍光灯が、
変わらず光る。
Midnight Mart 王都支店――
ここでは今日も、
信仰よりポイントが強かった。




